あさだ2枚さんのレビュー一覧

銀の雫の降る都 小説

かわい有美子  葛西リカコ 

鶏とバターのピラフ

ひかりは挿絵がないです。本当はあるよね?大変残念。

◾️ユーリス(表紙右上)×カレル(表紙左)
静かで綺麗な話でした。海外の古典作品というか大人の御伽噺というか、そんな。
6割ぐらいまで波風なく淡々としていましたが、そういう作品だったんだな、という納得感。べったりするシーンはほぼなく、その点もそういう作品だったんだな、と腑に落ちて、むしろ好き。ユーリスとカレルの2人の間にしか築けない他に…

1

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

平気な男と絶対無理な男

◾️一顕(かずあき,彼女持ち,営業)×整(総務,会社の同期)
女の静かなファイトシーンが一番興奮しました。彩子さん病院行くかな。「本当に家じゃ役に立たない人ね」に感じる毒の強さ。ヒヤヒヤしちゃう。
一穂先生って割と女性へのフォローがないというか、辛辣な印象がある。女性に対してか男女関係に対してか…考察できるほど一穂先生の本は読んでないけど。

ただ今作については男も、「男性がセックス以外に…

1

恋人までのA to Z 小説

マリー・セクストン/Sexton Marie  RURU 

パンくずの道

■ザック(レンタルビデオ屋の店主)×アンジェロ(映画好き)
視点がくるくる変わるタイプの作品です。互いの考えていることがわかる、実は思い合ってのすれ違いとわかるので、安心感があります。

ザックがあまり見ないタイプの人物で興味深かった。最初、トムといういかにも付き合っては(恋愛はもとより人として)ダメな男に振り回されるザック。ザックもアンジェロほどではないにしろ自己肯定感が低い。でもアンジェ…

3

ロング・ゲイン~君へと続く道~ 小説

マリー・セクストン/Sexton Marie  RURU 

リジーのジープ

一晩で読んでしまいました。もっとゆっくりじっくり読みたいのに、面白くてどんどん読み進められてしまうものだからもどかしいです。前半後半で2巻にしてもいい濃い内容を1巻にうまいこと収めています。
分かり合えない人もいますけど(マットの父親とか)、周りの人が優しくて、無用に傷つけられることのないお話だったのも嬉しい。

前半は警察官であるマットが自分を受け入れるターン、後半はゲイであるジャレドがマ…

2

イングランドを想え 小説

KJ Charles (KJ チャールズ)  スカーレット・ベリ子 

クイアー

最初はよく分からなかったタイトルも、振り返れば的を射ている。

自分が平安、戦国、江戸、明治…日本の歴史小説を読んでなんとなくスッと理解できるように、イギリス人が読むべき本なのかな…と思ってしまった。きっとその方が何倍も面白いのではないだろうか。男色が刑事罰になる世界は実際にあったのでしょうけど、どうもそういった歴史背景や階級、学校のレベルなど、国に根ざしたものを知らないで読んでいることが勿体…

4

第二ボタン下さい コミック

門地かおり 

男の心アンテナ

「生徒会長に忠告」の続きが読める日は来るのでしょうか。スピンオフ元のこちらは、阿久津部長のお話です。お馴染みの国斉さん、知賀(が第一話間抜けた作画なのが笑える。この頃は主役はるCPにするつもりなかったのかな)、近藤も出てきます。

◾︎阿久津×村上
完全に門地ワールド
村上の家でどったんばったん童貞と童貞の初エッチを繰り広げる様子がページのほとんどと言っても良い。1巻なのにこんなに長くこの…

0

オメガは運命に誓わない 小説

安西リカ  ミドリノエバ 

失恋

◾︎黒江暸(アルファ)×赤羽千里(オメガ) 30歳
表紙のこの色味の意味、なるほど。

「運命の向こう側」のシリーズです。「運命の〜」がちょっと特殊な設定でしたが、そこを踏襲しているわけではなく、同じ世界観でかつ前作の主役が脇役として出てきます。

圧倒的に黒江が好きでした。千里は気付いてないけど、読者には黒江の感情がすごくよくわかるシーンがありまして。あのマッチングを辞めたってところと…

4

運命の向こう側 小説

安西リカ  ミドリノエバ 

出来る子

◾︎石田冬至(アルファ)×小野春間(オメガ)
以前オメガバース漫画作品で、「オメガバース世界から、βだけの世界(つまりは今この現実)を思う演出」があって面白いなと思ったのですが、まさにそんな作品でした。

春間が自分が思ってたほど出来る子、優秀な人間じゃなかったと自覚するシーンが好きでした。恋愛的な描写とは全然関係ないところだけど。自分の能力が足りないことを何かのせいにするってままありますけ…

2

鈍色の華 小説

木原音瀬  ZAKK 

万年発情期

まともな人が誰ひとりいない本でした。木原音瀬先生にしては多くのBL小説に近しい雰囲気かな?と思っていたら相変わらずの木原節…常識は通用しない。

◾︎鈍色の華
終わり方でもってかれました。こうくるか…と思いきや次の鈍色の果実でまた、そう返したか…ともなりましたが。

◾︎鈍色の果実
そう返したか…となった後は驚く展開はありませんでした。兎河はハマっちゃうんだろうなと思ったら案の定である…

4

はかなげ。 コミック

鹿乃しうこ 

篠田の紋紋

◾︎篠田(付き人)×遊馬(心臓移植から数年)
この2人がくっつくしかない気はしつつもちょっと唐突だなと思ったり。一方スピンオフであることを考えなければ従×主は大好物ですから大変嬉しい。17歳差か…過激だわ。
抑えていようとするのに、興奮で腰振っちゃう篠田が紋紋と相まって異様にセクシーでした。カーセックス見たかったぁ!

「大本気。」でユーマ主役ならコメディにすると仰ってた割にはシリアス多め…

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