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表題作花恋つらね(5)

新井源介(本名・野田淳平、高校3年生・歌舞伎役者)
松川惣五郎(本名・東周吾、高校3年生・歌舞伎役者)

その他の収録作品

  • 第三十二幕〜その後〜(描き下ろし)
  • 第三十二・五幕 午前五時(描き下ろし)

あらすじ

新春浅草歌舞伎で大役を担うことになった惣五郎と源介。

だが源介にかつてない試練が訪れる。

一方、足踏み状態だった惣五郎との関係に変化が!?

作品情報

作品名
花恋つらね(5)
著者
夏目イサク 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
シリーズ
花恋つらね
発売日
ISBN
9784403667145
4.4

(115)

(63)

萌々

(39)

(13)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
19
得点
510
評価数
115
平均
4.4 / 5
神率
54.8%

レビュー投稿数19

旧源惣コンビも気になる

源介と惣五郎ついに……な巻です!

源介が珍しく芸を批判され、自信喪失し追い詰められていく姿は辛いものがありますが、惣五郎の頼もしさと、後半二人のラブラブ具合に救われるので大丈夫です!笑

そして、今回一歩進んだ源介と惣五郎の恋模様以上に心奪われたのが、熊じいこと雲之介の回想シーン。若き日の寿一郎(源介の祖父)と菊右衛門(惣五郎の祖父)が出てきます。この頃はまだ「源介」と「惣五郎」だった二人ですが、とにかく色気がすごいです!!基本的に今の源介と惣五郎に似ているんですが、それ以上に滲み出る色気的なものがしっかり描き分けられていて本当にすごいです。

当時「源惣コンビ」として人気を博していた二人を追いかけ稽古に励んでいた雲之介。しかし、二人が今後一切共演しないことになってからは、事情も分からぬまま菊右衛門の相手役を務めるようになります。あこがれの人と共演できる喜びもつかの間、実感してしまう寿一郎との差。「おれはあんたをこんなに綺麗にみせてやれない」というセリフが、とても印象的でした。

それにしても寿一郎と菊右衛門の間にはなにがあったのかとても気になります…以前の巻では源介は寿一郎から「最高の相方」の話を聞いているし、菊右衛門が昔を思い出して微笑むシーンもあります。現源惣コンビとともに、「旧源惣コンビ」が今後どう描かれていくのか、楽しみが増えた5巻でした。

6

今回も惣さまに惚れ惚れ

ついに5巻です!
先生もおっしゃってた通り、とうとう...という巻でもあるので楽しみにしていました!

これまでは惣さまが芸で落ち込むことが多かったですが、
今回は珍しく源介が歌舞伎に、自分の芸について悩んでいます。
それに反して、惣五郎は大きく成長しています。(恋を知った惣さまは強い...!)

惣五郎の落ち込んだ源介への接し方で、二人の絆がもっと強まったのではないかと感じました。
こんな可愛くて強い惣さま、、そりゃ恋に落ちるわ!!

新春浅草歌舞伎の場面では、美しく麗しい惣さまの姿が見れます!!
そして千秋楽を迎え...待ってました!
惣さまが源介の家にお泊りに行きます。

とうとうです!今まで源介よく我慢してきた!!
甘々で大変満足しました!

と思ったら二人の関係が源介のお兄さんにバレた...かも?

今後も目が離せないです!6巻もとて楽しみです!!!

5

落ちても、こけても、のめっても、だんないだんない 。

今巻はお稽古~舞台部分がすごく好みで、シリーズ中、いちばん好きな巻になりました!
気持ちにどすんと響く場面もあれば、思わずクスっと笑ってしまう部分もあってバランスが良くて好き。
歌舞伎の【鳴神】が読みやすく解説されていて面白い。
このシリーズは毎回、お稽古~舞台とBLが両方とも入っていて楽しめるんですよね~。

色気ゼロカロリーの惣五郎が雲の絶間姫という、セクシー☆ハニトラな役を愛らしく演じ終わった際の会心の笑は一緒にガッツポーズとりたくなりました。

**********

大役を与えられたふたりに試練…!

