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hatsukoi yuki
夕映月子先生の電子短編。
元は2014年雑誌掲載作です。
主人公は、忍。高校生。
山間集落のお寺の一人息子。
学校の部活動も頑張り、自分は疲れててもバスでお年寄りに席を譲り。
子供の頃からの「良い子」の躾けが染み付いている。
そして、そんな自分自身に窮屈さを感じているお年頃…
さて、普段通学で乗っている路線バス。
たまに乗り合わせるある運転手さんが、時々忍をからかったり。
ある時は疲れを気遣ってくれたり。
恥ずかしくてはじめはすごく反発してツンケンする忍。
だけど気付いたらもうその運転手さんに恋してた…
そんなお話です。
真面目くんの自我の目覚め、恋の目覚め、将来を見据え始める成長。
そのきっかけが、10才くらい年上?のバス運転手さんへの初恋、というわけです。
短編だからか運転手さんの視点は無く、元々ゲイなのか、忍をどう好きになっていったのか、そういう部分は描かれていません。
忍が大学は東京に行きたい、家を出たい、という希望をお祖父さんに宣言する、そして運転手さんに誘われていた海への旅行へ。
抱かれてもいい、という覚悟を持って。
そして…
尊い初体験、です。
物語はここで終わり。
その後、運転手さんとの恋がどうなるのか、続くのか。
忍がどんな大学生になるのか。
忍は結局お寺を継ぐのか、継がないのか。
その辺は、未知。
今、この時。初恋とこれからへの不安。でもきらめいてる。そこが書けるのがやっぱり夕映先生ですね。