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表題作春風のエトランゼ(1)

知花実央,親を亡くし天涯孤独,恋人,20歳
橋本駿,小説家,27歳

その他の収録作品

  • しとしとエトランゼ
  • あとがき

あらすじ

ゲイ小説家の駿と、天涯孤独でフリーターの実央。遠回りしつつもようやく始まった二人の離島ラブライフ。

作品情報

作品名
春風のエトランゼ(1)
著者
紀伊カンナ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
シリーズ
海辺のエトランゼ
発売日
ISBN
9784396783648
4.2

(295)

(181)

萌々

(56)

(30)

中立

(16)

趣味じゃない

(12)

レビュー数
24
得点
1235
評価数
295
平均
4.2 / 5
神率
61.4%

レビュー投稿数24

私のBLのはじまり

何も知らずに劇場版の方を見てから商業BLの良さに気づき、初めて購入した漫画。

「海辺のエトランゼ」のキャッチコピー、「心が洗われるBL」の名の通り初心者の私でもサクサク読めました!絵柄が可愛くて、台詞回しや細かく描かれた小物や背景が凝ってて素敵な作品です。

年下ワンコ攻めの沼に落とされたのもこの漫画でした笑 みおがほんとに可愛くて〜

R-18描写も絵柄のおかげで生々しくなく、しかもサラッとしているので可愛い感じ。そんなにエロに重点置いてないorストーリー重視の人にオススメです。

0

美しい作画

駿27歳だったの?!それにしては子どもだな。大丈夫かいな。実央も子どもだなぁと思ってたら、突然普段はマニュアル車を操ってる情報が出てきてドキッとしたり。それを駿が知ってるのもニヤッとしちゃう(「オートマ平気なん?」)。仕事で軽トラでも乗ってたのかな?
駿の子どもっぷりは世捨人系のもうどうでもいいや〜を感じるけど、ミオというこの世へのしがらみができたらちゃんとしてくれそうな気もする。ミオは生き死にに敏感だから人間関係は円満を是とするけど、あとは大雑把ね。

一回読んでセックスシーンはあまりない記憶でしたが、割と致してた。
歳の離れた弟に見られると言うのは、罪悪感という点では親に見られるより重い気がする。羞恥心は親が勝つか。

0

絵が好き

絵が好きで漫画のテンポも良い。
読んだ後に重い気持ちにならなくて良い。

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BがLするホームドラマ

駿と実央の二人は沖縄の離島を離れ、駿の実家のある北海道(函館)に移り住みます。
今度は実央がエトランゼ(異邦人)ですね。

道中の様子(飛行機→東京見物→フェリー→列車→ホテル→実家)もしっかり丁寧に描かれ、日本列島縦断にかかる時間と距離を感じさせます。

二人の間に流れる空気も恋人らしくなり、イチャイチャ、えちえち、甘い雰囲気。
駿も「他人の言うことは気にしない」「なるようになる」と、ある意味吹っ切れた様子で、自分から手を繋いだりキスをしたり。
実央の柔らかい髪をクシャッてするのも良き。

キスシーン(未遂含む。当社調べ)8回のうち、7回は駿の方から。
殊更萌えたのは、雪の降る中公園で。
雪玉を投げ合ってじゃれついて。
二人共バタンと倒れて、顔が反対になってするキス!
駿の実央を見る表情が柔らかく、眼差しに切ない程の情愛が込もっていると言いますか。

そんな二人のラブラブと橋本家の家族紹介が賑やかに描かれ、BLにホームドラマ要素が加わってきました。
実央の新しいイメージ……大食いで、ちょっとおばかで朗らかで、涙もろいキャラもここで定着させられた感じです。

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だって家族だから

『海辺のエトランゼ』の続編です。
前作では沖縄の離島に逃げてきた駿が「エトランゼ」でしたが、ここからは実央が「エトランゼ」ということでいいのかな。

久しぶりに読んだら、ちょっと「あれ?」と思うことが多くて驚いてます。
『海辺のー』は何度も読み返していたけれど、よく考えたらこちらは4年前に一度読んだきりでした。
読み返してみて、その理由が分かったような気がします。

駿の元婚約者である桜子から「父の具合が良くない」と聞いて、6年ぶりに地元へ帰ることにした駿。
初めて沖縄を離れる実央も連れて、てんやわんやの道中。
着いた先は北海道。何と日本の端から端まで逃げてましたよ、駿くん。
実家に帰ってみたら、見知らぬ弟(7才)に、腰をやっちゃってるものの元気そうな父が…。

という始まり。
うーん、こんなにわさわさ騒がしかったかな?というのが、久々に読んだ感想。
弟のふみがずーーーーーーーーっと大騒ぎ。
もうちょっと黙っててって言いたくなるほどうるさい。
子供だから仕方ない…、子供が出てくるBLは好きだ…、いや、でもわたしが好きな子供が出てくるBLって、こういうんじゃないよね!?とひとりノリツッコミをしてしまう虚しさよ…。

さらに冒頭部分の実央のサイズが縮んでいて、髪を短くしたことも相俟って、まるで出会った頃のような印象。(徐々に大きくなります)

コマが吹き出しで埋め尽くされている、押しの強すぎるページが続いて、変だなあ、こんなだったかなあと思いながら読み進めてました。

今作ではゲイであることを「気持ち悪い」と言っていた駿の原点が見られます。
好きになるのはいつもノンケの友人。
先回りして釘を刺されたこと。
声をかけてきたひととホテルへ行ったものの、できなかったこと。
自分を肯定されたい、間違ってないと、気持ち悪くないと言ってほしい。
でもそれは同じゲイでは意味がなくて、「ふつう」のひとに、女の子を好きになるひとに認めてほしい。
だけどただの「第三者」ではなくて、身近な「友達」に受け入れてほしい。
そんな気持ちが強くなった結果、結局自分を自分で認められないまま、自分が一番自分を「気持ち悪い」と思い続けてしまったんだなあ。
呪いだな、と思いました。

初読のときに気になっていた、実央の言葉がありまして。
「女の子が好きだよ」って言うんですよね、実央は。
この台詞が初読時は「自分はゲイじゃない」という線引きに思えて嫌だったんです。
でもちゃんと読み取れれば、気付けたはずだったんだなあ。
ああ、実央は駿がずっと待ち望んでいたひとだったのか、と。

肝心の家族の方も、駿の言葉や結婚式の回想でもっと酷い状態を想像しがちですが、おおらかで朗らかなお母さんが主導権を握っている橋本家は歓迎ムード。
お父さんはゲイであることに怒っているというより、その日まで言わなかったことと、そのまま逃げたことに怒ってる様子で、ああ、やっぱり家族ってあったかいなと思える展開です。

ふみはうるさいけど、駿の過去のエピソードをちゃんと読み取ることが出来たので、再読してよかったなあと思った次第です。
ふみはうるさいけど。

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