電子限定かきおろし漫画付き
「オオカミくんは襲われたい」からの「啼かせてやるよヤンキーくん」そして本作へ、と発表順を逆さまに遡って読んでいます。
私の読書動機は「啼かせてやるよ〜」にちょっとだけ出てきた不良チームのリーダーのお話だから。
ところが…
そう思って読むと何だか全然そういう話じゃなくて。
不良シーン、喧嘩シーン、そういうのがあると勝手に思ってた。
不良から足を洗った後なんですね。
今の彼・麦丸はカフェの店長。
客からはホントかウソか色んなウワサを立てられていて、掴みどころのない男。
主人公はそのカフェの常連でリーマンの禄。
見た目に反してすごく短気で意外と暴力的。
麦丸は禄にちょっかいかけてて、禄の方ははじめ戸惑ってるんだけど受け入れていく。
この展開がイマイチ腑に落ちず、なんで〜?って思ったんです。
麦はなんでクズ不良を辞めたの?なんで禄に本気になったの?
私はそこの深掘りが読みたかったんだなぁと気づきました。
そして、このタイトルは禄のことだったんですね。
一緒にいると疲れるしイヤな気分になる男、そんな風に見られてて自覚もしてた禄。
そんな自分を好き好き言ってくる男に絆されたんですかねぇ。押し負けたと言ってましたけど。
発表順に読んでたらもっと違う感覚があったかもしれません。アノ「最強リーダー」の話、を期待しすぎてました。「萌」で。
いまや「どっちもどっち」のイメージが強い柊さんですが、こういうシリーズでない単巻も面白いんですよ。
だいたい全部買ってると思います。
こちらは、イケメン(といっても、メガネでちょっと小生意気なエリートの雰囲気)のカフェ店主、麦と、そこへ来る純粋でまっすぐなリーマン禄さんのお話。
コーヒーに惚れ込んで通ってくれる禄を、最初はからかうつもりだった麦ですが、だんだん本気になり。。
ふしだらだった自分を変えようと、一念発起して始めたカフェ。そこへ通ってくれる禄。
過去がバレても、禄には真摯に向き合う麦。そしてそれは伝わるんですね。
どんな過去があっても、まじめに前を向けば進んでいける、そんなポジティブな気持ちになれる作品。
不器用同士の恋愛ってやっぱりどう足掻いても可愛いですよね…
不器用達がしくじってしまう様にニコニコしながら読むのが不器用恋愛の読んでて楽しいところですが、でもこの作品はそういう単純な感じでもなかったです笑
でもそこが個人的にとても面白くて結果とても可愛かったです!!
何がそんなにって話かというと、攻がわりと厄介な不器用でした…!表の面が良いからどの顔が本物かわからないし、ノリも軽い感じだからどこまでが冗談でどこまでか本気なのかわからないしで受と一緒に私も割と後半まで困惑しながら読んでました…ちゃんと好き好き!っていうのは伝えてくるし割とグイグイ押してもきます!でも本心か…?と疑ってしまう演出…柊先生素晴らしいです!!
でも結果ちゃーーんと受のこと好きで、受に嫌われたくないから本当の自分知られたくなくて隠し事して疑われて…っていうただの不器用くんでした!そうとわかれば今までのやり取りも表情も態度も行動も可愛くて愛おしくて仕方なくなりましたね…結果この攻くん私はとても好きでした!
あと帯に「僕が君を好きなんだから、君も僕を好きなんだよね?」って書いてあるから相当勝手で強引な攻なんだろうなと思ってたけど案外そんなことなく!いや、強引ではあるかもしれないけどそこに関しては好きだから歯止めが効かなくてって方面の強引だったから可愛かったです!
受も文句なしに可愛かったです!クールでかっこいいのに可愛くてずっと可愛い…可愛い…って思いながら楽しめました!
そして何より柊先生の描く絵がお上手すぎてずっと見入ってしまいました…本当にお上手で大好きです…
色々素晴らしい作品だと思いますので是非多くの方にお手に取ってほしいと思いました!これからも何度も読み返したいです!
おしゃれなカフェの店長が愛想のいいイケメンなんて
遊んでるんでしょと思われても仕方ない冒頭ですが
事実は噂とは異なっていたり
思いのほか中身がポンコツで憎めませんでした。
ポンコツだなんて言い方が悪くて申し訳ございませんが
麦の店が好きだから麦自身も好きって普通はならないでしょww
散々遊んで来たのに本気になった禄には誠実でありたい感が愛おしくて
(それでも麦の部屋初訪問で酒に何か混ぜてたり不誠実でしたが!)
やっぱり好きな人には嫌われたくないよね。
禄は潔癖っぽいところもありましたが真面目で愛想笑いが出来ないヤツなので
麦の本気に応えようと向き合ってくれたり
想いを通じあわせてからの決断がめっちゃ男前で好ましかったです!
禄の唯一の友人であり保護者的なよっしー、
強面でかっこよかったのに出番が少なくて残念。
よっしーがメインお話があったらそちらも楽しそうです。
あと、キスする時の、開いてる口が好きなんです…。
大げさじゃない舌の感じとかなんかえっち…。
萌×2寄りの萌です。
柊先生の「どっちもどっち」以外の作品を初めて読みましたが、受けに執着してちょっとヤンデレぎみな攻めがとてもかわいかったです。
コーヒー店を経営する攻めは、お店に通う受け(ノンケ)が好きで「俺のお店が好きってことは、俺のことも好きってことだよね!!」と言ってグイグイくる(後半で理由は明らかになります)ちょっとサイコっぽさがあります。
攻めは昔ヤンキーだったのですが、おばあちゃんっ子の一面もあります。
受けが付き合う前に誕生日ケーキを買いにくるのですが「彼女用か?」と思ったら「プレート付きで・・・母さんへ」にキュンとしたエピソードがとてもツボでした。
あとがきで先生ご自身が「正直、どっちもどっち以外、自分には求められていないのではないか不安・・・」とおっしゃられていたのですが、むしろ「どっちもどっち」以外もぜひ今後も描いていってほしいなーと思いました。もちろん「どっちもどっち」は愛読しています!