Renta!限定版
俺は貴方がどんな声でなくか知っているのに――
アルファ至上主義のヤクザ社会で、オメガとして生まれた義治。花村組跡取りとしてアルファの婿を取らなければならず、お見合いをする事に。
オメガを見下してるクズみたいなアルファばかりで、自分より弱い奴に従わなければならぬ屈辱⋯。
子供の頃からずっと傍にいる付き人真への想い。真もまた義治を想いながら、自分は相応しくないと本当の気持ちを押し殺してるのが切ない。
喧嘩っぱやくて強面の義治だけど優しくて可愛いところもあり、全部わかって尽くす真。
組の未来と愛の行方。極道同士の男気全開ぶつかりロマンス!最高の結末に拍手〜!!
ヤクザものかつオメガバースで、男同士の葛藤が無い代わりに、ヤクザ社会のしきたりが組み込まれている世界観でした。
主人公の性格がかなり好ましかったです。
周辺人物からアルファ嫌い扱いされている主人公ですが、見合い相手のアルファと尽く価値観が合わないだけで、相手の人柄をきちんと見ていることが作中でしっかりと伝わって来て良かったです。
色々と良い所があるのですが特に印象に残ったのは、運命の番を見つけてどうする、と聞かれた時の主人公のモノローグ。激重で良かったです。
攻め視点で何を考えているのか分からなかったところから、振り返るかたちで明かされたので尚更グッと来ました。
しかし、あまりにもカッコイイ主人公だったので、別に相手の性別が何であれ自発的に何とかねじ伏せてくれそうだなとは思ってしまいました。
カッコよすぎたばかりに……。
任侠ものでオメガバースもの、おもしろい取り合わせの物語。
キャラクターも展開もおもしろく、作品の世界観に引き込まれます。
やくざの次期組長のオメガが、現組長の祖母の計らいにより、次々とお見合いをするのですが、どいつもこいつも、弱いオメガは子供を産んでゆっくりしていればこちらがすべて面倒みてやる、という態度。
自分より強いやつしか認めないオメガは、見合いのたびにその主義主張を言動に表してぶち壊していきます。
オメガバース以外にも共通しそうな、相手を軽く見る、下に見るという行為と、それを認めない、自分の努力で跳ね返す強さが、爽快です。
どう見てもお似合いだけど、ベータの腹心の部下で弟分で付き人。
オメガの主人以上に強い主義主張があって、芯が強くて、努力してて、とてもかっこいいです。
さらにかっこいいのが、アルファの組長、主人公の祖母。
言動のすべてがきりっとしていてりりしくて、強くて、素敵でした。
暴力団同士の勢力、暴力団員の欲、たびたびの騒動に巻き込まれた結果、2人の関係が進んで、主従関係でありつつ、番になる展開は胸熱く感動的でした。
ふわふわ、甘い展開ではなく、力強い展開が、楽しめました。
一昔前は確かにオメガが差別や偏見を受けていた。が今ではそんな風潮も薄らいだ昨今、世の中と逆行していまだにアルファ至上主義で動くのが、ヤクザ社会…
…という設定のオメガバースもの。
主人公は、花村組次期組長・義治。オメガ。
だから現組長(義治の祖母・アルファ)は立て続けに見合いを設定し、他組のアルファと番になって義治に跡継ぎを産め!と命令するのだが。
義治はとんでもなく気も強いし喧嘩も強い。見合いも次から次へと破談へ。
それを傍観しているのが義治の付き人・真なわけだけど。
真は義治にはベータと言ってるけど実はアルファ。しかし義治には絶対服従というか、自分はどうなっても絶対義治を守る!みたいな騎士道男。
真が「運命の番」と気づいた義治に求められても、主従関係厳守って感じで引き下がっちゃう。
当然義治は怒りまくって…
…と主従ものとケンカップルが入り混じったヤクザ・オメガバースが展開していきます。
甘さよりも暴力的に結ばれる2人。発情して煽りまくる義治も、タガが外れる真もどちらも強さがあるのがいい。番っても主従関係は何も変わりません。
気の強いオメガが痛快。「萌x2」で。
魔女シリーズが好きで遅ればせながらこちらを読みました。
おもしろかったです。好きな要素が盛りだくさんでずっとほくほくしていました。
まずヤクザBLが大好き。ヤクザの世界ではアルファが支配する時代錯誤であるという設定もぴったり。
渋く寡黙体格良し不器用頑固な真×強く美形色気義治=幼なじみ初恋両片思い主従関係←これ全部好きなんですけどー!と悶えました。
2人のキャラと関係性がストーリーに活かされていてそうそう!とずっと楽しかったです。
2人がやっとくっついた時、若衆が喜んで泣いていたのがツボりました。みんないい奴。組長や脇キャラが個性的でしっかりしているのも好きなところです。