ルコまる
前巻よりもさらに心情描写に唸らされる作品でした。絵津鼓先生の観察眼はどうなっているのか知りたいくらいです。それともご自身が経験されてきたことから得ているのでしょうか。登場人物が思わず目を背けて蓋をしたくなるような感情を、責めるのではなくあくまでそこに寄り添えるように描かれるスキルにとにかく長けていらっしゃるように感じました。妹尾と杉本、それぞれ異なる試練を与えられているのだけれど、それを乗り越え…
絵津鼓先生が描く、関西弁男子の等身大な恋愛が改めて好きだと感じました。受けの妹尾の飄々としているけど生活能力のない感じと、攻めの杉本の世話焼きな性格がぴったりマッチしていましたね。妹尾が普段ずけずけとものを言う分、ふとした時に見せる憂いのある表情がより際立っていたように思います。
妹尾の過去は女性も絡むので、読む人を選びます。高校時代同級生だった美枝子とバイト先にいた6つ年上の永慈と、3…