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じゃのめさんの作品、すごく好きです。
リリカルなモノローグも素敵だし、少しくせのある絵柄もイイ。
今回は、芸術家肌の人見知りモノクロ美術学生・八神くん(攻め)と
派手派手(主に服)下宿管理人・柾さん(受け)のお話。
表紙は、背景がグレーで、黒のタートルを着た八神くんと
ピンク、水色、きみどりとカラフルな格好の柾さんが
距離を置いて描かれていて、その対比が際立っていました。
八神くんは、物語早々柾さんに振られてしまうけれど
一見怖そうでいて、物凄く面倒見の良いやさしい柾さんを
じわじわ好きになり、一途に想いつづけます。
柾さんの元彼が現れて、物語は加速するのですが
八神くんと元彼さんの面白い絡みや、柾さんと元彼さんの過去との決別は
すごく読み応えがありました。
疾走感あふれるクライマックス、前髪を切り落とし
好きな人の元へ走り出す八神くんは、とても恰好良く
カラフルとモノクロが混じりあうような絵柄の朝帰りのふたりは、
言いようのない多幸感に満ちていて
読んでいるこちらまでニコニコになっていました。
私的萌えポイントは『その後のはなし』から。
同じ下宿人さんたちからのひやかしを
「ほどほど そこそこ おかまいなく」と溜息まじりにスルーし
直後、ほっかむり変装姿で柾さんに会いに行く八神くん、
なんだろうこの生き物は?!もうひたすら可愛いですよ!
きゅんきゅん!でした。
心地良い読後感に溢れた、お気に入りの一冊。
じゃのめさん好きですっ!(二度目)
柾が管理するアパートに、地味で前髪が長い八神が入居した。
柾は平気で柄on柄を着る。派手で明るくてよく笑う彼に八神は
惹かれている。
思い切って想いを伝えるが、断られてしまう。
同じアパートに住む人から、過去の恋愛が原因だと言われ…
さらに柾の元カレがやってきて…!
着飾っていて明るく振る舞って、孤独を隠したい。
孤独という難しい感情というか場所のようなものは持て余してしまいます。
柾もそれに苦しんでいました。
だから柾は孤独を恐れない八神に惹かれていったのでしょうね。
柾さんが、実はガラon柄で武装した根暗っこって所が良いですッ(笑)
下宿で暮らし始めて1年。
最初は自分と対局で合わないと思っていた管理人さんに胃袋を掴まれ、笑顔にドキッとして、徐々に憧れ、好きになっていった八神。
柾は八神からの思いに気づきながら、大人の対応で…。
って、この距離感ッ。
好きな事を知られているのに、避けられるわけではなく、OKな感じでもなく、みんなと同じく優しさで接されるって、大人の予防線の張りかたで距離を詰めさせないって、なにこのもだもだする感じ!?
でも、この微妙な関係が一枚の同窓会のハガキで変わっていくんですよ!!
垣間見た過去、三角から知らされる過去。←これで色々ぐるぐるして行動に出るけど、『好き』って告白する前に、察した柾にフラれ。拒絶され…。
もうね。ここから色々なことが起こるんですが、どうすることもできずに柾を避けちゃってた八神との仲直り(?)のきっかけが、切れた柾による強制二者面談ってw
そんでもって、良い雰囲気になって、これはチュウでもするんでしょうかッ(期待)と思ってたのに、その時、新たな火種から連絡がっ!!
