Sakura0904さんのレビュー一覧

10DANCE 4 コミック

井上佐藤 

惚れた方の負け

 相変わらずキス止まりな2人ですが、気持ち的にはお互い恋も自覚してかなり進歩していると言っても良いのではないでしょうか。どちらかというと今まで振り回してきた側の杉木が、毎回切り替えは早いものの、鈴木の言動に動揺するような表情を見せるシーンも多くなってきていて、スタンダードの帝王のポーカーフェイスが崩れるのはとても見応えがありました。世界で闘うダンサーと国内のみで闘うダンサー、まだまだその差はあるけ…

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10DANCE 3 コミック

井上佐藤 

私的な感情を見せることが増えてきた

 1、2巻に比べるとダンスの練習や競技会などの描写は少なく、若干箸休め的な印象を受けました。その代わり杉木と鈴木のプライベートな時間での絡みが多く、お互い相手への感情や熱を少しは自覚し、BLとしての糖度は増していたように感じます。杉木が鈴木のダンスレベルを上げるためには自分以外のダンサーも必要だと分かっていながら、彼が自分ではない誰かからダンスを吸収するのが嫌だと思う描写もあり、杉木の強い独占欲が…

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10DANCE 2 新装版 コミック

井上佐藤 

密かに絡み合う熱視線に期待大

 杉木が海外試合に出場している間のシーンが多いので2人で練習する描写は少なめでしたが、競技で踊る杉木の情熱やそれを生で観る鈴木の熱い視線などが臨場感たっぷりに伝わってきました。ああ、この2人の男性達は今お互いに間違いなく最も興味の対象であり、惹きつけられている存在なんだなぁと。2巻でもキス止まりで共に恋愛的好意を自覚することもありませんが、その種は2人の中で確実に芽吹いているであろうことが強く感じ…

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めぐみとつぐみ コミック

S井ミツル 

目つきが悪くて凶暴な小鳥を筆頭にどのキャラも愛おしい

 Twitterに冒頭のシーンが掲載された時から単行本化をずっと楽しみにしていました。初めて読んだ時、これはまさに私の性癖に刺さるオメガバース!と衝撃を受けたのを覚えています。死ぬほど目つきが悪くて(最早ほぼ白目)、ヒートは抑制剤を使わず気合でなんとかする超体育会系Ωのつぐみ。このキャラ設定が、Ωとして斬新で素晴らしいんです。そんなつぐみを、きっと本来なら打倒することもできるだろうに、まるで親のよ…

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非BL作品

さんかく窓の外側は夜 4 コミック

ヤマシタトモコ 

しっかりしてきた三角

 三角の自我が、前巻までよりは少し強くなってきているのかなと感じた4巻でした。怖がりなのは相変わらずだし、自分に向けられる他人の気持ちに疎く無防備なところはなかなか直らないけれども、少なくとも本人は自分の意志を蔑ろにして誰かの意のままに動く気はないし、自分の能力は悪用させないという想いは強いみたいですね。自分の芯を確立させようとする男らしい彼も魅力的だと思う反面、何でも受け入れてしまいがちな隙だら…

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非BL作品

さんかく窓の外側は夜 1 コミック

ヤマシタトモコ 

こんなにやらしい除霊があってたまるか

 非BL作品ということでそういう方面にはまったく期待をせずに読み始めたのですが、下手なBL作品よりも余程エロくて萌えるし、腐女子にとって読み応えたっぷりな作品だと思います。公式が非BLだと言うんですからそこに異論を唱えるつもりはありませんが、私の中では限りなくBLに近い作品でした。

 簡潔に話の流れを纏めると、除霊師であり耳の良い冷川と、霊感があり目の良い三角がタッグを組み、第三者から依頼さ…

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くさかんむりに化けると書いて コミック

蔓沢つた子 

受けの性格が新しくて読み応え抜群

◆くさかんむりに化けると書いて(表題作)
 受けのひろむが今までに読んだことのないようなキャラで、絶妙に萌えポイントを突いてきてくれました。根っからのオネエとか女性になりたい男性というわけではないけれども、学費を稼ぐためにオカマバーで働いていた時のオネエ口調が今でも時々出てしまうひろむ。絆されやすく相手に尽くすだけのワンコ系かと思えば、煙草を吸ったり内心上から目線で相手を批評したりする時もあって…

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蟷螂の檻 3 コミック

彩景でりこ 

萌えと懊悩の3巻

 1巻2巻も十分濃かったんですが、前作までは、結局私は傍観者的立ち位置から抜け出すことができなかったんですよね。それがこの3巻で、當間家の抱える闇や典彦の恐ろしいほどの執着に一気にぐっと引き込まれ、やっと自分がこの作品の本当の魅力に浸れたような気がしました。さち子と育郎が2人の間にある境界線を互いに改めて認識し、理解した上で夫婦を務めるようになるところや、典彦がそこまで育郎に入れ込みながら、彼に當…

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結んで、ほどいて、キスをして コミック

三月えみ 

予想を超える骨太ストーリー

 これはきっと途中で好みが分かれやすい作品だろうなぁと思いました。昔同級生で仲良し組だった3人が、それぞれ大人になり今度はまったく違う立場の人間として再会します。親の跡を継いで仕立て屋として働く板橋、大手に就職し仕事で板橋の店もある商店街の立ち退きを進めることを任されてしまった品川、そして、いつの間にかヤクザに拾われて品川の会社と共同で立ち退きを促すよう命じられている足立。

 攻めに関して、…

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ひだまりが聴こえる -幸福論- コミック

文乃ゆき 

キスだけでも十分萌えた

 この2巻では難聴という、ほとんど音が聞こえない聾とはまた違う障害レベルの大変さにもたくさん触れられていました。健常者からすると、聴こえないわけじゃないなら大したことないんだと思って普通に話してしまったりする。でも難聴だから相手が滑舌が悪かったり、通りにくい声質だったりすると上手く聞き取れないわけで、そのレベルを正しく理解してもらうのが非常に難しいんですね。かと言って聾の人間が集まる所へ行っても、…

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