fandesuさんのレビュー一覧

鏡よ鏡、毒リンゴを食べたのは誰? 小説

小中大豆  みずかねりょう 

小中さんの書く『芸術家の愛人』

『ラプンツェル~』を読んだ時も思ったのですが、小中さんの書く芸術家のお相手(受け様ですね)と私は相性が悪いということがこのお話を読んで良く解かりました。あ、攻めさんは芸術家じゃないけれど『夜啼鶯は~』もそうだった。

お話自体は面白いのですけれども、どうも乗り切れない自分に気づくんですよ。これ、多分『永利が仕事よりも紹惟が好き』だからなんだと思うのね。

そもそも、仕事と恋愛は同じ軸で比べ…

6

【電子オリジナル】うずたか氷(苺)を君と 小説

雪舟えま  紀伊カンナ 

あああああ、苦手な要素が入って来ちゃった

『緑と盾 ハイスクール・デイズ』に引き続き、こちらも読ませていただきました。
違った大学に進学していわゆる遠恋になった2人ですが、前作のラストで緑が盾の手帳に書き込んだように、夏休みに盾が緑のいる京都に遊びに来る3泊4日のお話です。

相変わらず緑は盾が好きすぎて自分を見失っています。
でも、高校時代とは異なり大学生としての暮らしは充実していて、側に盾がいない以外は上手く行っている感じなん…

1

仁義なき課外授業 小説

中原一也  新藤まゆり 

ハートフルでした

昨年末、私恒例の『笑えるBL小説が読みたい今すぐ読みたいの病』が発症してしまいました。
こういう時に私が頼るのは、ちるちるの姐さま方でございます。ふばばさま主催のQ&A『【小説読みたい人寄っといで】小説推進委員会』にお願いしてご紹介いただいた一冊です。

ドタバタコメディかと思って読み始めたのですが、奇天烈ではありませんでした。
ってか、暴対法以降は日常生活にも制限があるので「解散したり足…

2

誘淫オメガ―season2― 小説

砂床あい  小山田あみ 

世界観が

『~ハニーポット・オペレーション』からぶっ続けて読みました。

前作と比較して2人の関係はより強くなり、なおかつ『デレる司波』も見られます。なので、恋愛部分は読んでいて楽しい。

ちょっとばかり引っかかったのは、作られた世界観に「?」と感じることなんです。
出版社あらすじには、聖サリエル精神医学専門大学でのΩ連続不審死事件を潜入捜査し『やがて明らかになって行くおぞましい制度』に気づくこと…

7

若様は初恋姫を一途に甘やかす 小説

ナツ之えだまめ  陵クミコ 

月代について(恨み節)

私、恋愛において一番強いカードは『無邪気』で間違いなしと思ってるんです。
特にお育ちが麗しい方々の無邪気は無敵なんじゃないかと思いますね。
忖度の必要がないんで素直なまま育っちゃいました良家のお子様が、俗世を知らない為に巻き起こすお笑いってものは、可笑しいけれど品が良い。
こちとら庶民は「秋刀魚は目黒に限る」と言った殿様を笑いますけど、それ以上に可愛らしいもの、愛すべきものと見ちゃうんですな…

6

マジシャン・マーダーズ 小説

ジョシュ・ラニヨン  門野葉一  冬斗亜紀 

神経質の度が過ぎてないか?

LOVE方面の感想を。
「やっとサムが(萌)」と思ったんですけれど、よく考えてみたら訳が分からなくなっちゃった。「ひょっとしてサムの内面が伝わらないのはジェイソンにも原因があるんじゃないか?」って思えたんで。

だってジェイソン、サムに対してあまりにも卑屈過ぎないですか?
『自分は愛されていないかもしれない』というジェイソンの思いって、下手すれば彼のひとり相撲の思い込みっていう可能性もある…

10

2gether special 小説

ジッティレイン  志村貴子 

出版社に物申したい

(2)巻で「やっぱ私には合わないかなぁ」と思ったんですが、この『番外編』で持ち直しました。大学内の『あっちでざわざわ、こっちでざわざわ』感がとても可愛らしかったです。

また、あの不思議なリズムの訳文も面白さ復活。
ま、そんなことを面白がるのは少数派だと思いますが。

また、この巻は短編の数珠繋ぎなんですね。
今まで登場したグリーンやマン、タインの兄ちゃんやサラワットの弟などなど、オー…

3

2gether 1 小説

ジッティレイン  志村貴子 

なんか癖になるリズムの翻訳

リアル腐友が「今一番はまっているドラマ!」と申しておりまして、好奇心がかき立てられました。本来なら動画を観れば良い訳なのですけれども、最近の私は絵や動画にえり好みが強すぎるのです(多分、老化現象なんだと思う)。ノベライズされたと聞いて購入しました。

読み始めて思ったのは「うーん……ファンブック……」という感想。
ドラマを観た人ならすんなり解ると思うのですが、観ていない私はどうも場面に入り込…

7

風の神とびいどろの歌声 小説

安曇ひかる  金ひかる 

音が聞こえる様な

このお話では音にまつわることがとても印象に残りました。
びいどろ風鈴であったり、その音にたとえられる小鈴の歌声であったり、風の神たちが起こす様々な強さの風の音や、縁日の喧騒と花火の音などなど。
結構、耳元でリアルに鳴ります。これがとっても良い感じ。

お話そのものは民話調です。
山間の小さな村の廃寺で養われている小鈴はもうすぐ17歳。みなしごで8歳以前の記憶がありません。養い親の言いつけ…

3

拝啓、百年先の世界のあなたへ 小説

中原一也  笠井あゆみ 

真直ぐの速球、または左ジャブからの右ストレート

私、中原さんは稀代のテクニシャンだと思っています。
やっぱり『人を笑わせる』というのは力量がなくては出来ないので。

出版社あらすじを見た時に「あ、ネ〇型ロボット?」と思ったんですよ。
そしたら『あとがき』の中に担当さんからのリクエストエピソードが書いてありまして。で、当初の構想は『ドタバタコメディ』だったとのこと。
でも、今作は『別の抽斗を開けてみた』そうです。
中原さんの持てる力を…

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