初めてのオトコで過去のトラウマそのものの元彼893さんからの電話…。
「…会いにさ 行ってもいい?」って。色気が、色気がッ!!ビバ・無精ひげ!!!ひ~~~~ww
ほんともう、元彼絶対ダメ男だよ!と思うものの、柾にジャレつくときとか、芸術家モードの八神に剥かれたり触ったりされたときの鷹揚な対応。そしてtmの横にもスミが入ってるってのもいいッ(笑
ちょっ!! 今までの全てなしにして、元彼と柾のどっろどろウキウキS〇Xライフを延々読ませてくれてもよいけど!?と一瞬妄想が駆け巡るほど元彼が大人なダメ男で魅力的でしたww
けどね。
色々起こってやっぱり、モノクロの彼とカラフルな彼がくっつくんですよ。分かってましたけど。このカプ以外納得できませんし、納得の着地です。さすが。
そしてエロス。短いけど悶えます。
童貞をガン見する柾…。リードする柾。可愛い柾。
いい。ほんと短いけど、これぐらいのコンパクトさじゃないと、確実に鼻血吹きます(笑
後日談含め、素晴らしく萌えました。ごちそうさまです♪
「地味な美術学校生・一路」×「派手な服装のアパート管理人・柾」の下宿ラブものです。
初読みの時、視神経が弱っている時に読んだから、
めっちゃ目が痛くなりました;
そして読むのを中断しました。
それぐらい書き込み具合は多めの画面です。
でもこのごちゃごちゃ感は元々は好きなほうなので、
改めて読み直して良い感触を感じました。
柄ON柄の管理人さんの服もすごいですが、
背景もしゃかしゃか描かれているようで実はけっこう凝っています。
作者さん自身が「描く」ことが好きでたまらない感じが伝わってきます。
さて、話の内容のほうですが。
美術学生・一路は下宿先で、初恋に近い、片想いをします。
相手はアパートの管理人・柾。
ほぼ初恋、童貞の一路の、
ただ、ただ、直向きな愛。
健気で切なかったです。
一路は一見、暗くておとなしそうに見えますが、
その胸には芸術家らしくpassionを秘めた、
実は愛にあふれる情熱的な人だと思います。
そんな一途な一路の「愛し方」が素敵に思えました。
それに対して柾のほうは、
年上でそれなりに苦い恋愛経験もしてきたためか、
一路が真向からぶつけてくる愛をやんわりとかわそうとします。
恋愛に対しては妙に現実的でもあり、
そして臆病でもあり。
柾の気持ちは何となく分る気もしました。
こんなに真っ直ぐ来られると、
なんで自分みたいな何もないヤツに好きだ好きだって向かってくるんだ?
っていう戸惑う気持ちと、
それを受け止められるほど自分が純粋じゃないので申し訳ないような、
でも心が満たされていくような嬉しさもあって…
そんな複雑な気持ち。
途中で、柾が恋愛に積極的になれない、
その原因となった過去の男が出てきたりしますが、
それも功を奏して(?)前に進みだす柾。
色々あっても一歩前への前進、柾もガンバッたな~と思いました。
最初柾は一路のことを「八神くん」って呼んでいたのが、
いつの間にか「一路」呼びに変化していて、
ちょっとしたことですが心の壁が無くなっていく変化を描くのがお上手だなぁと思いました。
ちなみに、描き下ろしが、描き下ろしにしては大ボリュームの26P入っていまして、そちらは一路×柾のラブラブH有りで幸せな描き下ろしでした。
あと、こちらアパートものということで、
アパートの住人たちもいい味出しています。
脇のキャラたちも生き生きと描かれていて良かったです。
なんだろう、この管理人さんを見ていたらきーやんが浮かびました。
ドラマCD化したら誰が配役かな?なんて考えたりして。
じゃのめ先生は「キライの恋人」「曲がり角に犬」に続き3作目です。
この後、遅ればせながら、黄昏〜、残像〜、お伽話〜を読む予定です。
独特な個性的な絵で、柾が美人?美形?なのかわかりませんがw 雰囲気のある色っぽさがあると思います。
一路はすごい髪型だなとw
プラス、黒ずくめで、根暗なのわかりますね。
でも、ほんと根暗というより不器用で一本気なだけ。
かたや柾は極彩色&柄オン柄と、対照的に個性的で。それも中身をカモフラージュしたい表れだという。
2人がタイトルまんまで。
ラストで2人の色が混ざって心躍る絵みたい、というのがよかった。
冒頭の2人の出会いから、ラストまでおもしろくてぐいぐい読めた。
2人がお互いのことを知っていき、どう変わっていくのかドキドキした。
一路が自分で髪を切る時の独白にはじーんとした。
脇役もいい味を出していてよかったです。