ヤバい男達が組んだ

コオリオニ(上)

koorioni

コオリオニ(上)
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神19
  • 萌×25
  • 萌3
  • 中立5
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
9
得点
129
評価数
32件
平均
4.2 / 5
神率
59.4%
著者
 
媒体
コミック
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
シリーズ
POEBACKS ~ポーバックス~(コミック・ふゅーじょんぷろだくと)
発売日
価格
¥675(税抜)  ¥729(税込)
ISBN
9784865891447

あらすじ

1990年代、北海道――…全国を震撼させる警察の不祥事が幕を開ける。

1990年代、警察庁は相次ぐ拳銃事件の対策として全国的な銃器摘発キャンペーンを始める。全国の警察は厳しいノルマを設けられ、それをこなす為に警察がヤクザと手を組むという点数稼ぎのデキレースが横行した。そんな中にエースと呼ばれる男・鬼戸圭介(ルビ:きど けいすけ)はいた。彼は何人もの犯罪者を情報提供者として飼い、北海道警察の中で一際多くの拳銃を"摘発"していった。そして彼は自分の運命である誠凛会(ルビ:せいりんかい)の幹部・八敷 翔(ルビ:やしき しょう)に出逢ってしまう。より大きい山を当てるために鬼戸は柏組(かしわぐみ)の武器庫に目を付け、八敷を潜入捜査に誘う。八敷は薬の密輸入を目溢しすることを条件に鬼戸と組む。二人は甘美な成功を期待して潜入捜査に乗り込むが――。男達が自らの欲望の果てに見た景色とはなんだったのか。息を吐かせぬ展開で描く渾身のサスペンスBL。

表題作コオリオニ(上)

鬼戸圭輔,北海道警察の警部補
八敷 翔,誠凛会塩部組の組長補佐,27歳〜

その他の収録作品

  • コオリの女王(描き下ろし)

評価・レビューする

レビュー投稿数9

異色でもスタイリッシュ

 梶本先生の作品といえば、血生臭な暴力的・性的描写の異色作品が印象的。高3限定を読む時に相当気分が悪かった。
 今回の作品は、設定だけを見れば、警察Xヤクザ情報屋、武器管理、薬物密輸等、どうみてもダークな設定。そのダークな話の中に歓楽な雰囲気が自然にストーリーに入るのが不思議。
 美人でヤクザの八敷は幼年から数々の不幸を重ね、それをこらえ、今の美しく強い彼に成長した。鬼戸とは、お互い似た者同士だし、慰め合うようになる。似たようなキャラクターも他の作品にないでもないが、梶本先生の独特な色気に圧倒されちゃった。受けの艶と攻めの男らしさを壮絶的に醸し出している。
 番外編は八敷の過去の話、そちらもとても読み応えあり、衝撃の連続(笑)

2

暴力と血と死の匂い

噂にたがわぬ問題作だと感じました。
実話を元にした警察とヤクザの癒着の構造を、BLを絡めて描く。
BLなのか?……確かに愛も恋もここにはあると思うけど、「実録犯罪ルポルタージュ」のような読後感。
ヤクザの、ヘマのミソギの中に「アナルレイプのビデオ録り」があるんでしょうかね…確か「寄越○犬、〜」にもありましたよね。
この作品では、そういうレイプや指詰め、性的虐待、居住地差別、そんなこの世の地獄的な描写が続きます。
そんな世界を生き延びてきたロシアとのハーフのヤクザ八敷翔と、銃器摘発のノルマとヤクザのエスを掴めというプレッシャーの中にいる刑事鬼戸圭輔が、新たな地獄を生きるというお話です。

「コオリの女王」
翔の幼馴染、一緒に悪の道に入った佐伯の物語。
彼は字が書けない。今で言う学習障害の一種だと思うけど、まず出生地が居住地差別地であり、家庭環境も問題あり、そんな佐伯が翔に抱く複雑で歪んだ愛憎。
劇画のような粗い絵柄が一層迫力を伝えてきます。凄い。

4

新作を見れないなんて、もったいない・・・

友人に「すごいよー」と勧められ購入の初読作家さん。
なにがどうすごいのかは教えてもらわず、多少グロかろうが構いませんよとページを捲り、なるほどと唸る。
時系列がバラバラで、ちょっとわかりづらいけど、八敷、佐伯、鬼戸が見てるのは、同じ世界のはずなのに、全くの別物というところが恐ろしい。
特に佐伯においては、八敷と子供時代からの双方の感覚の大きなズレに戦慄。
いつどこでどう裏切られるのか常に番狂わせというのも怖い。
誰も信用出来ないよこんなの。
いつもニコニコ忠実そうな興津も、こういう人が敵に回すと一番厄介な気がします。
下巻に幸せが待っているとは思えなくて読むのが怖い・・・。

3

絶賛されている本作

ツイッターで絶賛されていた「コオリオニ」。
近いうちに買おうかな~くらいに考えていましたが、作者様が活動休止された事やネットでも品薄状態と聞き今後もし買えなかったら後悔しそう・・・と思い本屋に駆け込み購入。

