Sakura0904
オメガバースものでなかなかビターな物語でした。αの朝陽が実家の借金返済のため、逆玉の輿で婿入りするのも漫画では珍しい展開ですよね。好いたわけではない相手と妥協や打算で結婚するのは、女性だけじゃないよなと。その後に運命の番であるトトキと出会い、出会いの順番って本当に恐ろしいなと思いました。彼と出会わなければ、朝陽は妻とそれなりに上手くやっていけそうに見えました。しかし、出会ってしまったが最後、妻の…
少しファンタジー要素もある、ふわふわと幻想的な空気が素敵でした。野白先生の柔らかいタッチがとても合っていますね。この世界でトップである母の息子として生まれ、誰にも甘えられない環境の下、期待を裏切らないようにと弱音を吐かず成長したアロイ。彼が唯一子供らしい一面を見せられるのは、ミカドの隣だけ。そんな2人には生まれの差があり、手を取って共に歩むことが許されない関係性に思われましたが、アロイの母は同じ…
イタリアンマフィアものということで、映画『ゴッド・ファーザー』なんかを想像すると、あまりにもライト、あまりにも調子が良いので、シリアスさを期待して読むと物足りなく感じる方もいるかもしれません。ただ、最低限の舞台設定はしっかりしているし、BLを絡めた作品としては十二分に楽しめるものだと思います。
ファミリー想いで義理堅く、秘密を隠しながら突っ張って生きているカポ・ジーノ。裏社会作品の受けで…
粕谷も葛谷の部屋での生活が大分馴染んできましたね。田舎であれだけ爛れた不健全な生活をしていた2人ですから、やっぱりこっちの方がしっくり来ます。でも、葛谷もいざスーツを着て髪も整えたら、とってもイケてる! いつかお互いイイ男状態のままでプレイしてみてほしいなんて思ったけれど、この作品では難しいかな……。
相変わらず威圧感が凄まじくて怖いレオですが、葛谷にEDにさせられる返り討ちを受け可哀想…
BLファンタジーは随所に散らばっているけれど、腐女子としてはこういうエロが無性に読みたくなる時があるんです(笑)。部下×上司、ワンコ年下×クーデレ年上、厳しくて怖い成人男性の秘密の趣味。そういう気分の時にはすべての要素がぐっとクる。初めて読んだ作家さんでしたが絵は今風で綺麗で、でも、濡れ場はしっかり色気と水気たっぷりに描いてくれています。本編では一進一退の2人でしたが、描き下ろしでは坂を転げ落ち…
ほのぼのした変わらない日常のなかに、今回も特大の萌えが潜んでいました。共同名義で部屋を購入することを考えているなんて、本当ケンジへのプロポースでしかないですよね。ケンジ貯金頑張って! 仕事でちょっとへこむことがあった時は急遽家飲みに付き合ってもらって、ほろ酔いで「彼氏と飲むのが楽しい」と素直な言葉を漏らす史朗、なんて可愛いんでしょう。ケンジの実家でもすっかり家族として受け入れてもらっていて安心し…
ケンジと史朗の両親が再会できたわけじゃないけれど、史朗に何かあった時のために連絡先を交換するというエピソードがあり、10年越しの関係性の進展をとても嬉しく思いました。おろおろしながら食事して謝罪したいという史朗母に、自分たちがした仕打ちや現実的なことを考えて毅然とそれはダメだと言う史朗父、格好良かった。できればまた一緒に食事して欲しいけれど、母親の精神状態ももっと落ち着いて、ケンジが不安に感じる…
2人で暮らす年月が経つと共に、史朗がどんどん人間として、ケンジの彼氏として格好良くなるなぁと感じています。初期の頃に比べてケンジの同性の恋人である自分への抵抗がほとんどなくなって、職場でこそカミングアウトしていないものの、いろんな場面で堂々とケンジへの愛を示してくれるようになったなぁと感無量です。誕生日プレゼントは何でもいいと言われた時は困ったり、昔から変わらない所も残っているけれど。そこでお揃…
史朗が遺言書や遺産の話をケンジに持ちかけるエピソードがありましたが、結婚していない不安定な関係性のなかでそういう話をしようと思えるのって、史朗にとってケンジがいかに大切な存在になっているのかがよく分かりますよね。突然そんな話を切り出されたケンジは怒ってしまったけれど。確かに実際には生々しい話ですから、あまり耳に心地いいものではないですもんね。でもこの先もし別れても遺産はケンジに、という史朗の気持…
史朗の男前さやケンジへの愛情がたっぷり詰まっていた巻でした。普段ケンジの方が愛情表現が分かりやすいからこそ、ふとした時に史朗の愛が垣間見えるとケンジ同様テンションが上がってきゅんとします。女性客との食事に妬くのではなく、乗り気でないケンジの心情を理解したり、そんな食事の帰りが遅い時は本人の意思に反して帰れなくなっているのではと気を回したり、本当にかっこいい彼氏だなぁと。佳代子さんとの買い物や料理…