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表題作熱浸透率

白鳥玄・大学生
高木岳人・大学生

同時収録作品愛玩生物

西園寺
藤沢哲矢(タロウ)・26歳

同時収録作品儀式

阿久津善治・大学生~
小暮郁也・大学生~

同時収録作品目の上のたんこぶ

山口・サラリーマン
石川淳・ショップ店員

同時収録作品生え際のライン

山口・サラリーマン
石川淳・ショップ店員

その他の収録作品

  • フリートーク

あらすじ

おせっかいで空気の読めない高木岳人(たかぎがくと)と体温も性格も超絶に冷たい男・白鳥 玄(しらとりげん)。
正反対の二人はなぜかつるむようになり、H(未遂?)までしてしまったのに、お互いにその意味がわからず大混乱…?

天然男子二人のもだもだファーストラブを描いた表題シリーズ他、
読み切り作品と「耳たぶの理由」シリーズを収録♥

作品情報

作品名
熱浸透率
著者
国枝彩香 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
ISBN
9784801959767
3.4

(31)

(6)

萌々

(11)

(8)

中立

(4)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
8
得点
102
評価数
31
平均
3.4 / 5
神率
19.4%

レビュー投稿数8

表題作が好き

□表題作
いちばん好きでした。
なんと言っても玄がいい。
低体温で不思議ちゃんできれいでかっこよくて。
「発情期」という言い方がエロに興味がなく、生物としての本能とだけ捉えているようでおもしろい。
そんな玄が岳人にくっつく智也に怒り氷をぶちまけ、氷をくっつけて智也に攻撃するのが笑いました。

□愛玩生物
扉絵で3P的なこと?と想像はできましたが。
石崎が西園寺を呼んだのは以前犬を飼っていて、タロウ?に興味を持つだろうからってことですかね。
西園寺がゲスい顔で下世話なことに興味を持ったので、他に理由があるのかと思ったらそれはなさそうで。
タロウの母親とデキていて、西園寺がタロウの父親かも?というくらい。
でも石崎はそのことを知らない…んですよね。
石崎が変わった人なのはわかりますが、全体的によくわからないお話でした。

0

変わり者vsワンコ

国枝先生、初読みです。
絵も綺麗だし面白いのですが、ちょっと文字が多めだったような気がします。

やはり、なんといっても表題作が印象深いです。
男前だが変わり者の玄とワンコ系男子・岳人が友達から恋人?になっていくお話です。

とにかく、玄が相当な変わり者で、見た目は文句なしなのにトロいし鈍いし…とにかく変なんです。
対する岳人は、お母さんのように世話焼きで人懐こい男の子で、玄に片思いしています。

一見、何にも執着しないようにみえる玄だけど、岳人には少しずつ執着していくのが良かったです。
かなりぶっ飛んだ玄だけど、岳人ならなんとか上手くやっていけそうな気がします!

短編集でしたが、表題作の2人をもっと見たかったです。

0

表紙に西川貴教がいる

表紙の白鳥が西川貴教に見えてしまいました。
色気のあるイラストに反して、内容はおもしろせつない感じです。

【熱浸透率】萌2
ものすごく低体温体質で感情の起伏がない白鳥と、いろんな意味で熱い男・岳人。
白鳥の平熱をあげようと、おかんのように動き回る岳人がかわいい。
感情の起伏がないというより、感情あるの!?という感じの白鳥の言葉を文字通りにしか理解しないところや合理的な性格をかわいいと思えたらハマる作品だと思います。
DVD鑑賞のシーンや初めてやる気を出した後の白鳥が真骨頂すぎて笑えます。
当て馬あり、笑いあり、胸の痛みあり、のぎゅっと詰まった話でした。
白鳥は言わずもがな、斜め下からの角度で描かれた岳人の色気がたまらんです。

【愛玩生物】しゅみじゃない
「母は亡くなりました。僕はあなたの子どもです」と突然現れた、大学時代に付き合った女性の息子と、種なしの男、それにその頃からの親友。3人の話です。
タイトルよりはひどい話ではなくて、コメディタッチで進みますが、登場人物3人の考え方がどれも好きじゃなくて、自称息子は年齢のわりに「狼に育てられたの!?」っていうくらい世間知らずで子供っぽい。
おじさん2人も気持ち悪くて、何もかもがだめでした…。

【儀式】しゅみじゃない
「郁也を偲ぼう」と現れた、昔好きだった男の異母兄弟。昔話でまだ癒えていない傷を抉られ…。
切ない話かと思ったら、結末でどんでん返し。上手いですね。
でもビッチや小さい頃からの支配的なのとか身代わりは地雷なので、無理でした。
最後、それぞれがけじめをつけて、どんなに綺麗に仕上げられてもこころが拒絶してしまった。