警察×ヤクザのサスペンスBL。
実際にあった汚職事件を元に描かれた作品です。気迫ある作画、ストーリーやエッチシーンも濃厚で読み応えがありますが【暴力的な描写が凄まじく衝撃的なのでグロ耐性無い方は特に注意!】です。

一読しただけでは時系列や組織図を完全には理解出来ずページをめくったり戻ったりや、気力を消耗する事もあり中々すぐには読み返す気分にはなれませんが定期的に読み返しこの先ずっと手元に残しておきたくなる作品。

最後の話で佐伯さんの印象がガラリと変わりました。本作は変わった人だらけですが彼は唯一まともであり多くの人が一番共感出来る人物なのではないかと感じます。彼はとにかく不憫ですね・・・

異常な男達として描かれていますが、どこか生きづらいと感じていたり自分の居場所を探していたりと、多くの人が大なり小なり感じた事がある様な考えも持っていたりする所など、ごく続き普通の人間である私も感情移入出来ました。

実際読んだ際にう~ん、期待しすぎた・・・となってしまう事もあるのであまり期待しない様にと思いつつもかなりの期待をしてしまいましたが期待以上でした。

下巻の感想などは下巻のレビューに書きます。

2

怖い~!

怖い…とても怖くなる話でした。後味悪い系のBLですね…。
いやストーリーは本当によくできてて素晴らしいのですが、怖くてもう読めないです。なるべく忘れるように明るいアニメとか観だすぐらいです(笑)。暴力描写がきついのもありますが、一番怖いのは登場人物達の深すぎる心の闇というか…。こんな人生じゃなくて本当に良かったです。平和な家庭に生まれて良かったーなどと思ってしまいました。絵柄も可愛くはないし、BL的な萌えも無いですが、ストーリーが素晴らしいのは確かですので、パンチのあるものが読みたい人にはオススメかな。ヤクザBLでもヨネダさんのとかは萌えや明るさもあって読みやすいですが、こちらは恐怖と闇しか見えない…。

2

「梶本レイカ」の衝撃!

梶本先生が引退宣言されたのは先月のこと、その時は既に「コオリオニ」上下巻を購入していましたが、諸々あってすぐには読めない状況にありました。
梶本先生、とても気になってたんですよ。「高3限定」の一場面を見たときから只者ではない妖気を感じまして、ずっと読みたいリストに入っているのですが、まだ未購入なのです。ポチ寸前までいっては本当に凄そうでポチに至らずの有り様でしたが、これは迷わずに買いました。
私にとっては初の梶本作品、期せずしてラストということにもなってしまいましたので、腹を括って読ませて頂きまして…衝撃を受けました。言葉はガサツになってしまいますが、「うおー!こんな凄まじいのよく書いたな!」という感じ。
評価は神です、何度か評価間違えたと書いている私ですが、神以外にありません。時間を置いて10回評価するとしたなら10回神評価を着けると思います。評価は揺るぎませんが但し、読後感は複雑なのです。
そう、複雑。
読み終えてそろそろ十日ほどは経つのですが、未だに怖いのですよね。それは何というのか心理的な怖さ。
流血のバイオレンスシーンもありますが、私はそれは割と大丈夫だったんです続き。梶本先生の書き方が巧みであられるのでそこはね、思っていたよりはマイルドだな、と。
だけど「オニ」が怖い!
私が勝手に思っているコオリオニは、八敷と鬼戸の二人です。
八敷は受けで美貌のヤクザ。この八敷の「オニ」の部分は何となく分かる…というか許容範囲にあるのですが、攻の刑事の鬼戸、この人が怖い!本当に!
ストーリーは実際にあったという北海道警察の潜入拳銃捜査(潜入は日本では違法でして、問題になったようです)が、ベースにはなっていますが展開上はそれほどでもありませんでした。
コオリオニの意味と心理的な恐怖がジワジワきましたが。
・・・繰り返しになりますが、絶対的神評価でもキュンとした萌えはなかったですかね。もっと深い死生観みたいな衝撃は受けました。
実は今もレビューに怖い以外の感想は浮かびません、こんなに凄い作品を書かれた梶本先生の突然の引退も、ある意味では納得でしょうか。
一作入魂の凄まじい気迫に呑まれます。
そして正直ですね、この作品は大きな声ではオススメはしません。それでも、一度読んだら忘れられない深みが見れるのではないかと思います。
私は、レビューを書きながら再度目を通しましたがやはりすぐにまた読む気にはなれません。もう少し時間が経ってから読んだ時にどう感じるか。感じられるか。いつか書けるかもしれないので、下巻は空けておくことにします。

7

読みやすくなった

いや、この本も、充分血みどろな感じで、モブ姦だの指詰めだの撃って殴っててんこ盛りで、相当かなりグロいんですが、
それでも、初めてであった「高3限定」に比べたら、絵もすごくきれいで、ストーリーもしっかり筋道通っているし、すごくエンタメで読みやすい。
こんなに読みやすくていいのかと思うほど、普通におもしろい。
と、思わせておいてからの、3話、4話あたりから怒涛の展開。
そして書き下ろしの「氷の女王」
物語の道筋は一つではない。
彼には彼の、
それぞれの物語があるのだ。

3

アイタタタ…

イタイイタイイタイ!
も〜人はバンバン撃ち殺されるわ
指はチョキチョキ切られるわ
顔はフルボッコされるわ
耳はちぎられるわ
目ん玉ブサ!グリグリ!されるわ
ほんとにアウトレ○ジな世界でした。いや、それ以上かも…?

