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表題作沈まぬ夜の小舟(上)

(仮)高野慧一,麻酔科医
(仮)相澤創,17歳,高校を中退しバイトを掛け持ちする青年

同時収録作品沈まぬ夜の小舟(上)

東,40代,創を買う男性
相澤創,17歳,バイトを掛け持ちする青年

同時収録作品沈まぬ夜の小舟(上)

瀬越利哉,外科医
相澤創,17歳,フリーター

その他の収録作品

  • 特効薬(書き下ろし)
  • Siren(書き下ろし)

あらすじ

母を亡くし、居場所を失った17歳の創。新しい家族を築いて創を過去にしてしまった父にも、母の恋人だったひとにも頼れない。だから、ひとりで生きていくために自分が売れるものは何でも売ると決めた。いくつも掛け持ちしているアルバイトでは不器用でも丁寧な労働を、ときには、大して価値があるとも思えない自分の体を。そうして眠るときには薄っぺらな寝袋の小舟に乗って、夜ごと星空の航海に出かけるのだ。明日はもっといいところまでたどり着けますように――。
あるきっかけから、母が入院していた病院に麻酔科医として勤める高野と、その後輩にあたる外科医の瀬越の世話になることに。けれど、絶対に知られたくない秘密と想いを抱えている創は、二人に嘘を重ね続け……?

作品情報

作品名
沈まぬ夜の小舟(上)
著者
中庭みかな 
イラスト
テクノサマタ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784344848610
4.1

(63)

(40)

萌々

(10)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
11
得点
255
評価数
63
平均
4.1 / 5
神率
63.5%

レビュー投稿数11

長いけど

ストーリーは長い分値段は高いけど、神以外に評価できない。
小舟にのって、遠くまで行くことを夢想する創。
絵はイメージに全然合ってないけど、悲しくて切なくて健気で、素晴らしいお話。
そして文章の表現がとてもきれい。

0

強くて優しい

17歳、高校中退。親の離婚、再婚前の親の突然の他界。本来ならまだ大人に庇護される年齢なのに彼を守ってくれるものが何もない。そんな重くて苦しいお話です。

創ちゃんは自分が優しくてキレイな心の持ち主だということを知らないんです。だから他人と比べたり妬んだり、恨んだりをしない。自分の境遇や周りの大人を恨んで非行に走ってもおかしくない状況なのに。それって創ちゃんがめちゃくちゃ強い子だからじゃないかな?と読んでいて思いました。

自分には守ってくれる親や仕事やお金がなにもないのに、それでも落ち込んでいる人には自分のすべてを捧げようとしてしまう…。それは創ちゃんの無知によるところも大きいのですが…。

そしてそんな創ちゃんを取り巻く大きな存在の高野先生と瀬越先生。二人はまるで北風と太陽のような存在。側にいるだけで温かい気持ちになる高野先生。優しい態度ではあるけど何か自分本位の優しさのような瀬越先生。瀬越先生の優しさも間違いではないし、きっとそれで救われる人もいるんだろうけど…。

でも最後に瀬越先生との関係が変わるような出来事があって…というところで上巻が終わってしまうので、速やかに下巻にいかないと苦しくておかしくなりそうです。

創ちゃんの全身から放たれる優しさに押し潰されそうになりながらも、高野先生の言葉を胸に自分を小舟に乗った旅人のように一日一日を乗り越えていく強さに勇気をもらえます。

1

三角関係が苦手な方にも読んで欲しい

健気な不幸受けが、懐の大きい年上の攻めと出会って救われる。
そういう王道なパターンが大好きでそんなお話ばかり読んでいます。
この作品も、ちるちるの掲示板で他のお姉様方が積極的にお勧めされていたのを拝見して手に取りました。

実物は思った以上に内容がみっちりで、読み応え抜群。食事しながら食べるには重いですが、それさえも愛おしい重さでした笑

大体の内容については他の方もレビューされているので割愛します。
詳しくは下巻で改めてレビューしようと思いますが、この作品は是非、三角関係物が苦手なお姉様方にも、読んでもらいたいと思えたお話でした。
もともと私は上記でも書いたように、唯一無二のお互いの存在、みたいな関係性に萌えるところがありまして。
弱って弱って生きてるのもしんどいな、みたいな受けと、そういう受けを唯一見つけ出して掬いあげてくれるような攻め様のお話が大好きです。
なので、はっきり言って三角関係物、総受けものがあんまり得意じゃありません(総受けものに関しては攻めが1人確固たる位置にいて、その周りでちょっかいかけてる〜みたいなのは好きなのですが)

そしてこの作品も攻め様が2人居ます。
う〜ん、
健気受けは読みたいしあらすじもそそられるけど、攻め様が2人か……
気が進まずに少しの間放置。
どっちかが当て馬になるのが辛いので、悩みに悩む。

けれど、今思い返しても、早く読めば良かった!の一言に尽きます。

各エピソードや登場人物との関わりをじっくり、丁寧に、そして水底まで沈むような創の不幸を淡々と綴るこの上巻。
高野先生と瀬越先生とのやり取りは、水底から見上げる、太陽の光みたいに水面に反射してキラキラ輝いているように思えました。
そのくらい、創にとっては2人が大事で、どの出来事でもどのタイミングでもそれぞれ高野先生であって瀬越先生であったからこそ、創は救われたんだと思います。

上巻はすごく苦しい中で終わる展開ですので、下巻も一気に購入して読むことをおすすめ致します。
夜明けの腐女子様、ぜひ!

1

大好きなお話

みかな先生のサイトの頃から「これを紙本で読みたい!」と、切実に思っていました。何度も後戻りするので。
創ちゃん。不憫。もうちょっと上手く生きていけないのか?と、何度も思うのだけど。母親は多分、生きるのに必死だった。父親は我が子の扱いが酷い。だから自己肯定感が低すぎて。なんでこんな方向に行ってしまうのか?と、何度も思った。
高野先生がしっかり愛してあげられるか・・・と、思っていたら、伏兵?の瀬越先生が・・・あれ?これ、まずいんじゃないの!?と、ハラハラしながら下巻に続く。いやその、話は知ってても、何度読んでもハラハラして最後まで読まないと気が済まない!即、下巻へ


2

何度も読みました

商業作品になる前から何度も読み、この本が発売になって感無量です。
いつ読んでも創が健気で泣けます。

2

この作品が収納されている本棚

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