fandesuさんのレビュー一覧

新妻刑事(デカ) 小説

水月真兎  海老原由里 

実に痛快

11月21日のBLニュースに『『童貞刑事』って何!? パワーワードすぎる刑事BLタイトルランキング』という記事がありまして。その中で紹介されていた唯一の小説本です。
「『にいづまデカ』って……それもこの表紙イラストの感じからすると、このお話、かなりクルのではないか?」と期待に打ち震えてしまい、そのまま書籍サイトへGO!
はい、萌えは滾りませんでしたが、大層面白かったです。

『将来は総理』…

3

縛めのエクスタシー 小説

葵居ゆゆ  椛嶋リラコ 

闇の腐女子には『垂涎もの』です

「これぞプラチナ文庫」とも言うべき、この表紙絵にしてこのタイトル。
ひょっとしてプランタン出版は「自社の本を売りたくないのではないか?(まさかね?)」と思うほど尖っています。本屋でBL本を買うのに躊躇いがない私もこの本は通販で購入しました。今、何かに負けた様な気分になっています。私に勝ったものが何なのかは全く解らないのですが。

葵居さんお得意の緊縛です。SMでもあります。3Pです。おまけに…

23

水曜日は淫ら 小説

秀香穂里  周防佑未 

「ドリームじゃないかも」と思わせる説得力

個人的見解ですが『ノンケの男性がいきなり男性と性的な関係を持つ』というのは、やはり無理があると思うのです。でも、BLにはよくあるシチュエーションな訳で。
だから『何でそうなった?』についてリアルに描いていただかないとその後のお話が響かない場合もあるのですが、今作はその辺が「上手いなー」と思いましたよ。秀さん、手練れですねぇ。

広告会社に勤める三嶋巧は初めて入った品の良いバーで酔い潰れていま…

3

灼けつくほどに抱かれたい 小説

中原一也  藤咲なおみ 

初期の中原さん

ちるちるで検索してみると、中原さんの3冊目の本の様です。
攻めの柴田は『オヤジ』設定ですが、結構若い感じ。
恒例の(?)オヤジギャグはありますが『酸いも甘いも噛み分けた』感は薄め。
何よりも、最近の中原さん作品ならば、たとえどんなに傷心を抱いていてもグッと我慢する所を、我慢しきれず手を出しちゃっている所なんかが「若い~」と思います。2003年だとこれでも『年寄り・オヤジ扱い』だったんでしょう…

0

不実の従者と狼の花 小説

綾ちはる  Ciel 

千里くん、いいとこ取り

人狼ものです。
不思議なお話、特に『理屈では説明ではない不思議さを納得させちゃうお話』がお得意な綾さんの書く『人狼もの』ですから、大変期待して読みました。




実はスルスル読んでいるうちに読み終わってしまっちゃったんです。
もっとガーッと盛り上がるんじゃないかと思ってたんですが……

誤解されると困りますが、つまらない訳じゃないんですよ。
あと、人狼ものは好きだし、執着攻め…

5

独占欲 小説

田知花千夏  田倉トヲル 

ネタバレなしで読むべき

「凄い話」という噂を小耳に挟んで購入。
結果は「うん、凄かった」。

これ、ネタバレしちゃうとダメなお話なんで……
人に勧めたくなるお話なんですよ。
でも、どう勧めれば良いのかが難しいんですよね。

あとね、上記『設定』は忘れて読んだ方が面白いと思います。
決して『ファンタジー』ではない。

とりあえず言えることは『執着もの』が大好物な方は「読んで損はないんじゃないかな?」とい…

2

はじめてのひと 小説

椎崎夕  穂波ゆきね 

主人公の気持ちに寄り添ってしまう

9年前の作品……確かにそういう香りはします。
お話に『完全に没入!』となりきれない部分も感じるんです。
でも、それを凌駕してしまうのは、真巳の心情に寄り添ってしまわざるを得ない文章の所為。
少女の頃に戻ったごとく、素直に泣けました。
名作っていつになっても名作なんだなぁ……

交通事故で父と義母、義兄を亡くした真巳のたった1人の肉親である祖父は病院で不治の病に冒されています。父が亡くな…

3

恋よ、ハレルヤ 小説

鳥谷しず  佐々木久美子 

変態度、薄め

個人的イベントですが『鳥谷さん読書強化週間』3冊目。
2015年発行の今作は変態度よりも『教師のお仕事』についてカッチリ書いてあって、萌えは少なめですが、お話自体には大層好感を持ちました。

憧れた末なりたいと思った職業と、自分に向いている職業って違いますよね。
それに気づいた時の律が、今までの考えに固執するのではなく、すんなりと柔軟に考えを変えていくあたりがとても面白かったです。
自分…

1

運命のベータはアルファの溺愛に咲く 小説

葵居ゆゆ  yoshi 

多分、私の心が汚い

オメガバースが出て来た頃は「出自の所為で可哀想なωがスパダリαと運命のつがい。なんてロマンチック!」という感じのお話だと思っていたんですけれど、最近はバリエーションが広がって来ました。
私が興味を持っちゃうオメガバースは『属性の縛りをいじくりまわす』タイプのお話です。作者様がどういう風に捻ってくださるのかという所に興味津々で、最近はオメガバース、好きなんですよ。

今回はα×β。
おまけに…

4

恋のしっぽをつかまえて 小説

L.B.グレッグ  えすとえむ 

NYのアートシーン!

モノクローム・ロマンス文庫2冊目の出版だった本作。
このシリーズは、ほぼ全部読んでいるのですが、この本だけどうも手が出なくて。

合衆国の素人探偵はどうしてこうも『ぼやき君』が多いのでしょうかね?
私はこの『シニカルな自虐を飛ばしながら頑張る素人探偵』が大好きなのですけれども。
本作のシーザーも例に漏れず、クローゼットに隠れたまま自分との恋をない事にしてしまっている(おまけに俳優として成…

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