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秘密のオメガとアルファの貴公子——契りの一夜

himitus no omega to alpha no kikoushi

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表題作秘密のオメガとアルファの貴公子——契りの一夜

ジュレミア・J・デイヴィス
実業家,α
水野優吾
祖母の喫茶店を引継いだ店主,Ω

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

下町の喫茶店みずのの店長優吾は、三歳の息子・幸多をもつシングルファザー。
母親は出産と同時に亡くなったことになっているが、実は幸多を産んだのは優吾自身だ。
世間一般には認知されていない性の形、オメガである優吾は五年前のある晩、
抗いがたい欲情の波に攫われるまま画廊経営者のアメリカ人・Jと関係を持ち妊娠してしまった。
Jは大富豪の御曹司。優吾は彼の前から姿を消し極秘出産の道を選んだ。ところが、ある日…。

作品情報

作品名
秘密のオメガとアルファの貴公子——契りの一夜
著者
小中大豆 
イラスト
兼守美行 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
ISBN
9784815532123
3.8

(147)

(35)

萌々

(66)

(35)

中立

(8)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
21
得点
552
評価数
147
平均
3.8 / 5
神率
23.8%

レビュー投稿数21

あまりの溺愛甘々ぶりに驚く

妊娠・出産したオメガをアルファが迎えに来るオメガバースのお話。問題は本人が拒んでることだけで、障害もなく、何も起こらない。アルファが一途に迫りまくってとにかく甘い。いやホントに驚きの溺愛あまあまですごかった。

ちょっとした特色は、まだオメガバースが一般的には認知されていない世界という点。男性が妊娠可能なんて、よほど医学に精通していなければ思いもよらない出来事。なので母親は別にいるとの誤魔化しに説得力を持たせているのが面白い。

子供は可愛さはしっかりありながら、存在を主張しすぎず、適度な活躍で読みやすかった。優吾の家族が協力的で、子育ての苦労話がなく、BLに集中できるのが良い。ただし優吾には、子を優先する親らしさを見せて欲しかったとこはある。

Jはとんでもない財力と地位を持ち、シンデレラストーリーの演出に最適。しかも面倒なしがらみを全て捨て、足場を固めた上で今後は自由の身、なんて夢のような設定。大変なとこはJ一人で片付けてくれる、優吾への徹底した都合の良さがすごい。

優吾に何が起きてもJが先回りしてる状態で、優吾自身はいろいろ悩んでる素振りを見せてはいたが、スムーズに、かつ望んでJの手中に落ちていったように見える。前提として幸太がJの実子であり、Jはそれを知っているし親子二人を愛する心づもりが見えてたので、受け入れやすかった。

気になったのは、同じ説明を何度も何度もしつこく入れてくる点。一度言われたことの復習を長々書き連ねられると、うんざりする。各話の期間を空けて読ませる連載モノでもないのに、なぜこんな文字数稼ぎのような書き方をするんだろう。

一つの定番設定になっている、子を身籠って逃げる母親のお話。ただひたすらに愛されるだけの癒やしが欲しいときに良さそう。頭からっぽにして読みたい作品。

0

幸多君が可愛かった

 オメガバ―スですが、αやΩの存在が一般的には認知されておらず、100万人に一人という稀有な疾患という設定の話です。
 ホテル王の後継ぎで画家の攻めの描いた絵に大学生の受けが惹かれ、学生の頃に攻めの経営する画廊でバイトを始め、そのまま画廊に就職し秘書になります。
 プライベートでも二人でスイーツを食べに行ったりと親密になり、バレンタインに食事する予定にしていたら、ヒートが来てそれが原因で性的な関係を持ちます。
 この時点では、二人とも自分たちがαやΩで、ヒートのせいでそうなったことは知りません。
 その後、体調不良が続くため受けは病院を受診し、自分がオメガバ―ス症候群のΩで妊娠していると診断されます。受けは自分と関係を持ったことを攻めが後悔しているだろうと思って攻めには会わず、郵送で退職届を出して会社を退職します。
 それから五年後の時点から話がスタートします。

