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表題作執事の特権

原田仁,25歳,営業職を希望していた秘書兼執事候補
乃木坂乙矢,27歳,製薬会社の経営企画室本部別室室長

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

★三百六十五日、旦那さま、あなたのおそばに!!★潔癖症で人間嫌いで毒舌家で我侭で気分屋、おまけに独りよがりで神経質。でも、眠っている分にはさながら美貌の貴公子のようであり、特別秘書兼執事候補である原田仁の主、乃木坂乙矢だ。執事と旦那様の前途多難な恋物語。

作品情報

作品名
執事の特権
著者
榎田尤利 
イラスト
佐々木久美子 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
発売日
ISBN
9784813011170
4.1

(79)

(38)

萌々

(18)

(19)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
16
得点
320
評価数
79
平均
4.1 / 5
神率
48.1%

レビュー投稿数16

ツンデレご主人様

営業の面接に行ったはずなのに、なぜか秘書(執事見習い)業務に就くことになり、
おまけに、ご主人様は毒舌で神経質で潔癖症という変わり者だった―。

ご主人様(乙矢)が、それはもう強烈なキャラクターで、
歴代の秘書たちが次々とリタイヤしていったのも、
当たり前だろうな~という感じです。
だって、初対面の開口一番が、「私に触れたら殺す。」って凄すぎる(笑)
それでも、物語が進み、彼の真実の姿が見えてくるうちに、
可愛い人だな~と、たまらない愛おしさを感じてしまいました。

対して、執事見習いになった仁は、面倒見が良くて、忍耐強く、優しい人。
相手が誰であろうと、正しいと信じたことはまげない芯の強さが、魅力的です。

乙矢が、人に触られるのが嫌いなのは、
相手が汚いからではなく、自分が汚いと思い込んでいるから。
幼い頃に母親から受けた言葉の暴力に苦しみ続けている彼に
仁は、「あなたは汚くない」と、何度も言い聞かせます。
少しずつ、仁に信頼を寄せていく乙矢と、
乙矢の世話をすることに奇妙な使命感と充実感を覚えていく仁。
二人の気持ちの変化が丁寧に描かれていて、引き込まれました。

それにしても、乙矢の後半のツンデレっぷりは、たまらなかった~。
お薦めの一冊です♪

8

呪いを解くのは、いつだって恋の魔法

執事×主人というカップリングで
悪い魔女にかけられた呪いを王子様の愛で解くという
BLファンタジーなんです。

とはいえ現代のお話で・・・

“お姫様”は王子様みたいな
主人の乙矢

“王子様”は体育会系の
秘書兼執事見習いの原田

極度の潔癖症で手袋をはずせない乙矢。
それはもはや病気で、呪いの魔法なんですよね。
乙矢の抱えてる呪いは
すごく現実的で胸が痛かった。
作中“悪い魔女”と称される母親も私には呪いがかかってしまった
かわいそうなお姫様に思えてなりませんでしたよ。

美しく頭も切れる御曹司の乙矢の元で
いびりたおされながらも、関係が深まってゆくふたりv

BLファンタジーの中といえども
本当の魔法は使えない
それでもラスト原田の見せた“魔法”は素晴らしかった。

すべてお見通しの老執事の富益さんは
さしずめ“賢者”みたいなw

重さと軽さのバランスが絶妙にとれたシナリオで
最後は、やっぱりおとぎ話でも読んだ気持ちになって
ほっこり(*´ω`*)

6

何度も読んでもまだ読んでしまう

1冊すべて表題作です。
乙矢(受け)と仁(攻め)両方の視点でストーリーは進んでいきます。

切ないがベースなんですが、全体的な雰囲気はコミカルだと思います。
榎田先生の作品は、読んでて辛いものもあるのですが(それも素晴らしいですけれど!)、この作品はイタイ系が苦手な方にもお勧めです。

乙矢に呪いをかけたのが母親というのは切ないのですが、傍に理解者である執事の富益がいたことで救いがあります。
繊細で不安定な乙矢に対して、どっしりと落ち着きある仁はぴったり。乙矢が何をしても大丈夫だろうという安心感がありました。
あと甘いです。頬を触れるだけなのに、手にキスするだけなのに、こんなに色っぽくドキドキするなんてと驚きました。
進んでいくひとつひとつの出来事や会話の何もかもが良かったです。
二人とも「好き」という言葉を言っていないのも素敵でした。