とくに受がところどころで犯られまくっていて、フィスト○ァックとかも普通にサラッとあります。さらに追加でtnkも挿れようとしてたり、読ん
でるこっちのお尻が痛くなるような残虐な性描写がハンパないです。
上記の描写が地雷な方は回れ右かな〜と思いますが、その残酷さ痛さも含めての読み応えに感嘆の吐息を漏らしてしまいます。

道警の拳銃摘発のエース•鬼戸が自らの“エス”として目をつけたのがヤクザの幹部•八敷。
肉体関係を持つようになったふたりの、潜入捜査の末に待つものとは…?

BABYでけっこう読んではいたのですが、描き下ろしの八敷のアニキ分の佐伯視点のお話があるかないかでまた八敷という男のイメージが変わりますね。
この上巻描き下ろしがあってこそ、下巻の巻末描き下ろしを読んだ時さらに感動できるのではないかとおもいます。

死に急ぎの異常者ばかりが続き集まり、暴力•強姦•殺人がひしめく中、主人公ふたりのやりとりがお茶目で、作中の和みでしたね。
このふたりは異常者同士ながらも、お互いを求めあって身体を繋げているので、激しいながらもどこか甘く感じるエロでした。
トーンtnkもガッツリ生々しく、鬼戸の身体なんで毛という毛がモジャモジャで男!って感じの肉体でした。

連載追いかけてても買って満足間違いなしの一冊だと思います。

7

負け犬たちの逆襲

連載中から目が離せなかった梶本さんの新作がついにコミックに。
上下巻合わせて100ページ以上の描き下ろしがあり、連載時より更に壮大な人間ドラマに仕上がっています。

舞台は90年代の北海道。
道警警部補の鬼戸(攻め)はヤクザ幹部の八敷(受け)と組み、彼を情報提供者として次々銃器を摘発。
やがて身体の関係を持ち、互いの立場を越えて協力し合うようになる二人ですが、果たして無事生き延びることが出来るのか。
そして、何がここまで二人を駆り立てるのか。
二人の間に起こった出来事を様々な視点・時系列から少しずつ解き明かしていく凄絶なサスペンス作品です。

※殺人・強姦・人体欠損(耳や指があんなことに…)など暴力表現やグロ描写が多いため、耐性のない方には少々キツイかもしれません。

上巻で主に描かれるのはヤクザ・八敷の人物像。
凄い美人なのに顔は切り傷だらけ、指詰めにより足の指は殆どなく、その生い立ちも酷いもので…と、一見同情すべき悲劇のヒロインのように見える人物です。

「特区」と呼ばれる被差別地区に生まれ、幼少から父親に性的虐待を受けてきた八敷。
彼に代わって父を寝続きたきりにしてくれたのが、幼馴染でアニキ分の佐伯でした。
やがて一緒に暴力団に入る二人ですが、出世する八敷とは対照的に、佐伯は薬に溺れ度々ヘマをし、その尻拭いとして八敷がエンコや輪姦の罰を受けるように。
そして遂に、佐伯はシャブを横流しした罪で…。

ここまでの八敷は、好きな人にとことん尽くす健気な人物に見えますが、それだけでは終わらないのが本書の面白いところ。
描き下ろしの佐伯視点の番外編を読むと、彼に対する印象はガラリと変わってきます。

八敷の悲劇は、可哀想なお姫様のような境遇にありながら、本人は誰かに守られるようなヤワな神経の持ち主ではなく、むしろ人を傷つけることに罪悪感を持たない「異常者」である点。
自身の父親に自ら手を下せなかったことを残念がる彼は、根っからのサイコパスなのだと思います。

そんな八敷を守るつもりがどんどん差をつけられ落ちぶれていった佐伯は、心をコオリにすることが出来なかった(ある意味)まともな人物。
幼い頃は互いに支え合っていた筈の二人が、どんどんすれ違っていく様はただただ切ないです。

ではそんな八敷と組んだ鬼戸はどのような人間なのか。
上巻の鬼戸は、柔道や結婚に失敗した過去こそあるものの、ワイルドで男前なオヤジという印象。
死を望む八敷を励ます姿は救いのヒーローのように見え、八敷とイチャつくシーンの甘さにも和みます。
しかし彼が時折見せる暴力性と暗い瞳、そしてラストに引用されるオペラ「ファウスト」の劇中歌は、彼の中にも何らかの闇があることを暗示しており、非常に先の気になる引きです。

互いに何かに挫折した「負け犬」同士の二人は今後どう愛し合い、どのような結末を迎えるのか。
下巻の展開に注目です。

9

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