ふばばさんのレビュー一覧

Stranger コミック

琥狗ハヤテ 

西部劇とBLの融合

西部劇ですよ!
現在21世紀、令和の日本において、「西部劇」って死語でしょ…若い人は見た事ないかもね。
でも私は子供の時よーくTVで見ましたよ…ジョン・ウェインとかジュリアーノ・ジェンマとか。要はアメリカの時代劇。
で、この表紙!
これまでたくさんのBLコミックスを読んできました。その中でも10本の指、いや5本の指、いや3本の指、いやいや!…位に好きな表紙です。
何しろ馬の躍動感が圧倒的…

3

情人 コミック

琥狗ハヤテ 

ヤクザ、方言、伝承もの

2010年発表の短編集。
3作品収録で、うち2作品が現代のリアルもの、1作品がお得意の人外・日本の昔話的なお話。

「情人(イロ)」
金に困り、はした金でヤクザ幹部の栗原を刺そうとした気弱な青年・アオイ。
しかし逆に囲われ者となって、栗原の気が向いた時だけ乱暴に抱かれる日常を送るようになる…
物語的にはある意味お決まりで、アオイが栗原の中に暴力的ではないまなざしを感じ始め自分も惹かれて…

1

あやしの君の恋模様 コミック

琥狗ハヤテ 

「恋煩い」続編

2011年発表。
「あやしの君の恋煩い」の続編が表題作となっている短編集です。

「あやしの君の恋模様」
前作「恋煩い」では辺鄙な稲荷神社で社守修行をしていた阿宇良(あうら)と吽可(うんか)の2人ですが、本作では2人は伴侶であり妖孤族の頭首と副頭首になっており、なんと子供もいる!
一人息子のシュロ(吽可似)はすでに20才前後です(←実年齢は不明。何せ阿宇良たちは千歳越え!)
物語は、こ…

1

あやしの君の恋煩い コミック

琥狗ハヤテ 

デビューコミックス

大大大好きな琥狗ハヤテ先生の、2008年発表のデビューコミックス。
琥狗ハヤテ先生らしさ全開のケモミミものの表題作、プラス短編3作収録の短編集。

「あやしの君の恋煩い」
『ここはとある稲荷神社』…と始まる本作。
あまり人の来ない辺鄙なお稲荷さん、そこの一対のお狐さまが、実は「妖狐」で、片や上流階級の白狐・阿宇良(あうら)、片や平狐である赤狐の吽可(うんか)での「守り狐」。
2人は小さ…

2

In These Words 4 初回限定版 コミック

Guilt|Pleasure 

InTheseWordsすごろく〜

待ってました…
しかし、感想は「ここまで待ってこの仕打ちかよ!」という。でも有り難や、と拝んでしまうM志向的な。

助け出された浅野だがずっと意識が戻らず、献身的な篠原の姿やら恋慕やらを見せつけられての、遂に浅野回復。
犯人対策として、浅野は遺体で発見された事になっている。
篠原の部屋で秘密裏に過ごす浅野。
篠原とそれなりに甘い時間を過ごすわけだけど、犯人の顔だけが思い出せない。
な…

7

BUDDY DEADLOCK season2 小説

英田サキ  高階佑 

ここから読んでもイケる。

さすが安定の面白さ。
レビューのタイトルとして「ここから読んでも」と書きましたが、本作は「DEADLOCK」シリーズとして10作目、しかしながら「もう手を出せない…」と思っている未読の方こそ読んでほしいと思いました。
実は「DEADLOCK」のシーズン1、元々の始まりは非常に硬質で乾いていて、陰謀、テロ、死、復讐が中心の一種怖い話、暗い話なんですよね。
だけど今のディックとユウトの間には固い…

10

いつか飛びたい風見鶏 コミック

阿部あかね 

渋くて旨味たっぷりな、のとおりの物語

阿部あかね先生の新作表紙はオトナの和服!
期待が高まって高まって、いざ読まん!

第一印象は…オトナ、いやオヤジにシフトしてきたなぁ…
阿部あかね先生の作品て、もっと若いダメんずが多かったでしょ?そういうのとかいっくんとかから、椿さんとかcode:Gあたり。凄みを内包するオトコへ。
イイですネ〜。
内情は火の車の老舗洋食店の若旦那・朝彦はフラフラした遊び人。
経営を立て直すということ…

4

花盛りの庭 コミック

坂井久仁江 

国枝彩香a.k.a.坂井久仁江

国枝彩香先生の、過去少女漫画/レディースコミックでの名義である「坂井久仁江」作品。
この作品の後、BL市場に本格参入となったそうです。

主人公は、イケメンでちゃらんぽらんな雅樹。
『怠け者で女好きで23にもなって就職もせずバイトすら満足に続かない…』
そんな雅樹は、夢に出てくる庭の広い家を目指して家出!
そこは一度も会った事もない祖父の家。
行ってみれば夢に出る美少女そのものの女の…

2

箱庭 コミック

国枝彩香 

ベテランの余裕を感じる

この表紙!
「番人」系?怖い耽美?怨念?因習?
…といういかにもな絵柄なのですが、読んでみると国枝先生の高い画力や構成力に裏打ちされた技巧を凝らした作品が詰まっています。
必ずしも万人受けするかはわかりませんが。

「箱庭」
表紙の、美しく妖しくて儚げな「何か」。
「彼」は人の血によって生きる「人ならざるもの」。
前の優しい主人は亡くなり眠りについていたのに、嵐の夜に空き家だと思っ…

2

夏時間 コミック

国枝彩香 

切なさの季節

2002年発表の「夏時間」と2004年発表の「ため息の温度」を合わせた新装版的な一冊。

「夏時間」
母親が事故で亡くなった後、出さなかった手紙を発見した16才の智(さとし)。
その手紙の宛先の男性を訪ねていくが…
…という話なのですが、これがなんともドラマで。いい意味で、です。
こういう展開か…とつくづく感嘆するというか。
男の呼ぶ女性の名前、忘れさせてほしい、忘れてやる…別れの後…

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