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「たなと先生絶賛!!!」の帯に惹かれて読んだのはもう5年近く前だろうか。そのときは全然ハマらず、評価をつけるなら萌ですらなかったかもしれない。満を持して5年ぶりに読んだら、かつてよりはなんか理解できる部分もあるかなって気持ちに。それでもそこまで納得できてはいない。不条理文学とかも苦手だけど、不条理とまでもいかない…まぁでも道理の掴み難い作品だと思う。それにしても何故この帯なのか。たなと先生の作風やたなと先生が好きな層にはあまり刺さりそうになくないか。
大学生の環が関西弁の佐久間と出逢うところから始まります。
ホラー要素があり、人形が怖かったり、環が佐久間の首を絞めたりするので苦手な方はご注意下さい。
悪魔の羽や尻尾がある佐久間が環なら一緒に堕ちてくれそうだと環に悪いことを教えていきます。
どうしてそうなったのかについては全く語られず、環と佐久間の言動を読み手がどう読み解くかに委ねられているので作品の空白部分を自分で埋められる方にオススメです。
私はどうしてそうなったのかを作品で語って欲しいタイプなので合わなかったです。
特に人形を使っての出産の真似事は訳が分からなくて怖かったです。
DMMは白抜き修正でした。
ちょっとお話の中で分からないことが多くて、読み終えたあと、作者さんの伝えたいことが理解しきれなかったという感じが残りました。のでこの評価です。
でも、同時収録されていたお話が結構よくて、そちらは萌評価。
表題作は、親切な横井が悪魔を拾う話。佐久間は黒い羽があってしっぽもある。そして助けてと始終体の関係を迫る。親切で人付き合いのよい横井はだんだん大学に行かなくなり、バイトもさぼって官能にふけるように。この辺の堕落する感じがあまりいい気分ではないですね。
結局佐久間はなんだったのか。文字通り悪魔のようですが、横井の母の話もあって今ひとつすっきりと納得できなかった。
もう一つは、河童の話。
昔都会でA○監督をしていたという総菜やさんが、河童に合う。こちらは、今は堅実な暮らしをする陰のあるイケメンと、愛されたいと願う河童のラブストーリー。
どちらもファンタジーですね。確か以前は宇宙人のBLも描かれていた気がします。
ファンタジーがお得な作家さんかもしれません。
表紙でずっと気になっていてやっと読みました。
思った通り絵柄がすごく好みで、雰囲気も良い感じだったので数ページ読んだ時点でもう胸がいっぱい…。
関西弁って良いですよね。キャラデザとも合っていて違和感なく読めました。
悪魔(インキュバス的な…?)だから不思議な力で攻めも絆されているのかな?と思ったのですがそうでもなかったみたいです。
もともとホラー漫画として描いていたためか、少し表現がホラーちっくの怖いページがありました。
100%理解するには私には少し難しかったです。他の方もレビューで書いていましたが、この作者さんは作中で全部説明してくれない作風?なので読み手の解釈の幅が広がるなあという感じです。よく読むとこういうことだったのかな…?とわかる気がします。
ただわからないなりにわかる点もあり、絵柄と雰囲気の好みで高評価です。
同時収録作品も好きです。そっちが受けなの?とは思いましたが…。河童というのも他ではあまり見ないので面白いなあと感じます。
人間×悪魔という好きな題材のはずなのですが個人的にはそこそこです、
デビュー単行本が好きなので期待しすぎたのかも。
方言の悪魔というのは面白いし赤い角や尻尾も格好良いとは思うのですが。
ここでいう悪魔とは他人の心の隙につけこむ何かであって、
それ自体は影でしか登場しません。
極論するとキャラデザを抜きにすれば普通の人間同士でも成り立つので、
少しだけ物足りないのかもしれません。
同時収録の河童は面白かったです。