ヤマシタトモコさんのレビュー一覧

悲しみの涙はいらない 小説

水原とほる  ヤマシタトモコ 

ヘビーでブラックな足長おじさん

電子書籍版では挿絵なし。
義父の借金の肩代わりに未成年の息子を囲い込んで売春させるといった展開が読めるのは2008年刊ならではだな。
未成年絡みのウリ云々なんて今やNGで、その当時では許された痛さ設定だ。

だが、どんだけ痛さ増しになっていくかと思いきや、待っていたのは遙に強要させていたウリを止めさせて休学していた高校に復学させるといった驚きの展開だったりする。
非道なはずの国枝が何故気…

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薔薇色の人生 小説

木原音瀬  ヤマシタトモコ 

甘い木原作品

風俗店マネージャー百田×真面目すぎる警察ロンちゃん。

痛い、辛い、切ないが多い木原作品としては、甘すぎるほど甘く、ハードルは低めです。

終わってみれば愛が溢れた優しいお話でした。

百田の過去とロンちゃんとの始まりが相当にクズ。
そんな百田がロンちゃんのために更生し、ロンちゃんのために浅慮で暴走し、ヒヤヒヤさせられます。
本当に浅慮過ぎて頭を抱えたくなるのですが、彼の人柄や優し…

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新装版 イルミナシオン コミック

ヤマシタトモコ 

誰も正解は知らない

※旧版を読んでの感想。

◆イルミナシオン(表題作)
 主人公・隆氏のモノローグが、ヤマシタ先生ならではだなぁと感じました。最初は幼馴染にひっそりと片想いを続ける健気なキャラという印象なのだけど。ゲイである洲戸に抱かれてからは開き直ったかのように、小矢にも洲戸にも雑に接するようになる。好きとかどうとか、ゲイかノンケかなどということ、すべてに疲れた、もう誰も好きじゃない。考えるのも面倒臭い。私…

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非BL作品

さんかく窓の外側は夜 5 コミック

ヤマシタトモコ 

半澤さん

最終巻まで読んだ後に感想を書いているため、ネタバレの可能性があります。

推しキャラないし美味しいキャラの半澤さんが主役です。推さないわけにはいかない!という感じで美味しいポジションですよね半澤さん。もはや半澤さんと冷川が運命の人でも良かったんじゃないか?と思えるけれど、そうではないそうです。若かりし半澤さんの髪型が微妙だからだろうか。

冷川さんのそこはかとない異常さは、理由のない異常で…

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非BL作品

さんかく窓の外側は夜 4 コミック

ヤマシタトモコ 

父親

完結まで読んだ後に感想を書いているため、ネタバレの可能性があります。

三角の父親については、4巻でもう出ていたのか!結構早かった。どうも9,10巻あたり場面や変化が少なく、動きより語りでの進行だった成果、密度が低い認識。父親がここでした選択をポジティブに後悔していなければ、つまり三角が母親に守られて生きていけたことを肯定し、三角に自分の居場所を奪われたなんて思わなければ…彼にも救われるチャン…

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非BL作品

さんかく窓の外側は夜 3 コミック

ヤマシタトモコ 

非浦英莉可

非浦英莉可と逆木の組み合わせがいかにもヤマシタトモコ先生。ヤマシタ先生のツボって分かりやすいなぁ。「レオン」も好きなんだろうか…

振り返ってみれば、やっぱりエリカが「英莉可」であり、得体の知れない恐ろしいものだったあたりが特に面白かった。彼女の境遇が明らかになり、いわゆる真の敵が明らかになっていく過程をもっと楽しめたらよかったけど「非浦英莉可」以上の不気味さを感じられず。そんなわけで3巻ぐら…

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非BL作品

さんかく窓の外側は夜 その後 コミック

ヤマシタトモコ 

三角のおかげでここまで来れた

 大好きなシリーズの完結したその後を読めて、とても嬉しいです。このシリーズはホラーや呪い、復讐の要素もあり、実写映画の方でもそれらが前面に出ていましたが、本来はキャラクター同士のやりとりの面白さも同じくらい魅力的なのだということを再認識させてくれました。案外わちゃわちゃしてるんですよね。ボケとツッコミのテンポも最高。先生と決着をつけた後、皆が楽しそうに日々を過ごしていることを知れたことが何よりの喜…

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非BL作品

さんかく窓の外側は夜 その後 コミック

ヤマシタトモコ 

その後が読めて最高でした

TVアニメ版が終了するので寂しく思ってたタイミングで発売されたので、迷わず購入しました。

雑誌を追って無かったので、あの後の三角や冷川、英莉可ちゃんと逆木、系多と半澤さんまで登場してのお話はとても読み応えありました。

何処にでもありそうな内容と、そのあり得ない結末にゾクっとして、久々に「さんかく窓の外側は夜」の世界観を楽しむ事が出来ました。

「さんかく窓の外側は夜」は三角と先生の…

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非BL作品

さんかく窓の外側は夜 その後 コミック

ヤマシタトモコ 

「彼ら」が帰ってきた!

今年、2021年の3月の10巻をもって完結した『さんかく窓の外側は夜』。大好きなシリーズだったので終わってしまって寂しい限りでしたが、『さんかく窓の外側は夜 その後』として新刊が刊行されました。

「その後」というタイトル通り、その後の彼らのお話が収録されています。

「先生」との対決を果たした三角くんたちご一行。
先生とのしがらみを断つことができたエリカちゃんは、彼女のお母さん、そして…

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非BL作品

さんかく窓の外側は夜 2 コミック

ヤマシタトモコ 

非浦英莉可

10巻読破して振り返ると、「非浦英莉可」の謎は早々に2巻で明らかになってたんですね。「先生」もお察しの通りだったし、10巻はBL作品なら長期連載だけれど、相当テンポよく進めた方なのでは。除霊のお仕事も本筋からそれた事件は少なめだった気がする。超大手での連載だと人気が出たら引き伸ばすと思いますが、ヤマシタトモコ先生の思い通りに進行できたのかな?
それにしても「非浦英莉可」は字面含めて相当恐ろしかっ…

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