SS付き電子限定版
片想いをこじらせたお話。
編集者の蓮が15年親友で片想い中のベストセラー作家龍司が3度目の離婚をした…。
想定内の展開です。
お前俺のこと好きなんだろ?って付き合おうと言う傲慢な龍司。
踏ん張る蓮が可哀想なんだけど、こじらせが延々と描かれててちょっとお腹いっぱいです。
しかし龍司の歴代奥さんの共通点を指摘されたことで覚醒!
ここから最後まで良かったです。
傲慢攻めは嫌いじゃないんですがね、自分を好きな親友をセフレにしたり、ぶっかけとか、やだな…。
作家と編集者もので2作品収録。
「片想いをこじらせています。」
大学の時からの友人で、今はベストセラー作家と担当編集の関係である滝沢龍司に15年も片想いしている蓮。
もう、この蓮が健気で不憫でたまりません。
だってー…。
龍司は結婚3回。完全鈍感ノンケで何も気づかずだった…ならまだいい。
実際は、離婚すると次の女ができるまで蓮をセフレにするという悪魔の所業!
これはキツいわ〜…
その上龍司のヤツ、3回目の離婚をしてまた蓮に手を出して。蓮の気も知らず「好き好き」言い出してサ。
これ、普通にシリアス一本のストーリーだったら悲惨すぎると思うんです。だけど、蓮の心の中のぐるぐるや、その度に変顔百面相になるコミカル要素が入って救いが出ましたね。
こうなると読者もみんなで蓮を応援したいっていう流れ!
蓮も今回ばかりは腹を括って最後の告白をして、遂に恋が報われます。
蓮には良かったね!だけど、正直龍司にはザマアが足りないな。
でもホント、龍司がカッコイイのよ〜。あー憎ったらしい!
「ラノベ作家の愛と本懐」
黒髪メガネの編集長・野々原が、人気ラノベ作家の殿村に言い寄られ続けている、というお話。
野々原はのらりくらりと殿村の愛をかわし続けているんだけど、殿村が他社でも書くと言い出して。遂におのれのカラダを差し出す流れに…さあどうなる⁉︎
これ、リアルに野々原嫌がってるから。シャレにならんよ。
それよりも!殿村がトイレに隠しカメラつけてるのが怖すぎたわ…
さて、恒例のあとがき。
お高いバッグを買ったのに大変なことに…というエピソード。
ベストセラー作家の龍司と担当編集者の蓮の恋のお話です。
と言っても、元々は同じ大学のミステリー研究会に入っていた二人なので
同級生の恋のお話といっても過言ではない気がします。
龍司は女たらしで×3になった龍司。
毎回離婚すると蓮に手を出すのです。
蓮は15年龍司に片想いをしているので許してしまうんですよね。
そんなグダグダな関係性がだんだん変わっていくのですが、
シュールな部分がありながらも基本的には蓮が健気で
ほんとにタイトル通り片想いを拗らせてて
龍司のことを信じることが出来なくて読んでて辛い部分も多かったです。
それもこれも蓮のことを好きだと言うことを
自覚するのがあまりにも遅すぎた龍司が悪いんですけどね…。
彼がもっと早く蓮への恋心を自覚することが出来ていれば
蓮を傷つけることもなかったし、3人の元妻を傷つけることもなかったので
総じて龍司がクソという感想に私はなりました。
とはいっても、蓮はそんな龍司が好きなので
これからは責任をもって蓮のことを一生幸せにして欲しいと思います。
個人的にヤマヲミ先生のあとがきがすごく好きなのですが
今作のあとがきもすごく笑わせてもらいました。
あとがきを読んでない方は損してると言っても過言ではないので
とりあえず作品を読んでからあとがきも読んでください(*´ω`*)
文句無く面白かったです。
ヤマヲミ先生といえばエロシーンが凄くお上手なイメージだったんですが、とても堪能させていただきました。
そして滝沢の色気のある美形ぶりにうっとりしてしまいました。蓮の気持ちがとても良く分かりましたよ。www
そしてイケメンなのに滝沢の事になると変顔したりする、ザンネンイケメンの蓮が可愛かったです。
どう考えても蓮に執着している滝沢が3度も結婚している事が解せなかったんですが、身近に居すぎて好きだと気が付かなかったとか…。
残念です…良く有りがちな理由だったから神に出来なかったです、、、。
1番笑ったのはカバー下裏表紙のあとがきでした。先生のチンチンバッグのその後が気になりました。www
これで私もドスケベフレンズの仲間入り出来たでしょうか?
15年にも及ぶ片想い。設定としてはとても切なくて、龍司のズルさに腹が立つこともしばしばなんですがちょいちょい入る蓮の変顔や、しょーもないポエムに、なんかこの状況楽しんでる?って思えてしまいます。確かに恋人同士になりたい、結婚してみたい気持ちはあるのでしょうが仕事仲間、親友の立場はどんな彼女でも敵わないポジションだし、龍司が傷つくと自分のところに戻ってくる特別な存在だと言うのはさぞかし嬉しかったことでしょう。
龍司が自分の気持ちに気づき、蓮もようやく素直になってからは何をしても可愛い、あまーい関係に。切なさとコミカルさのバランスがちょうどいい作品でした。
ヤマヲミさんはカバー裏のあとがきも毎回楽しませてくれます。ここのところご自身の下のお話をさらけ出してくれることが多かったのですが、今回は下ではなくて失敗談でした。でも、鞄の底板を脳みそ入りにさせてしまい、脳みそ入りのチンチンバッグと表現されるヤマヲミさん、私生活も面白すぎです。