木原音瀬さんのレビュー一覧

眠る兎 小説

木原音瀬  車折まゆ 

王道デビュー作

作家さまによるとおそらくデビュー作品。どれがデビュー作だかわからないということは、それまで相当書かれていらっしゃる証拠なのでしょうね。だからか完成度が高いのかもしれません。高校教師と生徒の王道設定。時代もまだケータイが出回っていない頃、出会いのきっかけがゲイ雑誌の恋人募集欄という…。とてつもなく懐かしいんですけど、ストーリーは今でも通用するというか、BLの部分は時代を問わないので全く気になりません…

3

秘密 小説

木原音瀬  茶屋町勝呂 

名作!

なんつー純愛……
主人公の啓太、クソかと思ってたけど後半で挽回!
愛に満たされてました。
何しろ杉浦の一途さと健気さ!
読み終わるまでに2度、涙を流しました。
2度目に読んだ時も同じところで涙が出る。
名作!

7

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

映画になってもいいくらい

BLの域を超えていると思います。
帯に“BL界の芥川賞と称された〜”と書かれていましたが、本当にそうですね。BLというジャンルにとらわれず、BLにご縁のない人たちにもぜひ読んで欲しい!と思いました。
『檻の外』は『箱の中』以上にBLを飛び出してます。いい意味で。

読後の余韻は、相当なもんです。はーってため息が何度も出ます。
血のつながりのある家族、つながりの無い家族。夫婦の愛。親子の愛…

9

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

痛々しいほど純真無垢な受が心に響きます

前の方も書かれていますが、ぜひ『箱の中』、『檻の外』とそろえて、一気に読まれたほうがいいです。箱の中だけを読んで終わると、せつなすぎてつらいから!
攻の喜多川の純真無垢で一途に受を思う様は、読んでて胸がヒリヒリしました。早く幸せにしてあげて!という一心で読むのを止められませんでした。
私は、また読み返す本って今のところ少ないのですが、この本は読み終わった直後にまた読み返してしまうほど響きました…

3

キャッスルマンゴー 1 コミック

木原音瀬  小椋ムク 

才能の融合!

言わずと知れた名作ですので解説めいたことは不用でしょうが、原作を木原音瀬先生、作画(というのかな)を小椋ムク先生が手掛けられ、お二人の才能が形となったのがこの、「キャッスルマンゴー」です。
私は初めに木原先生の小説「リバーズエンド」を読んでからこちらを読みました。それでも充分楽しめましたが先にキャッスルマンゴーを読まれた方が、どちらかといえばいいでしょうね。
ストーリーはサクッというならば、D…

2

期限切れの初恋(BBN) 小説

木原音瀬  糸井のぞ 

私にとっての涙活本です

片思いを引き摺り続けている宇野へ感情移入しすぎて、読む度に泣いてしまいます・・・デトックス効果抜群!

叶わないと分かっていたから告げなかった恋心。でも、告げなかったせいで次へも進めない。
大学を卒業して会わなくなっても、思い出の中の村上は色褪せない。村上よりも魅力的な人さえ現れれば彼を忘れられるのに、思い出は色褪せるどころか懐かしさとともに磨かれて美しくなっていく。
そして偶然、宇野は村…

6

熱砂と月のマジュヌーン 小説

木原音瀬  笠井あゆみ 

エロだけ、ではないと思う・・・

私はこの作品、かなり好きでしたし、楽しみました。
複数攻めでよくある最後は皆で幸せになろう展開のエロ中心話だと思っていたので、その予想を裏切られたことが本当にいい意味で誤算でした。
ⅠとⅡはとにかくエロいです。嫌がるファウジが犯され続けるだけ。
なのに、Ⅲで泣けるんです・・・
ファウジはずっと性格悪いままだし、ハッサンも優しい男ではありません。むしろ結構酷い。
ファウジは全然好きになれま…

5

片思い 小説

木原音瀬  伊東七つ生 

喧嘩ップルと年の差ほのぼのカップルのお話

とても分厚いです。普通の単行本2冊分くらい。その理由は、表題作のカップルと、彼らの友達と先生のカップルのお話がしっかり書かれているからです。二つのカップルは同じ世界、時間に存在しながらかなり違うタイプの恋愛をします。まず、三笠吉本カップル。完全なるバカップルです。三笠は馬鹿で鈍感だけど正直で優しい男、吉本はイケメンで賢い the ツンデレです。惚れたのは吉本からで、三笠にその心がばれて抱かれた後も…

3

月に笑う 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

ですよねー。

上巻は導入部だと思ってたら、本当に見事に導入で、あの静かすぎる展開は下巻へと続く嵐の前の静けさだったわけですよねやっぱり。
下巻のジェットコースター展開は、もはやBLのお約束をことごとく無視しまくる木原節によって、具合が悪くなりそうでした。

この話の凄いところは友情だったふたりの関係が、親愛を経て恋愛へと移行していく様が、もの凄く自然に描かれていることに尽きます。
つっかかりも疑問も感じ…

4

月に笑う 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

表紙が綺麗

上下巻とボリュームたっぷりで、上巻読み終わったら下巻がめちゃくちゃ
気になって、結局やっぱり一気読みをしてしまいそうです。
何が素敵ってこの本の装丁、上下巻をぴったりひっつけると、1枚の絵になるようになってます。そ
れも、出会いから9年間の歳月を描く壮大なストーリーになるそうなので、上巻は出会った年、そして下巻では9年後の年が描かれてるんですかね。【美しいこと】みたいでドキドキしました。

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