 当て馬などは出て来ず、急に退職した受けを攻めが探し出して再会して求愛する、という話でした。
 ヒート事故からしばらくして攻めの父親が死去したため、後継者として後を継いだ彼は急に忙しくなり、会いに来るまでに五年かかったようです。元々、攻めは非嫡出子でしたが、兄弟が全員亡くなったので後継者になりました。そういう骨肉を争う 攻めの実家の事情に息子を巻き込みたくなくて、受けは最初、攻めの求愛を拒もうとします。

 普通のオメガバ―スなら、関係を持ったΩが失踪し自分の子供を産んでいたことを知ったαが、責任感から求愛している、という思考に至るのは理解できますが、こちらの設定だと、再会した時点で攻めは自分たちがαやΩといった特別な存在であることは知らず、生まれてきた子供も、受けが女性と結ばれて、その女性が産んだ子だと認識しているんですよね。
 その上で求愛しているのに、その気持ちを「責任感から」「同情で」と決めつけて拒絶しようとする受けの心情には共感できませんでした。普通、相当の好意がないと、一度だけ関係を持った子持ちの同性を口説いたりはしないと思います。

 αやΩを「100万人に一人の稀な疾患」とする設定はありだと思いますが、その割にはちゃんと抑制剤まで開発されて臨床で使用されているし、しかし、その抑制剤を内服していて緊急用のペンタイプの抑制剤まで使ったのにヒートやラットを抑えられなかったりと、随分とストーリー都合な設定に思えて、世界観にも面白みを感じませんでした。
 過去のあらすじが長く、やっと再会したと思ったらそこからまた過去の話に戻るので、なかなかストーリーが進まず、ようやく進み始めたらほとんど山も谷もなく終わってしまった印象です。

 息子の幸多君が可愛かったので、それが一番の萌え&癒しポイントでした。

1

愛してるって言わなかったから

わかりやすく求愛されているのに、「愛してる」とは言われてない。責任を取ろうとしているだけ。Jがなに考えてるのかわからない( ; ; )ってバカなのか。オメガバ物によく出てくるタイプの相手の言葉脳内変換してネガティブ思考に勝手に陥るウジウジ受け。

1

安心して浸れる超王道甘々ストーリー

甘さとちょっぴりのすれ違いを求めるならば、安心して読める作品!!

こちらの作品紛うことなきBL版ハーレクインです(きっぱり)
シークレットベビーのテンプレ。え…ここまでハーレクインの世界観なBLも珍しい〜〜

と思いきや、あとがき読むと小中先生ハーレクイン意識して書かれたとのこと…!びっくりしました!さすが!
狙って書かれてた!

超王道甘甘ストーリーで、攻めは桁違いの富豪で優しく懐深く愛情たっぷりですし、受けは健気でいじらしいタイプです。

あまり捻りはないので話の展開が読めてしまうこと(テンプレだし)と、個人的にはひと癖あるような人たちが好きなのでキャラクター的にもBL的な萌えには私は繋がりませんでしたが…

ロマンチックな恋愛にただひたすら浸りたい…そんな時におすすめです。
無性にそういうのが読みたいときって…あるよね………(遠い目)

※ちなみに、ハーレクインとBLは親和性が高いと思うので、異性愛ものOKならばおすすめです。BLのように設定も時代も幅広く、深みのある作品もコミカライズも数多くありますよ^^

1

蜜月が足りない


 すれ違ってる二人の間挟まれてる子供の言動が好きになれない。
 子供の発言で受けの精神をぐさぐさと傷つけるわりにその後の癒やしが足なく、あっさり終わる。もっと二人の話を書いて欲しかった。
 私にはやっぱり子供が登場しているお話は苦手だな〜と再認識させられる作品でした。
 
 

1

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