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父に劣等感を抱く大学生×ドMボクサー
※上下巻でのレビュー
すごくドラマティックな要素が詰まったお話しです
そこに西本先生の画力が加わるので迫力は満点!なんです
だけど…手放しで「神ーーーー!」って言い切れない後一押し、が燻っているのも事実…
そんな訳で少し寝かせてからの再読レビューなのですがやっぱり評価が難しい…
難しい理由はメインの2人以外の存在かな?とは思っています
先ず胸クソ筆頭株のパパの存在!
んーー…何か最後お金とコウママの写真持ちで良心をチラ見せして来たけど、そもそも何でコウと寝たし⁈っていう所とか2人共との血の繋がりに関してあんだけフリがあったけど結局ソコは特にツッコまれずなの⁇とかこの父親が発端の割に最後迄正体が掴めないまま終わった感がモヤっとする…
悠二もコウもこの人に振り回されて来たってのにザマァ展開もなくフェードアウト感がなぁ、、、これ見よがしにパパの前で2人で交わる位のショックを与えてやっても良かったんじゃないか、とさえ思う
で、次は悠二の先輩でコウの同居人の孝宏の存在がまた謎い…のです…
コウと知り合った背景や悠二との先輩後輩関係は必然?偶然?
登場から印象が変わり過ぎるし健二パパ同様正体が掴めなさ過ぎる…
完全に話の展開の為のコマ要因?の割に印象が強いし、、、
最後はコウのボクサー設定
コレ、必要だったの??地下ファイターじゃ健二パパが観に来れなかったからアカンかったん?何か折角のボクサー設定もほぼケガで活かされなかったのが悔やまれる
こんだけ気になるポイントがあるのに、、、それでも惹き込まれる理由
それはもぅ1000%西本先生の【画力】の強さなんですよねぇーーー‼
コウの心が変わっていく様が手に取るように分かる表情の変化、『何か』を感じさせる仄暗さのあるトーン、悠二がコウに惹かれ狂おしく切なく想う気持ちが伝わる焦燥感、何より美しい男2人の交わり…
全てがとんでもない説得力で描き切られているんですッΣ(・ω・ノ)ノ!!!
結局BLなのでメインの2人に焦点を充てた時の満足度は完璧に『神』なんですよね!ソコを圧倒的な西本先生の技量で魅せ付けられる訳なので、、、
どうしたって読後に「エエもん見てもぉた…!」って思っちゃうんですッ!
スッキリし切らないのに神だな!って思うのは間違いなく先生の技量です
近親、依存、複雑な人間関係など気になる要素を回収し切るには3巻位でも良かったんじゃないかな~?って後日談を密かに願って止まない作品のひとつです
読後感は なんか凄い作品だった…( ゚д゚)と少し脱力感が。読むときはネタバレ無しで読んで頂きたい。
西本ろう先生初読みですが、絵の熱量も凄いし、デフォルメやギャグ一切無し。息つく暇がない。
ここからは少しネタバレしてます。
警察官の父親に劣等感を持つ大学生の悠二。
母親の四十九日も終わる前に父の不倫現場に遭遇。あまりのショックな帰り道歩いていたら銀髪ボクサーのコウにぶつかりキスされてしまう…から始まるストーリーです。
どうですか。重いですね。
全くネタバレ、シナリオも一切見ずに読み始めたので、登場人物は少ないのに頭が混乱した。
え?ドM?、、え?コウは…そんなぁ…。えぇお母さんまで…。先輩本気ですか…。
ずっと心の声こんな感じ。
父親が全ての悪の根元で関わる人が皆悪い方向に振り回されていて、ただただ2人が可哀想だった。お金以外は本当に鬼 畜オブ鬼 畜。
光として産まれたが愛情を欲していた悠二、闇として産まれて歪んだ愛情を受けていたコウ。
2人が出会うのは必然で、表題が良い得て妙です。
そのまま訳すと同じコインの2つ面?って、これで表裏一体って意味なんですね。成る程。
最後は良く纏められたなって位落ち着いて良かった。ただ最後のお○○ちゃんプレイはノリノリだったのが衝撃的だった。楽しそうで何よりです
驚きの展開に思わずそう来たか、と唸ってしまうような下巻でした。正直上巻も要素が盛り沢山で下巻はもっと穏やかに展開するようになっていくだろうと思っていたので、下巻でも勢いが止まらず秒速で物語が駆け抜けていったような印象です。悠二とコウの関係性の変化についていく余裕をもたせてもらえなかった感じ。せめて3巻くらいの長さにするか、要素を減らすかした方が私にはしっくり来たと思います。
近親相姦自体に抵抗はないので、下巻の展開に嫌悪感などを覚えたわけではありません。ただ、あまりに特殊なケースなので、なぜそうなったのかという父親の掘り下げが欲しかったかも。もちろん、悠二とコウからは見えないことなので描かないというのも分かるのですが、ゲイでもロリコンでもなさそうなのに実の息子を抱くという発想に至る理由が思い当たらず…。コウの母のことは心底愛していて、彼女が壊れたので瓜二つの息子に手が伸びたとかなら分かりますが、鬱憤を晴らす相手がいなくなったというだけなら、コウをただ殴る蹴るという方が自然に思います。父親の掘り下げや彼への制裁があった方がもう少しすっきりできたかな、と。
上巻で謎だった部分が予想していなかった別のカタチで判明した下巻でした。
いろんなことが次々に起きて、目まぐるしい展開ではありましたが
悠二やコウの感情が丁寧に描かれていたので
その気持ちを汲み取りながら読むことができました。
すべては初めからコウが計画したことで、ふたりが出会ったのも偶然ではなかったし
父親の愛人をしていたのも悠二と寝たのも、仕組まれたものだったというのは
悠二の気持ちを考えると何とも言えない気持ちになりましたが
コウもツラい思いをたくさんしてきているので
コウが悪いわけじゃないし…
もちろん父親はかなりのクズではあるんですが、手帳に挟んでいた写真が彼の表に出すことの出来ない本当の気持ちを表しているようで
負が連鎖して複雑になりすぎた家族は厄介だなと切なくなりました。
彼らが兄弟だったのにはびっくりしたけど
どんな形にしろ、たくさん苦しい思いをしたふたりが自分たちなりの幸せを見つけて
笑っていられる結末になって本当に良かったです。
コウのお顔がきれいだわ、エロいわ、悠二に心惹かれているわね、どうなるのかしら…と楽しみに下巻を読んだのですが…まさか、そうくるとは。
悠二だけでなく、コウの家庭環境や過去にいろいろあるとは思っていましたが、DVの父親が健二だなんて。
コウ、悠二、2人の母親…この4人を不幸にしたのは健二、あんたが全ての元凶ですやん。なんじゃそら。
コウと悠二は異母兄弟だった…。
兄弟BL苦手なので、え〜っ!?と声が出そうになりました。
悠二が父親に似ていないと言われていたし、母親に謝られていたので、健二と血が繋がっていないのかと予想していたのに違いましたね。
その真実を知ってもコウと悠二の気持ちは変わらずハピエンになったのはよかったですが。
最中に「兄さん」と呼ぶのは勘弁してほしかったw
あと、ちょっと気になったのは、コウの顔の作画や考え方が少々ブレているような気がして。
で、ストーリー的にもところどころ、ぎくしゃくしているように感じました。動機付けというか、なぜそうなるのか、という部分で。
にしても、まさかの異母兄弟オチだったとは。ビックリです。