奈良千春さんのレビュー一覧

72歳のバリスタ 小説

バーバラ片桐  奈良千春 

試練の波状攻撃に興奮

帯文は「ロマンスグレーが乱れる!?」です。
バーバラ片桐先生の想像力(創造力?)の一本勝ちですね。
タイトルと表紙がどうにも気になって読んでみたら、とても面白かったです。
初めて読んだ時は途中で止まれなくて一気に読みました。

山辺(72歳)は定年前に妻を亡くした後、夢だった喫茶店を1人で開店しバリスタをしています。
(子供はいません。)
山辺は店の常連である大学生・信濃の事を好青年…

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「愛してないと云ってくれ」シリーズ完結記念小冊子 特典

斑目がのびのび出来ている

『愛してないと云ってくれ』シリーズ完結記念として発行された小冊子で、申し込み期間=2013年12月~2014年1月頃のもの。
斑目が医師として再出発を決め、労働者街を卒業して一年経った後日談となっている。

休暇がてらに斑目に会いに来た坂下が、島民のじいちゃんばあちゃん達から優しいおもてなしを受け、いじられている光景にはほっこりするばかりだ。
島の女性陣によると、斑目は医師としての信頼も厚…

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はるか彼方の心臓 小説

千地イチ  奈良千春 

脇役が魅力的だった

古着屋店長の英雄(攻め)と交番のお巡りさんの晴人(受け)

ヤンチャで自由奔放で、足がずば抜けて早くて、晴人の目にはまるで太陽のように映った15の頃の英雄。
晴人はそんな英雄にたった一度、助けてもらったあの日から彼に心の全てを奪われてしまったせいで晴人の心は空っぽのまま……。

10年経っても憧れてやまない存在・英雄に偶然再会するも、彼はすっかり落ち着いた平凡な大人になって小さな古着屋の…

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コイビト恋人変人 小説

鳥丸チイコ  奈良千春 

見事! 発想の勝利

全編大阪弁の一人称? というので興味を抱き、読んでみました。

ネイティブ大阪弁でほぼ引っかかりもなくすんなり読める! そんなにコテコテか?
……と考えていたら、幼少期から「再放送何度目や!」と疑問も抱かないほど馴染んだ「じゃ○ン子チエ」という、もっとコテコテ大阪弁アニメ(名作)を観て育った世代だと、気づいた大阪人です。

閑話休題。


楽しめたけど、以下ネタバレ含む素朴な疑問。…

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小説

水原とほる  奈良千春 

過激で悲しい情愛の深さ

4つのストーリーからですが、ちょっと私には1歩引く作品でした。
人によって愛し方や愛情の受け止め方はありますが、実際こういう風なのかなー?と同性愛に関してちょっとコワいなと。まぁ、空想の世界もあるでしょうから。。。
窓ーではもう、受けが狂ってしまうんじゃないか?と思いましたが、意外な展開に驚きました。んー?お互い年月が経ちすぎたから、免疫ができたのか?とも思いました。いつの間にか受けが攻めを好…

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黒帝は穢れた魔物に愛される 小説

沙野風結子  奈良千春 

納得の最終回

この作品のあらすじに惹かれて前作2つを読みました。そして満を持して読んだ今作…、やっぱり一番面白かったですね!
三部作の最終回ということで、キリイとスザクの話だけでなく、物語のまとめがされていて読み応えがありました。どうなっちゃうの?と思っていたユアハの結末も上手く纏まっていて良かったです。

スザク×キリイのストーリー的には、キリイが自分の中にスザクの魂を感じられるようになったシーンが印象…

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愛とは与えるものだから 小説

中原一也  奈良千春 

うん、ラストの予想は付いていた、でもそれで良かったのだ

生活が不安定な日雇い労働者達の為に診療所を開設して切り盛りしている青年医師・坂下の奮闘記、最終巻。
実は表紙を捲った後の口絵が思いっきりネタばれしているので、自身でラストを確かめたい人はその部分を見ないように気を付けてほしい。

坂下の努力が実りつつあって街の労働者達も彼に打ち解けていくようになったが、前巻の”夢の絆”事件の影響でまた逆境に追い込まれる。
斑目を社会復帰の道に送り出す決心が…

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明日はきみと笑うシャラララ 小説

くもはばき  奈良千春 

重い

初っ端から重い。表紙やタイトルとイメージ違うなーと思いつつ読み進めるも、やっぱり重い。
「重いのどんと来い!」の時に読まれるのが良いですよ!
中盤終わりぐらいでこれから軽くなるのかな?と思わせてより重くなるあたり、徹底してます。
それとも私の人生経験が足りない所為で必要以上に重く受け取ってしまうのかしらね。

比喩が妙にロマンティックで詩的。これ書いてるの男性かな?と思いました(男性のほ…

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純愛 小説

愁堂れな  奈良千春 

焦点が定まらない

b-boyスラッシュノベルズとしては2013年刊だが、巻末の初出一覧によると、『純愛』『忘却』は2002~2003年頃に愁堂さんの個人サイトにて掲載されていた話との事だ。

読み進めながら謎を追っていく展開の話が好きなので読んでみたのだけど…

う~ん…

読んだ直後は、受け・清水のエロ堕ちに期待したかったのか、攻めの正体を知りたかったのか、監禁されていた10日間の謎を追いたかったのか…

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血鎖の煉獄 小説

秀香穂里  奈良千春 

ハードでダークな秀香穂里節

秀香穂里先生の作品は本当にバラエティ豊かなのですが、その中でも目立つ特徴の1つとして、キレキレの、ドロドロの、エロエロのダークなハードBLという側面があると思っているのですが、本作は正にそんな特徴を持つ作品です。
というのも、設定は近親もの。
私は地雷の無い方で大抵の設定は読めるのですが、中でどうも苦手なのがガチ近親モノ。義理ならOKなんだけどガチは…
中でも最もヤバいのが「ガチ父子」だと思…

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