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表題作獣王と神獣花嫁

ユリウス・バウムガルテン,28歳,バウムガルテン公国の皇太子
御先真幸,22歳,大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「発情しているおまえの匂いを嗅ぐと、俺も獣になる――!!」
大学生の真幸は、卒業旅行中に欧州小国の皇太子・ユリウスと出会う。
傲岸不遜なユリウスの態度が気に入らないのに、
何故か近づくと身体がざわつき火照りだす、不思議な体験をする真幸。
ユリウスに『運命のつがい』だと迫られ日本へ逃げ帰るが、
無理やり連れ戻され、初めて感じる狂おしいほどの発情に、
真幸は身も心も犯し尽くされ!!
我慢できない疼き、貫かれては激しい法悦に翻弄され、
真幸は花嫁として迎えられるが!?

作品情報

作品名
獣王と神獣花嫁
著者
遠野春日 
イラスト
駒城ミチヲ 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
ISBN
9784799730836
3

(6)

(0)

萌々

(1)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
17
評価数
6
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

オメガバースというよりも人外もの寄り

一国の皇太子である美形攻め×由緒ある家柄の出自だが誰に対してもつれない態度で愛想なしの美人受け。

バウムガルテン公国の皇太子ユリウスは、卒業旅行で欧州を訪れていた真幸と偶然出逢った瞬間に、運命の相手と直感する。
出逢って間もないユリウスに衝動的に抱かれた真幸は、逃げるように帰国してしまうが、快楽を刷り込んだ相手を欲してやまない急激な身体の変化に気持ちが追いつかないまま、異国の皇太子の伴侶として迎えられる事態になってしまう。

話のほうは、真幸側の体質が変わった戸惑いや逃げ出したい気持ちのほうに重点を置いていて、受け側に感情移入しやすい自分にとって読み易かった。
エッチシーンでは、発情期に晒された真幸の自我が吹っ飛んだかのような乱れようが見物で、普段は取り付くシマのない冷めた様子との落差に萌えた。

クライマックスでは、罠に嵌められて極限状態となった真幸がどうなったかって展開に意表を突かれた。
タイトルの意味が、ヒントでありネタバレにも引っかかってくるってのが最後まで読むとわかるようになっている。

ただ、終盤で慌ただしくケリを付けた感が強く、すっきりしない部分もある。
真幸の異国での生活や身体の変化、異国での生活、彼を内心疎ましく思っていそうな人物とかの存在とかって問題がまだ燻ってそうな気がする。
続巻も出そうな雰囲気だが、う~ん、もう二人が無事に結ばれましたって締めくくりで充分だなぁ。

今回は作者独自のアレンジでオメガバースを意識した趣向となっているらしいが、この話での運命のつがい、発情って部分は人外もの寄りに感じた。
今作ではオメガバースとしてはピンと来なかったが、今後は元々の遠野さんの得意分野である身分差、すれ違いものと相性が合う話が出てくるかも知れないと期待している。

2

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