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表題作鳴けないトヒコ

コウ,リーマン
トヒコ,19歳,喘げない訳あり青年

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • カバー下漫画・あとがき

あらすじ

生きる気なく、行く当てなく、夜の街を彷徨ううちに人の良さそうな男・コウに拾われた青年トヒコ。
お礼にとえっちなご奉仕をするも、鳴けない(喘げない)事をコウに気付かれる。
鳴けるように様々手を尽くしてくれるコウに心が解けていくトヒコだが……?
“鳴く”ためのトレーニングは天井知をらず!?

生きるのが下手くそな元・エリートサラリーマン×消えたいと願う訳アリ青年
互いの抱える寂しさを埋めるように求めあう―――――
上手に〝鳴く〟ためのラブレッスン開始!!!!

作品情報

作品名
鳴けないトヒコ
著者
碗島子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
電子発売日
ISBN
9784801971462
4.3

(260)

(150)

萌々

(66)

(25)

中立

(10)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
33
得点
1099
評価数
260
平均
4.3 / 5
神率
57.7%

レビュー投稿数33

エロおもろい

ほのかに、得体のしれない恐怖のような、深淵を覗いているかのような薄暗さがあるのに、クスッと笑えたり感動したり、すごくキャラの立ったお話だったと思います。

【田舎から都会に出てきたトヒコ。街中で誰も自分を見ていない孤独に飲み込まれそうだったとき、誰かと肩がぶつかってしまう。自分のことが見える人もいるんだ、と思わず呟くトヒコだったが、後日その人と再び偶然出会いーー】

最初はトヒコが主人公なので、トヒコ視線でストーリーを追っていくこととなります。すると、助けてくれたコウは親切な人、心配してくれるコウは優しい人、という思いで話が進むわけです。
なのに何、あのコウの得体のしれなさは。こいつはヤバイ男だと、なんとなーく感じるほのかなメンヘラ臭。すごい。見事です。

そしてコウのターン。やっぱりか。こいつはこういうやつだと思ってた。優しさ、親切、そんな柔らかい感情じゃなかった。
なのに、どうしてだろう。やっぱり優しい。それはトヒコがコウの行為に対して感じる感情であり、そのトヒコの感情に嘘はないからです。トヒコにとったら、やっぱり優しい人なんですよね。

矛盾がだんだん整っていって、本物になっていく感じがすごく面白かったです。最終的にかなりのバカップル。お互いのズレたところがまた面白く、これはメタ的に楽しめましたね。2人にはいつまでもズレながら整っていってほしい。お互いが幸せなら、その行為も感情も本物だと思うから。

0

愛と優しさを与え合うお話

表題の通り、過去のトラウマが原因で感じていても「鳴けない」(喘ぎ声を出せない)トヒコが「親切で優しい」コウにたくさんの愛情を受け、ようやく「鳴け」るようになっていくお話。
椀先生ならではの、玩具を使ってのプレイや潮○きなどのえっちなシーンがたくさん描かれていますがどれも愛に溢れていて辛い描写はありません。
トヒコ目線から描かれたコウにどんどん惹かれ、優しくされる事にきゅぅっとときめいてしまう所がとても可愛らしいです。
ふふっと笑ってしまうようなコマもたくさんあり、先生の良さがたくさん出ていると思います。
そして、お話を読み進めるとコウ目線からのストーリーに切り替わり、読者は良い意味で裏切られ驚かされます。
見方が違い、お互いに微妙で絶妙なズレを持ちながらも、優しさと愛情を与え、与えられながら惹かれあった二人でした。
互いの過去のシーンは苦しい描写がありますが、それ以上に二人出会ってからは甘いシーンがたくさんあるので気にならないです。
とても良いハピエンなお話でした。

0

目が…

明らか闇持ちな受けが虚な目をしていて、助けてくれた攻めも違う意味でイッてるように見えたので、地雷×地雷かなと最初ハラハラしてましたが、受けからのご奉仕恩返しを断っていい人じゃんと安心したのに大量のオモチャお持ち帰りで、やっぱやべぇ奴じゃんと裏切られたような期待通りのようなw
碗先生の描くセックスは他で見ないようなプレイなのでいつもドキドキします。
後半に碗先生っぽいギャグが出てきて面白かったです。コレのおかげで暗過ぎず、笑えていい後読感を味わえました。
トヒコちゃん、声に出してツッコんであげてw

0

お互いが必要だった

ギャグっぽい作品がこのところ多かった印象ですが、これは共依存に近いような、ちょっとダークだけどハッピーエンドという作品で、結構ささりました。

タイトルにある通り、トラウマゆえにあのときに声が出せないトヒコ。
トヒコは都会に出てきて、でも誰ともつながりなく寂しさを感じている。
そんなとき、雑踏でぶつかった会社員、コウと偶然に再会し、縁が出来る。ここがシンデレラ設定ではあります。
とにかく自分を大事にして、受け入れてくれたコウに、どんどん惹かれてしまう。
しかしここからがお話の真骨頂。コウには実は秘密があって。。

お互いに、お互いなくしては生きていけなかったかもしれない、と思わせられます。
自分の存在を肯定してくれる誰かを絶対に必要としているときに、偶然に出会った2人。
読み応えある作品でした。
そしてトヒコがかわいいです。

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トヒコもコウさんも最後になく、読者も泣く

碗先生一度読んでしまったらもう後には戻れない・・面白い!!!受けのトヒコの鳴けない理由も攻めのコウさんが泣けない理由も辛い。だからこそ二人が癒されていく感じがすごく良くて感動する。ただ単なる感動話に落ち着かないのが碗先生のすごいところで笑える、めちゃ笑える。そしてコウさんがこわい、ガチこわい・・コンビニで会ったら絶対目を合わせられない人・・。トヒコはだんだん目に光が灯っていくのがいい、かわいい、コウさんに色々されまくりなのもかわいい。もちろん、とってもえっち、やっぱりエッチ、めっちゃエッチ。好きな要素が盛りだくさんすぎて大好きです。碗先生のこの洗練されたシュールさには毎回下を巻いております。

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