Sakura0904
初めて読んだDom/Sub作品でしたが、ストーリーやキャラクターをまったく考慮せず単純に設定だけで考えるなら、私はオメガバースよりこちらの方が好きかもしれないなと思いました(オメガバースでも好きな作品はたくさんありますが)。性そのものというより潜在的な性的嗜好で分けられている分、ゼロではないにしろ差別的な描写も薄く、現実ではありえない器官や能力もないのでよりリアルな感じがするのがいいなと。性的に…
ユウトが刑務所を出られるようになるまでもっとかかるかと思っていたので、FBIがすんなりユウトを出してくれて驚きました。ユウトの持つカードも確かに強かったけれど、FBIはもっと狡猾な組織なんじゃないかなと思っていたので。でも、無事冤罪も晴れて、次の仕事も見つかってほっとしました。一時的にでも、ユウトの冤罪の可能性を知りながら刑務所に放り込んだのだととしたら、そこで彼が失った尊厳もあるし腹立たしいで…
ネイサンのことは最初の頃少し疑っていたんですが、その後の彼の態度を見てすっかり疑念もなくなり信じてしまっていたので、驚きました。疑いを持ったまま、彼に逃げられることなく密着して、情報を得るところまで成功していたディックは本当にすごいですね。ユウトも麻薬捜査官としてそれなりに危険なスパイ行為はしてきたんでしょうけれど、やはり1人で考えて動くとなると、まだまだ未熟なのかなと思いました。お人好しな性格…
この2巻から大分盛り上がってきた感じがします。ユウト自身も刑務所内の環境に慣れて、仲間達に馴染んできたからかな。ディックとも時々壁は感じるけれど、基本的には穏やかな会話をしてくれることが増えて、BLとして面白いなと思えるシーンも増えてきました。マシューは痛々しい事件に巻き込まれてしまって非常に残念ですが、ミッキーもネイサンも親身になってくれるし、ユウトの周りは本当に恵まれていますね。
B…
表紙の色合いから、もっと穏やかな雰囲気をイメージしていましたが、いろいろと予想外の要素が多い作品でした。肥満体型だった英太郎のダイエットに親身になるうちに、恩は彼に恋をし、英太郎も恩に惹かれていく。そして、痩せた英太郎と恩がすんなりゴールイン。かと思いきや、物語はそんな簡単な結末ではなくて。
太っていた英太郎が痩せてかっこよくなる、というのはこの作品の中ではほんの些細な導入に過ぎません。…
◆イロメ(表題作)
表題作なのに一番短かったんじゃないかと思いますが、冒頭でしっかり心を掴んでくれた話でした。教師・野田の、だだ漏れな桃山への視線が熱くていい。教師だってまあ、気になっている生徒をじっと見ることくらいは許されるんじゃないでしょうか。それに生徒が乗ってくるかどうかは運次第。すっかりあてられて、野田に迫るようになる桃山も、学生らしくて可愛かったです。
◆花いちもんめ
休学…
楔ケリ先生の作品の中でも、かなりのお気に入りになりました。クールな宇梶と、周りにチャラいと評される桜庭。王道な組み合わせではあるけれど、今はパイロッットとして同じ職場で働く2人が、実は幼馴染で昔は桜庭が宇梶の前をいく圧倒的な存在だった。そういう2人の今までの関係性を回想で読み、より今の2人への萌えが高まっていった気がします。
宇梶がここまで出世したのは、ひとえに桜庭の隣に堂々と並べる存在…
終始2人のやりとりが可愛くて、思わずにやけてしまいそうでした。恋愛経験がそれなりにある水野と、中学時代から水野一筋のため童貞な三田園。そういう組み合わせは王道ではありますが、水野は木下先生作品に多いSっ気が強い攻めとはまた違っていて、隙を見せる時もありますし、いつも自信たっぷりなわけではなく、水野の言動に一喜一憂する可愛らしさがあるのが、また新鮮で楽しめました。
三田園も、付き合った経験…
非常に淡々とした雰囲気の作品なのですが、どこかほっこりとする安心感があって、それぞれのキャラクター達にとても愛着が湧くような作品でした。表紙を飾っている、宮司の鹿郎と元ピアニストで酒屋の大介の話は、怠惰に睦み合う2人のやりとりが色っぽくて。神聖な職の鹿郎が小悪魔っぽかったり、ごろごろ寝ているのが似合う大介が優美にピアノを奏でることもできたり、2人のそんなギャップに思わず心惹かれました。この2人に…
◆ユピテルにおねがい
この三角関係は好き嫌い分かれそうですが、私はとてもハマりました。年下の2人に翻弄される攻めのユキも可愛いですし、同い年の相方も好きで、ユキのことも好きだという伊織と和人のコンビは、あどけなさといやらしさが両立していてたまりませんでした。双子じゃないんだ?と驚くくらい、この2人には2人でひとつという感覚を強く感じて。きっと、幼い頃から手と手を取り合って過ごしてきた年数のなせ…