ミドリノエバさんのレビュー一覧

オメガは運命に誓わない 小説

安西リカ  ミドリノエバ 

貴重すぎる恋愛小説

面白いBL小説は巷に数多く存在しています。
ただ、その小説の面白さの何%が恋愛であったかを考えてみると、
大半はラブだけでなく、青春や仕事描写、事件などのサスペンス性、もしくは恋愛に留まらない登場人物の成長性や人生観そのものにも軸が置かれていたような気がします。
昨今人気の作家さんはこの恋愛とエンタテインメントの両輪駆動の演出が本当にお上手で、いつの間にかBL小説の面白さは[恋愛+α]の「α…

5

ニャンダフルライフ 小説

越水いち  ミドリノエバ 

かわいいお話

個人的にBL=ファンタジーだと思っているのですが、ストーリー自体もおとぎ話感が強いと益々強まる浮世離れな読み心地(褒めてます!)。
今作は終始「猫、かわいいなぁ」とフワフワした心持ちで読み進めました。

猫に好かれるツンデレな実弥央が片想いしているのはお隣に住む警察官の龍崎。
ある日、猫の神社にお詣りした帰りに交通事故に遭う実弥央。気付くと猫になっていました。
そして傷付いた実弥央は龍崎…

3

オメガは運命に誓わない 小説

安西リカ  ミドリノエバ 

結局のところ、運命の恋

アルファとオメガ。運命の番と出会えれば、すぐにわかってしまう。でも、そんなのは一握りの奇跡。この話は、オメガであること、そしてオメガとアルファが付き合う前提であることに不満を抱きながら過ごすオメガの千里と、アルファであることに不満がある黒江の話です。

アルファの黒江が、孤独で不器用で可哀想で、可愛い攻でした。対してオメガの千里は、これまでは遊び歩いていたけどベータの人に恋して、本能のままアル…

2

ニャンダフルライフ 小説

越水いち  ミドリノエバ 

思わずグッと来ちゃう、心を打つ心情描写がお見事です(´;ω;`)

猫を庇って車に跳ねられてしまった主人公。
気がつくと、何故か猫の姿になってしまっていた上に、なんと片思い相手に保護されて、一緒に暮らす事になりー。
と言うお話になります。

こちら、キャラ設定だったりストーリー展開と言うのが、とにかく巧みでして。
主人公の性格があまりにツンな為、序盤は好意を持ち辛かったんですよね。
それが、「おお、こう来るか!」と。
この、好意を持ち辛いキャラ設定が…

12

ニャンダフルライフ 小説

越水いち  ミドリノエバ 

ツンの名作ではなかろうか?

現在、私は激しい幸福感に包まれております。
昨年に引き続き、越水さんの新刊を読めるなんて!
『ロマンスの鐘~』から『刑事たちの~』までの長かった待ち時間を思うと、これを幸福と呼ばずして何と言えばよいのか……もうそれだけで『神評価』付けてしまいました。

でもですね、このお話「推し作家さんの新刊だっ」という感激だけじゃなくて、面白かったんです。
主人公の実也央は他人から見ると、幼少の頃は「…

10

愛を乞い、恋を奏でる 小説

葵居ゆゆ  ミドリノエバ 

人間臭さと耽美さに惚れ惚れしました

とてもよかった。

文章表現がすごく綺麗でした。音楽や攻め受けの心の動きの比喩が、まるで質量を持って読者に向かってくるような…。繊細できらきら光るような、美しい表現に圧倒されました。
甘く切なく、あたたかく切なく、優しく…じんわり心にしみいる文章がとても良かったです。

受けの自己犠牲的な愛の表現が、切なくも愛おしくて、すっかりはまってしまいました。
攻めは受けを溺愛しているのですが、…

1

弟の番人 小説

秀香穂里  ミドリノエバ 

「A」のデザイナーって、あの人⁉︎

ガチ兄弟もの。
弟x兄。
私はガチ近親は苦手案件なので積んでいたのですが、読んでみて全然別の所で思いっきり引き込まれた!
というのは。
コレ、監禁SMものの過去作「堕ちゆく者の記録」が関係してる⁈

主人公の、実の弟に対する強烈な愛憎感情。
その元となる毒親との関係性。
私はガチ近親が苦手なので、弟の峻一が兄の貴明を力づくで犯す場面は「うえ〜…」。
体格差もあり、どんなに拒絶しよ…

6

オメガは運命に誓わない 小説

安西リカ  ミドリノエバ 

アルファが可哀想な世界観

このシリーズはアルファがとても気の毒で独特の世界観を持っています。
スパダリのはずなのにそうさせてもらえないんです。
オメガに選択権があってアルファが求愛し続けてます。
アルファが孤独なんですよね。

今回もオメガの千里がベータに恋をしていて、アルファの黒江が気の毒でした。
行動の端々から好意があるのは読者からは分かるんですが、千里だけが気が付かないので気の毒です。

片思いして…

4

オメガは運命に誓わない 小説

安西リカ  ミドリノエバ 

オメガを否定しながらオメガとしての幸せをつかんでいくストーリー

「運命の向こう側」のスピンオフ作品。
と言っても前作品の登場人物が絡むシーンは少なくこちら単独で読んで問題はありませんが続けて読めば一層世界観を堪能できその後の幸せが見られてほっこりします。

おっとりとした朴訥な美大教授(ベータ)に片思いする会社員(オメガ)の千里は
実らぬ恋と諦めてはいても恋する想いは消せないという健気さで密かに思い続けています。

スタイリッシュな千里が恋するベー…

7

オメガは運命に誓わない 小説

安西リカ  ミドリノエバ 

攻め様のアルファがなんだか不憫だなんて。

 安西先生のオメズバース作品で、ミドリノエバ先生のイラストで、なので「運命の向こう側」のスピンオフのお話かと思ってたら、違いましたー。
同じ世界観だから、春間&冬至などの数組もちょこちょこ出てて、子宝に恵まれてました。
大好きだったら彼らの幸せそうな姿を遠くから見れて、よかった。


 そして、今回は仕事先のベータの教授に片想い中のオメガである千里。
教授の教え子であるアートクリエータ…

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