大切な幼馴染、この関係を壊したくない。

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表題作ディレイル

三宅遥,大学生,光とルームシェア,幼馴染
園崎光,大学生,遥とルームシェア,幼馴染

その他の収録作品

  • ディレイル-after-

あらすじ

光しか友達がいない無口な親友・ハル。
光はハルに複数セフレがいると知って、
急に焦りや嫉妬でぽつんとした気持ちにおそわれる。

ハルが女を抱いたかもしれないベッドの中で
悶々として眠れない夜、

「女の子みたいに触れて欲しい?」

隣で眠っていたはずのハルにそう囁かれ、
抱き竦(すく)めるように強ばる身体を奪われてーー…?

ひとつ屋根のした。
沈まぬ月のはてない執着が、
無自覚な太陽をのみ込むラブストーリー!

作品情報

作品名
ディレイル
著者
相葉キョウコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784396785147
3.8

(308)

(85)

萌々

(128)

(70)

中立

(15)

趣味じゃない

(10)

レビュー数
46
得点
1162
評価数
308
平均
3.8 / 5
神率
27.6%

レビュー投稿数46

大型犬

ちょっと甘めの星3つです。
かわいい光と、その幼なじみハル。ずっと仲の良い友人だったけど、ハルは光のことが好きで。。

ハルは大柄無口でイケメンかもしれないけど割とオタクっぽいキャラ。一方の光は小柄で元気よく明るいキャラ。
お互いに自分にない魅力を相手に見ているのかも。

ハルはあれこれ策略をめぐらして、なんとか光を自分の手中に収めようとするのですが、光もハルのことが好きなので、それを上回るデレが来てハルが暴走する、という感じのストーリーでした。

結構あっさりくっついてしまうので、物語としての読み応えはそれほどなかったかなあ、ということでちょっと辛口評価です。
相葉さんなので絵はとてもきれい。

そういえばこのカップルは、扇ゆずはさんのレオパード白書シリーズ(6)に登場する燐世x鉄狼の燐世(大型格闘家)を思い出させます。

0

同じ時系列のそれぞれの視点が斬新

読み返し。

ハルと光は10年来の幼なじみで、ハルは光のことが好きなのですが
光に自分の気持ちを決して伝えず駆け引きのようなことを仕掛けます。
その結果、簡単に光が落ちます。
でもー…。

1話だけで随分話が進んで、ハッピーエンドかと思いきや、
そこからある意味お話が始まります。

この本の面白いところが、それぞれの視点で
同じ時系列の時の話が読めるので
ハルSIDEと光SIDEがそれぞれ楽しめるのです。
この時言った光の言葉の意味はそういうことだったんだ…とか
それぞれの気持ちを感じることが出来て、すごく面白い描き方だなぁと思いました。

途中気持ちのすれ違いがあってハルに怒りをいだきつつも、
ちゃんと行動を起こしてくれて良かったです。
行動を起こしてくれていないと、どうなっていたことか…。


すごく素敵なお話なのですが、欲を言えばお互いが気持ちを伝えあったあとのお話を
もっともっと読みたいなぁと思いました。
甘えたなハルがもっと見たかったです(*´ω`*)

1

破綻した計画が2人の足場を敷設する材料になることを信じて

ドラマCDの試聴からこの作品を知って、原作を読んでみました(ネタバレ多し)

ルームシェアをしている大学生の遥くんと光くんのお話です。

光くん→良い子だと思う反面、見事に振り回されてつけこまれてしまいます。
友達も多く、常に人の中心にいるような陽キャに見える光くんにも陰の部分があって、その暗い部分を払拭しようと明るい性格になっていったという背景があります。

遥くん→ただただ光くんに対する執着がえげつないです。
「光だけはいつでも俺のそばにいてくれた」という過去・現在があるので、圧倒的光くん信者という感じ。そんな遥くんの独占欲から来る感情による「計画」が始まるのですが、まぁ初手からかなりひねくれています。光くんに固執するあまり、加虐心のようなものが生まれてしまい「素直になれば万事解決じゃないか!」とも思うけれど、そんな簡単には行かないよなと不器用な駆け引きに早速、原作に傾倒してしまいました。
寸分の狂いもないような精緻な計画を立てているように見せて、自分も動揺しないように淡々と計画を遂行していく遥くん。と思いきや、光くんの素直で可愛らしい部分が時折感じられると冷徹で自分に与えられた任務だけをこなす男性から、ただ単に恋心をこじらせた幼馴染の遥くんに戻ってしまいます。計算して作りこまれた計画なのに悉く崩壊することが物語の中で何度かありますが、等身大に戻ってしまうことが情けなく感じたり、感情が揺れていることを認めたくないという攻めの葛藤もうまく描かれています。

難解なことばかりを考えすぎて空回りしているのは勿論、相手だけに変わってもらおうと懐柔する姿勢は人間の怖さを感じましたが、自縄自縛で苦しむ遥くんの気持ちはひねくれの福袋みたいな自分にも痛いほど分かるので、卑屈特有な思考回路を描くのがお上手だと感じました。
それに比べて、素直で思っていることを言葉で伝えてくれる光くんのほうが物語の中では1枚上手だと思います。不用意な計画のせいで光くんが悲しんでしまい、そこに遥くんが畳みかけるようなシーンは可哀想でした。

