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表題作Try Me Free

安西隆司,25歳,会社員
片桐冴,15歳,高校生

その他の収録作品

  • チョコレートタイム
  • あとがき

あらすじ

一瞬の恋だった。
高校入試の朝、冴は電車の中で腕時計をくれた会社員にひと目惚れをする。
その彼に、再会した。
運命かもしれない―。
思い切って告白する冴だが、「年下は趣味じゃない」とあっさり振られてしまう。
その男・隆司はSP会社の社員で、新製品のキャンペーン中。
冴は自分のことも試してから答えを出してほしいと食い下がり、お試しデートをしてもらうことになるが…?ふたりの恋の口どけをお試しあれ。


作品情報

作品名
Try Me Free
著者
松前侑里 
イラスト
高星麻子 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403521119
3.1

(11)

(0)

萌々

(4)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
34
評価数
11
平均
3.1 / 5
神率
0%

レビュー投稿数8

まさしく試してみて!

主人公、冴は高校の入試の日にまさかの時計を忘れて
たまたま、向かいに座っていた隆司に時計を貸してもらいます。
返さなくてもいいからって…
その後、偶然、商品のキャンペーンをしていた隆司と再会、時計を返しますが、隆司は嬉しくありません。別れた恋人からのプレゼントだったのです。
冴は、隆司と恋仲になりたくて、期間限定で会ってと言って実現します。
冴にも心に残る植物学者の義理の父親がいるのです。
その方に幼いながらも恋心を抱いていた。けれど、その思いは終わった…
紆余曲折を経て隆司と結ばれます。
植物の描写は私は好きだったのですが
現実の男の子は動くものの方が好きなのではと思いました。
まあ、女性向けのファンタジーです。

0

15歳という素直な頃

歳の差カップルとしては割りと王道なストーリーではないでしょうか。

年上の社会人、隆司に一目ぼれした高校生の冴は押せ押せでお試しに7回だけデートする約束を取り付けます。
そこからデートを重ね、交流を交わし、間に山場もある…という安定したストーリーでした。
前半は付き合うまでのお話、後半は恋人になってからのお話です。

ただ、そこまで凄く面白い!っていう展開もなかったなぁと思います。
どちらかというと、隆司の前の恋人の話が出てくるのですが、そちらの恋人と付き合ってから別れるまでのお話のほうがせつなく印象深かったです。

歳の差カップルは大好きですが、冴が高校生というより中学生のような感情に率直な性格と外見をしていて、それが少し自分の好みと合わなかったのも少し残念に思いました。
良くも悪くも松前侑里さんらしいお話だと思います。

1

古き良き時代の少女漫画のようなキラキラ感

大人(25歳)×高校生(15歳)の年の差もの。
偶然の出会いをきっかけに高校生・冴のほうからの一目惚れで、隆司の大人の男の立場として一線を引きつつも冴の想いが心に浸透していく様子が書かれている。

七回のお試しデートっていう発想に変に気負ったところがないし、行動も何だか可愛くて、15歳に出来るアプローチとして微笑ましい一面に感じた。

冴の趣味が植物観賞や植物画を描く事だったりと何だか乙女チックで、今どきのリアル高校生にはこんな子いないんじゃないかってのは思った。
でも実はこの子自身、結構複雑な家庭環境であっても周りの大人が彼を大事にしているので、心の葛藤からくる刺々しさやドロドロしているとかの負の要素がない。

キャラクターに擦れているところが無く、エッチシーンは無いに等しいが(正確には朝チュンレベル)、素直に心地よく読めた一冊。

0

子供と大人の恋

15才の高校生と25才の社会人の恋です。

冴は、高校受験に向かう電車の中で肝心の時計を忘れたことに気付き慌てるが、その時偶然乗り合わせていた隆司が自分の時計をぶっきらぼうに冴に差し出してくれたことからお話は始まります。

どうもこの序盤、書かれ方がぶつ切りと言うか・・、場面場面が細かく切って繋げられている感じがして、
冴が偶然の出会いをきっかけに隆司に一目惚れしたとか、昔振られた友人と偶然高校で再会して仲良くなるとかの流れに上手ーく乗れず・・・
おまけに、冴が予想以上に子供っぽく、社会人の隆司とは完全に保護者とその親戚の子供みたいな感じにしか見えず、「あぁ、これ購入して失敗しちゃったかな」なんて思っていたんです。

ですが、冴の強引なアプローチからお試し期間として2人のデートが始まると、物語はサクサクと始まり出し、やっとリズムに乗れてきて面白かったです。
隆司は大人の男として冴に上から目線で振る舞ってはいるけれど、実は失恋したてでその傷を未だ消化しきれていないし、冴は冴で、一見何不自由なく愛されてきた子に見えるが、実は子供ながら「いくつものさよなら」を経験しており、胸の内にひっそりと刺を抱えている--
そんなお互い傷を抱えた二人が、お試しデートを重ねて遊園地や植物園に行き、子供のように楽しく遊び、胸の内を語り合うことでお互いに支えになっていく過程がゆっくりと自然に書かれていました。

冴は隆司に釣り合わない子供だと落ち込んだりもしますが、子供ならではの猪突猛進さ、明るさ、無邪気さで、隆司を最終的には自分に引き込むんですよね。
この若さ、いいなぁって思います。
隆司も昔いじめっ子だったらしく(今も?)、よく大人気なく冴をからかって遊びますが、とても冴を大事にしていることが伝わってきて、いい組み合わせの2人だと思います。
高星先生の挿し絵も表紙通り、とても綺麗で可愛かったです。

2

歳の差、万歳!

普通考えて10歳(15歳と25歳)の歳の差や、お試しで7回のデートとか
「お話」とか「設定」って感じだし、電車での出会いも考えたらあまりないんですが・・・。

そこがいいというのか、冴が健気でいい子すぎて応援したくなっちゃうんです。
隆司の元恋人・馨の結婚式のとこなんてうっかり
泣きそうになっちゃいました。

二人がカップルになってからの「チョコレートタイム」では隆司のほうがメロメロな
感じでニヤニヤしちゃいます。
16歳になったばかりで初エチと言うこともあってかエロは物足りない感がありますが
初めてで濃いのも不自然なのでこれでよかったのでしょう。

2

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