【目の上のたんこぶ】【生え際のライン】萌
「耳たぶの理由」からの軽い短編。
最後にこの短編が入っていたことでどんなに救われたか…。

あとがき後の「熱浸透率」の番外編にも相当救われました。
待ち合わせ場所に居合わせたかった。

ビッチや暴君、おとなの駆け引きや遊び心といったものが楽しめない方には途中の2つは楽しむよりもイライラが前に出てきてしまってだめかもしれません。
こういう作品も一歩引いて楽しめるようになりたいのですが、どうもこころに余裕がなくていかんです。

1

コミカル

この作家さんの作品は以前一度だけ読んだ事がある程度で、皆さんおっしゃる国枝節というのが私にはよくわからないのですが、そこかしこに出て来るデフォルメされたコミカルなコマのことかな?
途中途中キャラ達がデフォルメの姿になり、何て言うかコミックエッセイにありそうな感じのイラストになるんですよね。
良く言えばコミカル、悪く言えばちょっと古い感じのイラストに。
けして嫌いじゃありません。
むしろそのコマは結構好きで読み進めました。
主人公の岳人が泣いてても、そういったイラストのおかげであまりシリアスにもならず、シリアスが苦手な私としては良かったです。

ただ、二人の心情と接近をもうちょっと丁寧に描いてほしかったかなあ…。
岳人の思いを無下にするような言動の玄に岳人が「もうダメだ」となり、離れようと決意しても、結局惚れた弱みでなあなあになるというか、なし崩しになるというか…。
仲直りするの毎回早すぎ…。

嫌いな作風ではないですが、イマイチ私には合わなかったかなあ。

3

なにが出てくるかわからないブラックボックス。

国枝先生が作るストーリーの幅広さといったら!
一冊の本から何が出てくるかわからないのはブラックボックスみたいです。
この本も期待を裏切りません!

「熱浸透率」
低体温でテンションも低い白鳥と、小型犬のように無邪気な岳人。
正反対な二人は友達。そして白鳥の数か月に一度やってくる発情期でエッチなことをしてしまって…
好きだって気付いた岳人と、恋というか人の気持ちがいまいちわかってない白鳥、この二人の噛みあってなさぶりが切ないやらおかしいやら。
でも白鳥なりに岳人は特別なようで、離れたくないから努力しようとするんですが、その努力が斜め上すぎて…
私、映像のワンシーンで目が点になり、タイトルで吹き出し、岳人の瞳の中に写っているモノに気付いて時が止まりましたw
白鳥はモデルもしてる美形だけど目が線だけのデフォルメ率が高い。
デフォルメ絵って手抜きに見えるから好きじゃないけど、白鳥の線目はテンションの低さが伝わってきてピッタリ!
岳人は目がクリクリで男の子って感じがかわいいです。
コミカルなのに、キュンとさせてくれる場面もありおもしろかった。

そして、国枝先生がストーリーテーラーぶりを発揮する短編が2編。

「愛玩動物」
主人公は50代のおっさん。数十年ぶりに大学同期から「拾った犬を躾けて欲しい」とお願いされて家に行くと、いきなり美貌な青年から襲われて…
短いページの中に、因縁、復讐、愛ゆえの衝動、隠され続けた気持ちが詰まってて、でもシリアスになりすぎない絶妙な話運びで世界観に引きこまれました。
おっさん二人に挟まれた白い美青年の表紙が印象的です。電子では扉絵の後にカラーがついてましたが、紙本だとピンナップみたいです。

「儀式」
家に帰ったら見知らぬ男がくつろいでいた。
正確には全く知らないわけではなく、大学時代に付き合っていた男と一緒に住んでいた男。顔は知っていても話したことはない。
なのに突然「命日だからあいつを偲ぼうと思って」と言いだして…
この話も短いページの中に複雑な関係や、捨てきれない気持ちのやり場の無さが詰まってて、最後まで目が離せませんでした。
過去には戻れないし、取り戻せないものがある。
でも人は生きていかなきゃいけないから、”儀式”で区切りをつけて次に進もうとする。
余韻が残る話です。

「目の上のたんこぶ」「生え際のライン」
『耳たぶの理由』の二人が社会人になってからのショートストーリー。
山口が石川大好きなのと、石川のツンデレは相変わらず。
石川の未来への約束が甘いようで腹黒くもあり、還暦になっても一緒にいてこのままなんだろうなって思えるのが微笑ましい。

あとがきには「今ある原稿をとりあえずまとめて一冊に」と書かれてますが、表題作で恋すると世界が楽しくなるよねと思わせた後に、短編で大人が抱えて生きなきゃいけない業を見せつける、この何が出てくるのかわからないのが国枝先生らしくて良いじゃないですか!
国枝先生のストーリーテーラーぶりにしびれました。(特に短編)

2

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