――あなたを、愛してしまう気がする。

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表題作情人 -こいびと-

幼馴染で軌条会の会頭 軌条敬春・25歳
両親が亡くなった柚木組の一人息子 柚木操・22歳

その他の収録作品

  • 敬春&操シリーズキャラ紹介
  • それから
  • 夜想
  • 初雪
  • 雪華
  • 蜜月
  • あとがき

あらすじ

すべてを奪われた日から二年――天涯孤独の操は、美貌の若き軌条会会頭・敬春に囲われて生きている。かつては殺したいほど憎んだ男。しかし傲慢の裏にある優しさと操を求める荒々しいほどの熱情に、頑なだった憎しみが少しずつ形を変えはじめて……。けれどつかの間の穏やかな生活は、突然破られてしまう。そして操は、敬春と対立している中国系マフィア『黒旗』に攫われ衝撃的な事実を知り……!? 大好評・敬春&操シリーズ待望の第二弾!!

作品情報

作品名
情人 -こいびと-
著者
あさひ木葉 
イラスト
笹生コーイチ 
媒体
小説
出版社
ブライト出版
レーベル
ローズキー文庫
シリーズ
虜囚-とりこ-
発売日
ISBN
9784861232046
3

(9)

(0)

萌々

(2)

(5)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
25
評価数
9
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

愛している気がするから愛するへの変化

小さな組を仕切っていた親が大陸の組織に惨殺され、幼なじみである組の息子に監禁されて愛人の生活を送っている主人公のお話。
1作目で「愛してしまう気がする」と、微妙な男心(?)で終わったのですが、
2作目で命をかけた山場が登場して気持ちが本物になるという展開を見せました。
旧版に小冊子とネットで挙げていた短編が入った新装版になります。

1作目では不本意に監禁され、無理矢理体を奪われ、服従を余儀なくされる主人公でしたので、まあ、それは仕方ないかという部分があったのですが、
今作において、その危惧した方向へ、主人公の操がまるっきり”女”であったのが、どうにもこうにも、自分的地雷要素でありました。
お話自体は悪くないんですが、やっぱり男×男なら、女でもいいんじゃない?みたいな、誰もかれもが女扱いする主人公はどうにも苦手で、操については脳内女性化させて読んでしまいました(汗)
攻めである敬春も仇の組織の頭も女性のような扱いなら、その母親・蝶子さん(極妻よ♪)も嫁扱いというか女扱いしてましたので・・・
健気と女とは別物だとは思うのですが、どうにも混同したものは・・・
ま、今更女性でも健気は珍しいから、男だからこそ健気なのかもしれませんね。

今回は、屋敷で敬春に求められ愛されて暮らしている操ですが、友人からのメールで軌条会が操の親を殺した大陸組織”黒旗”ともめているという情報を知ります。
そんな折、屋敷が襲撃され操は黒旗の元に拉致されてしまうのです。
以前操の親の組にいた唯一の生き残り権藤が黒旗に寝がえり、その一翼をになっていたのでした。
黒旗の頭・李に辱められ、李に襲われながら生きていた敬春が李と交渉するためにその場に赴いた時、操の命を張った敬春を守る行動が。。。

この李に拉致されたのが大きなヤマ場となるわけです。
その後はいうもがな、想像にたやすいでしょう。
無事帰還した後、もう操を屋敷にとどめておく理由もなくなり、、という少し切ない展開を見せながら操は敬春への愛を自覚して、という展開になるわけです。
二人についてはもう何もいうことありません。
ただ、突っ込みどころ満載で満載で!!逆にそれがたのしかったり!?(不謹慎?)

敬春がエッチすると中出しなんですが、事後出させないんですよ。
李に拉致された時もそれが流れ出るシーンがあったりするんですが、、、下痢、、、大丈夫?
また、李が不用意に操にフェラさせて噛まれたり・・・爆笑!おいおい、、
噛まれて李がひるんだすきに後ろに回った操が李ののど元にナイフをつきつけるんですが、何で斬ってしまない?
そしてこの組織のお粗末な事といい、、、
ま、突っ込みどころがあるほうが楽しめていいのかもですw

片方の執着で始まった愛憎も無事愛し合う二人に変わった本作ですが、まだ3作目もある?

付属の短編は激アマのラブラブいちゃいちゃ編です♪

1

愛されること、愛すること

前作の「虜囚-とりこ-」の続編になるお話です。
前作で、攻め様を憎み、憎悪の対象でしかなかった攻め様が、自分を助ける為に
どんなに憎まれてもなにも弁解もしないで、二人の気持ちがすれ違ったまま
それでも不器用で、自分に対する激情のような思いを知ってしまってから
愛していると言われ、傍にいてくれと乞われ、その不安げな姿に否とは言えなくて
でも、同じ思いを返すにはまだ己の思いが育っていなくて・・・・
前回はこのまま攻め様に愛情を注がれ続けたら好きになってしまうかも知れないで
終わった二人のストーリー、今回は攻め様からの溢れる思いに受け様がやっと応えて
行けるように、二人の思いの温度差が変化していく様子が描かれているのです。
一方的な愛を注がれ続け、好きになるかも知れないから愛しているに変わるお話。

受け様の両親や組員を惨殺した中華系マフィアとの交渉がうまく運ばずに受け様は
2年たっても攻め様の屋敷以外に暮らす場所が無い日々を送っている。
未だ受け様の命を執拗に狙い続ける的との攻防を攻め様は受け様に何も話そうとしない。
それは、攻め様が受け様が気持ちに応えてくれない焦りといつか離れてしまうのではと
言う焦りもあり、抗争が激化してくるのと比例するように受け様を激しく求める。
でも受け様もそんな攻め様の微妙な様子を感じるようになるが、未だ攻め様の
思いに応えられない自身に罪悪感めいた思いがありなかなか聞く事で出来ない。
そんな中で攻め様が襲撃され、受け様も敵の手に堕ちてしまう。
敵に捕まりながらも気丈に振る舞う受け様、やっぱり極道の血が流れていると
感じるシーンが結構あります。
その受け様の芯の強さが攻め様を不安にさせる要因でもあるのですが・・・

敵に嬲り者にされながらも、助けに現れた攻め様が窮地に至った時に受け様は
身を挺して攻め様を守ろうとする、ここで受け様の気持ちがはっきりします。
これで相思相愛かと思われた二人ですが今度は攻め様が受け様から距離を・・・
距離を取られて、初めて自分が攻め様の思いに甘えきっていた事を自覚する受け様。

攻め様に思いは自虐的で複雑なのですが結果的に押してもだめなら引いてみな的な
流れで長い間微妙にずれていた二人の心が重なる、不器用な攻め様の思いが叶うのです。

短編はどれもそれぞれ二人の甘々な日々の話を季節の流れと共に綴ってます。
もちろんあの攻め様のライバルである?猫のゆずも存在感ばっちりで登場してます。
とても激甘なラブストーリに仕上がっていました。








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