余談ですが、他の方のレビューを読んで、電子書籍にもぜひ挿し絵を!佐々木先生のイラストをご覧になれるように!と願ってしまいました。
背後からのエッチという色っぽい場面の後で、富益の前で赤面&驚く二人というラストがなんとも素敵でしたので。あと鼻をつまむ場面もぜひ。
榎田先生が、若き日の恋物語を妄想されたという富益の魅力を堪能していただきたいです。

体育会系執事、繊細でツンデレなご主人様がお好きな方にお勧めです!

6

潔癖症な主人が執事におちるまで

近々、某執事の居る喫茶店に行く予定なので、その予習に。。。
というのはまったくの嘘ですが
執事といえば妙齢の紳士、というイメージを180度くつがえし
しかも最高の萌えまで感じさせてくれた
執事モノ入門にもってこいの作品でした。
あ。でも、この仁(しのぶ)が執事の標準では決してありませんけどw

この若き執事をより引き立ててるのが
仁が仕える主・乃木坂乙矢の見事なまでの潔癖症と人嫌いっぷりです。
つか、こんなめちゃくちゃややこしい人が
どうやって仁に心を開いていくのか。。。
最初は仁視点で読み進めていくのですが
途中に挟まれている乙矢視点のモノローグが
乃木坂の「呪い」が少しずつ仁によって溶かされていく様子をうかがわせて
自然と二人の気持ちの変化が伝わってきて良かったです。
慣れていないが故のツンデレ乙矢と
執事という立場から、年下敬語攻めな仁がかなり萌えた!
つか、実はエロかったんだね、乙矢様ったらw

そして、実は最初から最後まで
それこそ、二人がベッドを共にした翌朝でさえも
全く動じた様子のなかった老執事・富益。
仁の執事としての素養と
乙矢を救ってくれる人物であるという事を見抜いていて
侮れないジイさんでしたw

ドラマCDも出ているらしいですが、聴いてみたいかも。
しかし。。。富益が(堀内)賢雄さんって、ちょっと色気ありすぎな気が。。。

榎田さんの作品は、普通のひとに続き2作品目でしたが
焦らされ加減とすれ違い加減が絶妙ですね!
ますます、他の作品も読んでみたくなりました!

5

菊乃

>かにゃこさ~ん!
そうそう、杉田×ノジケンなんですよね~。
最初、乙矢は神谷さんで脳内再生してたんですが
ノジケンもかなりよさ気ですよね!
後半、脳内アフレコでウハウハで読んじゃってくださいw

菊乃

>ミドリさ~ん!
ミドリさんも榎田さんにハマリ始めてるんですね!
私はみどりさんと逆でCDは聴いてないのですが
原作もかなり萌えられますので、是非読んでみてください!

交渉人シリーズも榎田さんだったんですね~。
ここでも評判いいですよね~。
漫画化シリーズってのもあるんですか?φ(。_。*)メモメモ。。。
魚住くんシリーズは、豪華版(?)みたいなのが出ましたけど
1冊にたくさん詰め込んだお陰で高いですよね^^;
それでも評価高いのでいずれ買っちゃいそうですけどw

菊乃

>むつこさ~ん
私ももともと「執事」に触手が動かなかったんですが
まんまと榎田さんにしてやられちゃいましたw
ドラマCDも良かったんですね~。
鬼門の賢雄さんは、絡みなしだから大丈夫かと思ってますが
ジイさんぽくないんじゃないかと。。。どうでした?

榎田さん、今手元に数冊あるにはあるんですが
それ以外はこれから物色しようと思ってます!
むつこさんのレビューも参考にさせてもらいますね~!