自分に生まれた源介への感情を役に投じることで見事に昇華させた惣五郎。
今回演じた絶間姫の原動力も恋の力なので、今の惣五郎にはピッタリでした。

対照的に「年相応」な悩みを抱えて揺れ動く源介。
勝負事と違って他と比べられないから具体的なポイントで指摘されないと自分で汲み取るしかない。
でも、これって自分(と役の解釈)を信じてないとできないから難しい。
そんなぐるぐる~を源介が味わっています。

彼らは高校生であると同時にプロの役者で心身ともにセルフメンテナンスを続けながら舞台に立っています。
惣五郎は生まれもっての華はあれど、実は努力して結びつけるタイプで、これまでそれなりに酷評されていることから、(叩かれることに)上手に付き合えていたりします。

かたや源介はソツなくこなす天才肌で彼の板の上はハデな起伏はなかったんだろうなぁ。
初めてキツいダメ出しくらって落ち気味の源介が惣五郎チャージをオネダリするの可愛かった。

オフの惣五郎のくるくる変わる表情が本当にキュートで、読んでいるこちらまで元気をもらえてしまう!
そんな惣五郎に焦りを感じてちょっと気まずい感じになる源介が「高校生っぽく」ていい。
そうそう、色事だけでなく芸事でそんな余裕のないキミが見たかった(笑)
それでも自分を奮い立たせて本番に臨む姿はやっぱりプロ。
励まし合って成長を続ける姿に見応えがありました。
しばらく放っておいてって言われても言いたいことを伝える惣五郎だからこそ、源介も何度でも惚れ直しますよね。

Love部分。まだ完全合体ではないけれども!
惣五郎がコッチの味を覚えて「濡れぬ先こそ露をもいとえ」な大胆な子になってもいいなぁ…もだもだ赤面、甘酸っぱいのも好きですが←
鍵はちゃんとかけてね!浮かれすぎ可愛いけれども!!

源介を鍛える愛すべき敵役(笑)熊じいの気持ちがすごく切なかった~。
源介や惣五郎のおじいちゃんたちの話がチラッと出てくるんですが、追っても追っても届かないつらさがすごい伝わってきました。
いっそ嫌いになれたら楽ですよね…憧れの人だからこそつらい。

これから先におじいちゃんたちの決別経緯に触れると思うんですが個人と役者との立ち方に関係してる気がします。
そこに訪れたとき、若いふたりが何を選択するか楽しみです。
武市さんや源介のお兄ちゃんももっと出て~!
お兄ちゃん、頭抱えたままだし(笑)
次巻どうなるか待ち遠しい。

2

長編ならではかな?

五巻目!こちらは源介の葛藤巻です。今まで舞台で大きなミスなくやってきた源介が、たぶん初めて壁にぶち当たります。一巻完結ものだと、こういうエピソードはカプのどちらかしか描かれないと思うので、長期連載ならではってとこですかね~。
散々悩みながらやってきた惣五郎と違い、源介は凹んでも乗り越え方が分からない時間が長くて、見ていて苦しかったです。どちらかというと天才タイプっぽく描かれていた源介が焦る描写とか、失礼ながら萌えてしまいました笑。で、ラブラブがパワーになって成長を遂げるって感じで、すごく良かったー!
欲を言えば、源介の歌舞伎シーンでもうちょっと説得力を出して欲しかったかな。いいシーンが描かれてなくて、1ページ飛ばした?と思って何度か行ったり来たりしちゃいました。
次巻への引きは迂闊すぎるばかっぷる笑。芸能人ならもうちょっと用心深くなろう!そのままの方が可愛いけど!

1

ブレないキラキラの正体は。これぞ成長譚!