台詞ではない、心情が言語化されている部分なんかは、シリアスで模糊としていて不安定な情緒が表れていて好きでした。

元々の発端は、光くんが女性連れ込み禁止である遥くんとの愛の巣に女性を招き入れてしまったことが全ての元凶なのですが…(超強引に家に行きたいアピールしてくるので断れず)、次のお宅訪問では特大しゃもじ持ってくるんじゃないか!?というくらい勢いのあるこの女性、中村さんというのですがこの人がいい味を出すんです。
光くんにド直球で「光くんはいつもニコニコしていて八方美人だし、みんなを平等に扱いすぎて一番にはなれないっていう感じなのよ…」
この芯を突いた発言で光くんは誰にでも平等に接するということが、場合によって善良なことではないというのを認識していきます。
中村さんのおかげで物語は急変していくし、光くんの感情の変革を与えてくれた影の立役者だと思います(頼もしい中村さん、マヂ感謝)
これが相思相愛のきっかけとなり、お互いの共通点を発見することにもなっていきます。

お互い「友達」という極上の居心地に味を占めていることを徐々に自覚していく2人。自分1人のことだけではなく相手がいるなら尚更、関係など含めて変わっていくことは怖いことだと思うけれど、でもそこに驕りや慢心があったらどうなのだろうか…。
思っていることを馬鹿正直に、うまく伝えようなんて考えずにとにかく言えればいいのだが…。幼馴染2人の脱線は繰り返して、そしてまた振り出しに戻る日々。

光くんを弄んで、操って、揺さぶって楽しむ遥くんに対して、満更でもない光くん。
遥は俺だけを求めてくれていた、と心の奥底では2人の気持ちが通じ合っているのに勿体なさすぎてウズウズしてしまうほどでした。お互いの思いは合致していても一筋縄ではいかないこの状況がもどかしい。
「期待しないほうがどうかしている」と光くんの心情として書かれた言葉があるのですが、これが全てを物語っているように思いました。感情のやり場がないほど焦がれている光くん。

光くんが咄嗟に発言した告白の言葉に対して「なんで?」と遥くんが突き放したシーンは流石にツラかった。(光くんのお母さん、激オコ案件)
しかし遥くんの気持ちもよく分かるので、どちらにも感情移入出来たことによって読み終えた後の満足感は凄まじかったです。
「そんなうまくいくわけないだろ…」みたいな気持ちに陥ってしまうことは理解できますが、特に遥くんの場合は自身が綿密に立てた計画という土台が中心になってしまっているので、更に円滑に進むことへの恐怖感が倍増しているのではないかと少し切なくなってしまいました。

ただ、強気な口調の中にも弱気になったり本音である悲哀を「誤算」というフレーズで吐露し始める遥くんの感情の変化も見受けられ、堅物な攻めが息を切らしながら受けを追いかける終盤のシーンでは、「ただ伝えないといけない」と余計なものを一切排除して最低限だけを伝えてくる遥くんの覚悟を感じました。
不器用なりの配慮ができるようになっていく遥くんの成長に感動し、光くんに関しては小悪魔受けのセンスがカンストしているので将来有望な子を発見し嬉々としました。
(あと空き教室を見つけるのうまい)

作画はしっかりしていながらも、繊細さもあってコミカルな部分もあるので読みやすかったです。

自分を求めてくれる、言ってしまえば便利な存在だと表現することもできるお互いの存在。
「いてくれたら嬉しい」という曖昧で抽象的なものではなく、「君がそばに」という具体的な
「いてほしい」を言えるまでに道を踏み外し、脱線をした2人。
この計画が破綻してくれて良かったと思うし、永遠に合わない計算で良かったと思う。路は2人で敷いていくという確固たる信念がそこにはあると思うので。

1

お手本のような執着攻め


同じシーンを攻め視点→受け視点の交互で話が進んでいきます。
行ったり戻ったりですが、視点が違うので二倍楽しめました。

攻めは策略家の執着攻め。
思惑がテンプレで周りを固めて徐々に沼らせていこうと仕掛けます。

対する受けは無自覚で攻めのことが好きで実は両片想いの二人。
素直に行けば絶対にくっ付くのにすれ違いのもどかしさが味わえます。

攻めには受けしかいない。
受けにも攻めしかいない。

そんな二人はラストに向かうにつれて段々と共依存に向かう怪しい気配…。

ですが、ここが相葉キョウコ先生の作風。
ダークっぽくならず、ラブラブな雰囲気です。

王道のクーデレ×明るい属性が本当にお上手な先生です。

1

執着の仕方が残念

評価が良かったので買ってみたのですが個人的にはハズレでした。
絵はすごくキレイですし漫画も上手なのですが……ちょっと思っていたのと違った感!
ごめんなさいこれは完全な好みだと思うのですが率直な感想「どっちも女々しすぎ!!」
セフレ女を踏み台にして本命の男に気づいてほしいとかきもい。
異常なことをされても好かれたいと思ってしまうってところがちょっと……引っかかりました。
両片思い大好きなのですが、これはなぁ…。相手を試すような行為がうざったらしい。
受けも受けで、その感情は「依存」ですよね。
ちょっと苦手な部類のお話でした…。
攻め、最初から最後まで何したいんだろうな笑

1

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