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表題作ロイヤル・フェイバリット

ベンジャミン・ダーハン,経済記者
ジェイムス,英国皇太子,29歳

あらすじ

ケニアのホテルで運命的に出会い、恋に落ちた
英国皇太子ジェイムスとニュース記者のベン。

一族の前で生まれてはじめて本当の自分を明かしたジェイムスは、
国民に向けてカミングアウトする。
連日のメディアの報道に、これまで自由な人生を送ってきたベンは、
すべてが思いがけない方向に進んでいくことに戸惑いながらも、
ジェイムスとの信頼感を深めてゆく。
叔父の企み、かつての交際相手の存在、教会との関係ーー
さまざまな困難を乗り越え、ジェイムスは王位を継ぐことができるのか!?

世界一秘密の恋、完結。

翻訳:一瀬麻利

作品情報

作品名
ロイヤル・フェイバリット
著者
ライラ・ペース 
イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
モノクローム・ロマンス文庫
シリーズ
ロイヤル・シークレット
発売日
電子発売日
ISBN
9784403560446
4.6

(116)

(94)

萌々

(10)

(3)

中立

(6)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
21
得点
525
評価数
116
平均
4.6 / 5
神率
81%

レビュー投稿数21

最高のロマンスの行方

すごく面白かった。
500Pを超える分厚さがありながら、あとこれだけでどう締めるのだろうかとページを捲りながら不安になってしまいましたが、全くもって杞憂でした。
これだけのページ数を夢中になって読ませてしまうストーリー展開が見事な1冊。

読中にあれだけハラハラとしたのにもかかわらず、なんて心地良い読後感なのでしょうか。
もしかしたら別れてしまうのではと思うほど、幸せなお伽話のように上手くはいってくれないベンとジェイムスの恋。
一国の皇太子との身分違いの恋というのはこれほどまでに難しいのかと、厳しく苦しい現実という困難に立ち向かう2人の心情が生々しく、けれどもとても好ましかったです。
前作・今作と両視点で描かれていたものの、私はてっきり主人公はジェイムスだと思っていたのです。
読み終えた今、物語の主人公はきっとベンなのではないかなと思えてなりません。
ものの見方を変えてみようと考えることが出来る、ベンという人が大好きです。

作中に登場するチェスが印象的なシリーズでしたが、なんだかまさにチェスのようなお話だったなと感じます。
生まれや育ちがあまりにも異なる2人が一緒に居るために、向かい合いながら大切なものを手放したり、何かを得たり、時には迷い悩み進んでいく。
彼らが最後に取るのはもちろん…ですよね。

読後に見るyocoさんのカバーイラストが本当に素晴らしく、2人の背後に気が付いた時の幸福感たるや。
躍る恋から手を取り繋ぐ愛へ。
3カップルともずっと幸せでいてほしくなる、エピローグまで素敵な1冊でした。

0

面白かったです!

前作では時期国王の皇太子と記者の大人の秘密の恋の物語だったのですが、最後の最後で2人の関係をカミングアウトする事が決まり、今作はその続きから始まります。

最初は2人の勇気ある決断に感動し、どんなことでも乗り越えられると思っていたのですが、そんなうまいことは行かず、困難が多すぎてハラハラしました。

一般人だったベンが皇太子の恋人と報道され、パパラッチに追い回されプライベートを面白おかしく晒され、仕事も上手くいかなくなり、そんな中、昔の悪い恋人から連絡があったりと、次から次へと困難が立ちはだかります。

2人の心の機微を見事に表現していて、最後までハラハラしながら読みました。

0

前作の続き。必読です!

真実を伝えると決意した2人。
本人たちの意思とは関係なく、生活の変化を強要され、大きな決断を迫られます。
お互いの立場と思いを気遣ってもなかなか通じ合えないもどかしさと、切なさ!
簡単に答えが出ない展開。
恋愛だけではなく、人生について、考えてしまいます。
読み終えれば、王道と思えますが、途中はどうなるのか心配して、涙が出ました!
読み終わった充実感は格別です!

ただ、1番大事な場面の和訳がわかりにくいです!残念。流れでなんとなく了解しました。

0

ハラハラの連続

物語が大きく動いていく下巻です。
ジェイムスが、ベンが、インディゴが、自らの人生を決断し、歩んでいきます。

上巻から引き続いて非常に骨太で、計算された物語。
人物の繊細な心の動きが丁寧に描写されていますので、何度も涙腺が緩みました。

大きな波乱のあった二人が日常を過ごす描写に微笑ましくなってしまいます。
エロは上巻ほどしっかり描かれているわけではないのですが、雰囲気というか、匂わせが上手だと思います。ダンジョンでの再プレイはぜひ見たかったですか…

0

玉の輿でラッキーとはいかないもの

前作ロイヤル・シークレットは、出会いから交際、まさかの王子様のカミングアウトまでのロマンティックストーリーで、ドキドキが詰まったお話でした。
今作はその続き、さて王子様がゲイとカミングアウトしたらどうなるのかの現実のお話。
とても苦しくて、2人の行く末が気になって仕方なかったです。

産まれた時から、マスメディアに晒されて生きてきたジェイムスと王子様のお相手として急にプライバシーが無くなってしまうベン。

信頼していた編集長のフィオナの裏切りは、悲しかった。人としてより編集者としての欲が勝ってしまったのか。残念。

公になって得たモノと手放さざるを得ないモノがあって、2人でずぅーーーっと葛藤する。
プライバシーがなくなる事で、薬局でローションとかコンドームを買うのも悩むようになってしまうなんて、本当に大変。以前はパートナーに調達して貰っていたらしい、ジェイムス。今は、ベンもマークされてるからすぐスクープネタにされちゃう。(結局どうしてるんだろ?カサンドラに買ってきて貰ってるとか?)

ハートリーの急逝は、とてもショッキングで悲しい出来事でした。そこで大きく物語が動くので必要な事態だったんだけど、失くしてから更に大切さがわかるってやつだな。
もっと早く、ハートリーが薦めた病院に入院してたら
インディゴの結婚式をハートリーも迎えられてたかもしれない。
ハートリーがインディゴの為に病院のリストを用意してたってあたりの話で想いに込み上げて思わず泣いてしまいました。

2人が決心した後は月単位のショートエピソードで綴られていて、その話もう少し詳しく!って思わされました。(ケニアの2人の思い出の場所に旅行した時の事、恐怖でリタイヤしたお城でのごっこ遊びのリベンジ←これは、本当に読みたい!)
ジェイムスがカサンドラの結婚祝いに母親のティアラを贈ったエピソード、とても好き。
2人の今までの恋愛ではないけどかけがえのない絆を感じられてよかったです。

とにかく、『セレブと付き合うとは』を考えさせられ2人が出した結論に胸が熱くなりました。

ちょうど、我が国のお姫様がご結婚されるこの時期に読んでいたので、現実のお2人の大変さが思い知れました。

日本のBLとは違って、ナチュラルにリバだし性描写はとてもサラッとしてる。お互いの気分でポジションを決めたり、今日はアッサリと抜き合いだけとか、挿入に拘らないスキンシップがリアルな感じがしました。(知らんけど)

実際にある作品名(デューン砂の惑星)や、人名(ベッカム)が出てきて、それ有りなんだと驚きでした。

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