高校生らしく悩み、足掻いて、それでも好きだからこそ。極めようとする歌舞伎への情熱。
そんなキラキラがギュッと詰まって、読み応えたっぷりの第五巻‼︎
素晴らしい‼︎ 素晴らしいです‼︎
まず鮮やかな黄色の表紙には2人が登場。これまで、惣さま、源介と、一人ずつの表紙だったのが、
ここに来て2人。今年の風水的にもラッキーカラーの黄色。この明るさは否が応でもワクワクさせるパワーがあります。

前巻の終わり。源介を見てやって欲しいと菊右衛門から託された雲之介は、ビビるほど源介を厳しく指導します。
浅草の公演で、これまでに無い程華やかなお役を頂いた源介と惣さまは張り切って役に取り掛かるのですが。
自惚れては無かったけれど、若手のホープとしてもてはやされて来た源介の初めてのスランプ。
何故?どうして?自分には何が足りないのか。
そんな源介を心配する惣さま。惣さまは源介に恋をした事で、これまで経験して来なかった程に役に寄り添う事が出来て。女形としての役に深みを持たせます。役になり切る事で、源介を想う。恋するパワーはお客を圧倒し、さらに評価も高まります。そんなキラキラした惣さまを前にして、焦る気持ちを隠し切れなくなる源介。それでも。そんな源介を救い導くのも惣さまなんですよね。初めて憧れた幼ない頃のときめきとキラキラそのままに。惣さまは源介の一番で。舞台の楽しさと喜びを思い出し、ハッと我に帰るのでした。
そう。ブレないキラキラの正体こそ。「目の前で明らかに成長してる同い年の役者がいる。」
役者としても。恋人としても。源介にとっては一番で。大切な人。
2人の成長するさまが眩しくて、胸のすく様な爽快感があります。

雲之介が源介に強く当たっていた理由も明らかに。雲之介より少し先輩である源介の祖父・寿一郎。
その相手役で惣さまの祖父、菊右衛門。当代きっての名役者と謳われた2人は雲之介の憧れでライバルだった。寿一郎と菊右衛門のカット(演目何だろー⁈)はホント格好良過ぎてシビレます。若かりし頃の寿一郎は、源介にソックリ。菊右衛門は、惣さまよりずっとクールな若者。そんな2人はある時期を境に共演する事を辞めてしまいます。そのお陰で雲之介は憧れだった菊右衛門の相手役を務める事になるのですが、自分は寿一郎にはなれない。どこまで行っても寿一郎は憧れで永遠のライバル。寿一郎をずっと見つめ続けて来た雲之介だからこそ、菊右衛門は源介を託したのです。ここにも、歌舞伎に情熱を燃やす若者たちが。こうして伝統芸能は継がれて行くのだと思うと胸アツです‼︎
菊右衛門と寿一郎の間に何があったのか? 次巻で明かされて行くのでしょうか。そこにどんなドラマが待ち受けているのか、期待です‼︎

ウブ過ぎる惣さまの可愛いさに煽られつつも何とか堪えて来た源介ですが、5巻にしてようやく‼︎ ようやく‼︎ めでたく結ばれます。源介の「大好き」は破壊力抜群です。だって。これ以上の言葉はそう、思い付かないよね。
事の最中では無いんだけど、事後、裸で抱き合って眠る2人を見てしまう源介兄・蔦丸。さて。次回一悶着あるのか⁈ あわわわ。楽しみです。

前巻は高校生らしく、文化祭など学園シーンが多くて歌舞伎部分少なめだったのが、本作は美しい歌舞伎シーンもバッチリ。特にページを割かれた「鳴神」ダイジェストは楽しくて。色々調べてしまいました。本物も見てみたい。歌舞伎入門編としても美しくて楽しいです。
美しさ、伝統芸能への造詣、時代を超えた若者たちの情熱と群像劇。そしてラブ‼︎
盛り沢山で大満足です。

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