イラストあり
頑張って、投げ出さずに読了。
朝丘先生の作品の主人公は、焦れ焦れ内向型が多い。
恋愛のナニを書きたいのかスパっと理解できない悶々展開。
それを理解したくて、ずーっと「ソラ」がタイトルに着く著作を追って読んでます。
私成りに理解したのは、
著者の作品に全作共通するテーマである「そら」
「そら」とは、
何かから解放する、肉体からの解放という意味合いを持つ
・・それは・生き物でいうなら「死」。
捕われ無い自由な世界を「そら」と定義して、
主人公が囚われているものから解放する展開書いているんじゃないか
・・と言う事だけは理解できた。
特に象徴的だったのが、「天国の雨」。
著者にとっては、魂の一生に意味があって、
生死の離別は長い魂の旅の一つの通過点、また会えると思えば寂しくないもの。
今作は、空の奥の宙。宙は、空のさらに遠く広い宇宙のそら。
宇来 学:唯愛の高校の先輩。レジン作家。唯一の愛を探す宙人。嫌な性格。
白谷唯愛:高校1年からずっと学に片思い。名のまんま「愛の人」。
“嫌い"から始まる仮初めの関係でも喜ぶ唯愛。唯愛は「M気質」な人。
学は、「愛」を学ぶ為に地球に居る人だから、愛ってどういうものか分かっていない。
後半やっと健気な唯愛の誠実が理解されて良かった。
唯愛は、愛を教える人だったみたい。
私には理解が追い付かない主人公の心情、無碍にされても喜んでいる。
泣くどころじゃなかった
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発刊当時の限定配布SSが、最新の電子版には編入されているので、電子版のほうがお得です。
小冊子までが本編です。ぜひ有給を取って作品に浸っていただきたいです。
アニパーシリーズ、エデンシリーズから、少しずつ作風に変化を感じます。年々、朝丘先生の作品はボーイズ界の垣根を越えようとしているのではないかと。BLにとらわれない、一般文芸のような作品だと私は感じました。だからこそ、くっつくまでじゃなくて、2人の人生が見たいと思う読者様には刺さる深い作品なのではないでしょうか。さらさら読める作品なんかじゃないです。読了まで凄く時間がかかりました。
細かいこだわりが凄くて。ここ好きポイントに貼る付箋を何度買いに行ったことか。
ページ数の関係で付き合うまでが駆け足に感じましたが、心情描写も丁寧に描かれているので、感情移入がしやすくて、前半はなんで唯愛(いちか)は学(がく)を想い続けられるんだろうと、泣きました。でも恋ってそんなもので、忘れられない人がいるとそうなってしまうのだなと。
前半分からなかった学の言動や想いが、後半に学視点で描かれるので、そういう事か…と腑に落ち、作品の構造として素晴らしいと思います。
切なくて苦しい、でもあたたかな作品です。少しでも多くの方にこの作品が刺さるといいなと思っています。
評判が良くて読みました。
しかしページを開くとページの半分はキャラのセリフと会話で、情景説明や主人公の心象を表現する文章は少なく感じました。
「セリフ」
「セリフ」
——回想セリフ
——回想セリフ
——回想セリフ
——回想セリフ
「セリフ」
「セリフ」
心象説明
「セリフ」
極端ではありますが、このようなテンポで進みます。高校生が趣味で書く小説を思い出しました。
また、わざと漢字ではなくひらがなを使用しているシーンもあるのですが、ひらがなが続いてしまい逆に読み辛さも出ていました。かと思えば、あまり耳にしない表現を多用されており、非常に読み辛いなと思いました。
最後まで読まずにギブアップしたのは初めてでした。私には合いませんでした。
<追記>
どうしても暇な時間ができたため続きを読んだのですが、やはり数ページ読んで断念。理由として
・28,29歳の恋愛とは思えないやりとり
(大の大人が高校生ノリのやり取りをしている感じ)
・攻めが付き合う前と後で性格がかなり変わる
(私には合いませんでした)
・受けが "ああ言えばこう言う" ばかりでしつこい
(言葉遊びにしては幼稚な内容ばかり)
・付き合い始めるまでの理由が薄く、付き合い始めてから急にラブラブになるのが理解できない
もしかしたら最後まで読めば感動できるのかもしれませんが、先を知りたいとも思えないし、感情移入も全くできません。
攻めも受けもいい歳して恥ずかしい態度と口ぶりで「イタイ子だな」と思ってしまいました。
作者様の性癖を詰めたキャラクターとやりとりという感じで、商業誌というよりもオリジナル一次創作小説(同人誌)という感じでした。
やはり最後まで読破できそうにないです……。
購入をためらっている場合帯の文句が決め手になることがあるので参考にする場合あるのですが、買うことを決めているときは読まないようにしています。
それに引きづられてミスリードされるのが嫌なので。
全然違うじゃないかと感じられるのはともかく、結果的にその通りだったとしても読みながら自分で知っていきたいので後から読んでなるほどと思いたい派です。
この作品の場合、帯の言葉を知って読むか、いろいろ想像を膨らませつつ恋の成り行きを見守るのかでちょっと違った楽しみ方ができると思います。
個人的には今回は知らなくてよかったと思いました。
”嫌われて10年来の片思い”からの”存在の全てが愛おしい”までの軌跡だと思ます。
「付き合って嫌ってやる」という相手に対して「好きになってもらう努力をする」と言える強さに惹かれました。
キスがいつもドラマチックです。
あ、こんなシチュエーションいいなと思えるようなストーリーのようなものがあって素敵でした。
可笑しいのは靴紐キス
素敵なのはチェリーパイキス
生き別れたとしたら別の誰かと幸せになって最後にちょっと思い出してくれという学に対して「別の幸せを探すより2人で不幸になりたい」という唯愛の熱い思いに感動しました。
宇来先輩マニアの唯愛は面白かった。
あり得なかった友達とはしゃいだりグダグダした普通の男子高校生が見たい、とか高校生の学とイチャイチャしたがったり
孤独で寂しげな学を上書きしたがっているようで切なくてかわいい。
学の職場の店長(流星)とその養い子(孤月)の行く末が気になります。
孤月は自分の亡き母を想っている流星への想いを告げられない。
関係を壊すかもしれないからと。自身の秘密もありなかなか困難な恋です。
学×唯愛のその後と合わせて彼らのストーリーが読めたらすごく嬉しいです。
切に願います。
自分が生きている尊さや凄さを改めて感じさせてくれた作品でした。
作家買いです。
元々浅丘先生の作品はページ数が多めかつ丁寧に描写をされているので、その点に関しては全く苦痛ではなかったのですが、申し訳ないことに私はあまり浸れなかった側です。
それでも萌評価にしたのは、学と唯愛の暴力的なまでの無垢さといいましょうか、頑なとも取れる揺るぎない想いに萌えました。異星人という人間とは全く違う価値観の生物をどう描くかにもすごく挑戦されていると思えました。
唯一、不変、絶対…そんなものはない。だけどあるかもしれないから信じてみたい。そういう感情を先生は一貫して書かれているように思います。今作もそれは随所に感じました。
メインのカプより脇キャラの関係の方が萌えるので、スピンオフが出ないかなと期待しています。