ミドリ

菊乃さん、どうも~!
私も榎田尤利さん、ハマりつつあります、着々と。
私の場合は小説自体まだまだ読み始めたくらいなんですが、今のところ榎田尤利さんが一番自分に合ってます。
この作品も、つい最近CDを聞いてかなり萌えて、ちょうど原作読みたいなーと思っていたところだったんですよ!
素晴らしいタイミングです(笑)
榎田尤利さん、私は交渉人シリーズと漫画家シリーズしか読んだことないんですけど、
この二つは最高に面白かったですよ!
次こそは魚住くんシリーズが欲しいんですが…何しろ金がない金がない金がない…

むつこ

菊乃さーん
私もこの作品、大好きです。
執事のじいさんのキャラは最高でしたよねw

菊乃さん、榎田尤利さんにハマりかけですか。うふふ、是非ハマッてください。なにをオススメしたらいいか迷うくらい、名作めじろおしですよ~。
あと私、ドラマCDも買っちゃったんですが、なかなか良かったです♪

呪いを解く呪文・・・それは?o(´▽`*)/

面白かったです(*^ワ^*)  受けが極度の潔癖性で、人間嫌いで、毒舌家で、わがままetcとのことで、私の周りにはいないタイプ。いったいこんな受けがいかにしてH出来るようになるのか?BLなんだからきっと最終的にはそういう展開になるはず、ですよね?と言うことで好奇心旺盛な私としては、これを読まずには天国に行けない!という思いで購入(笑)

読み始めて数十ページ程経った頃、「あれ?」と思いました。この小説、受け視点と攻め視点と両方あるけれど、どちらかと言うと攻め視点の比重が高いのです!BLを読み始めてかれこれ一年が経とうとしておりますが、攻め視点の多い小説っていうのは私にはこれが初めてです。今までですと、

1.殆どが受け視点
2.または、受け視点が多め
3.たまに、受け視点と攻め視点が半々

といった作品が多く、圧倒的に1>2>3の順で受け視点が多かったのです。そして攻め視点よりもやっぱり受け視点だよねー♪と思いながら読んでおりました。それ故に今回は私にとっては斬新でした。

最初は「うーん、攻め視点が多めっていうのはどうだろー。感情移入出来るかなー」と心配しておりました。ところが何てことはありませんでした。いやむしろ、攻め視点で受けを眺めるのが楽しくて、楽しくて♪切ないのがベースのようですが、攻めと受けとの攻防や、攻めのお茶目な性格や、受けの毒舌なんだけど笑える言動や、老執事の老獪な手腕など、全体的にとてもコミカルで小気味好いストーリーでした。

ただしエロは少なめ、になるのかな?ゆえにこの作品、榎田尤利先生の他作品と比較すると、ランクは下位になってしまうのか…(ノω・、)  でも、きっとこちらの作品がこれだけ面白いのだから、他作品はもっともっと面白いのでしょうね(^^ゞ ただし比較的ランクが下位のために、未だこの作品を読んでいらっしゃらない方がおられるとしたら、それは勿体無い話だと思います。ストーリー重視という御仁には是非とも読んで頂きたい、本当に素晴らしい作品です。

しかもエロが全くないわけではなく、ちゃーんとありますしね(〃∇〃)  あの毒舌な受けが心を開くとこんなにも可愛くなるんだぁ…と結構萌えますよぉ♪ただしラスト近くではありますが…。でも、こちらの作品は内容も構成もしっかりしているため、不思議とエロがなくてもOKなのでは?と思えるくらい秀逸です。

私が特に好きなシーンが菜箸のそれです。

♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪

攻めが受けとチェスをするのですが、潔癖症の受けは攻めに、手袋をしたまま菜箸を使って駒を摘み移動させるよう強要するのです。
攻めは将棋なら嗜む程度やったことはあっても、チェスは全くのド素人。
熟考しているとその間に、受けがうつらうつらしてしまいます。
それを眺めているうちに、攻めの耳元にいたずら好きの悪魔が囁くのです。
それは、菜箸で受けの鼻を摘めというもの。
攻めは心の中でいろいろな葛藤をするのですが、気づくと受けの鼻を菜箸で摘んでいました。

♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪゚+。+゚♪

この直後の受けの怒りっぷりと言ったらありません。その様子も楽しかったのですが、何といっても攻めの叱られっぷりが…(≧∇≦)ノ彡 バンバン! 実に爽やかで、潔く、そして…可笑しいんです!!!このシーンは、つたない文章で私がご説明するよりも、実際に読んで味わってほしいくらい楽しいエピソードの一つです。

読んでみて面白かったら、是非レビューしてみて下さい。楽しみに待っておりますので。この度は長々とお読み頂き、有難うございました<(_ _)>

5

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