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表題作京極家の初夜

京極尊,俳優の息子,バツイチ
京極誠志郎,政治家の3世で政治家秘書

その他の収録作品

  • 初めての朝

あらすじ

「俺を愛せない?」
現職の法務大臣を持ち、
その秘書を務める京極誠志郎は、
偽装結婚の相手の京極 尊と
異母弟の礼央と一緒に新婚生活を送っている。
でも、真面目な誠志郎は罪悪感から
ついつい落ち込んでしまう。
そんな誠志郎に、尊は嘘じゃなく
本当の結婚にしてしまえばいいと言って……
愛はどこから生まれる?

作品情報

作品名
京極家の初夜
著者
木下けい子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics CRAFTシリーズ
シリーズ
京極家の結婚
発売日
電子発売日
ISBN
9784813033028
4.5

(180)

(114)

萌々

(50)

(13)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
20
得点
812
評価数
180
平均
4.5 / 5
神率
63.3%

レビュー投稿数20

誠志郎の男気あふれるセリフの数々に痺れる一冊✨

大好き木下けい子先生の「京極家の結婚」シリーズの2冊目である、こちら。
2月にこちらのシリーズの新刊が出るため、読み返したら…もうね…神だよ…!となって興奮冷めやらず。

木下先生だったらもう文句なくなんでも”神”を付けたくなってしまうほど好きで好きで大好きな先生なのですが、初めて読んだ時はなんだかいまいちピンとこず、一読してそのままにしていたんですね…自分のばかばか!
(※以下ネタバレありの感想です)


もう迷いなく「神」を付けさせていただくのですが、実は一番知りたいところは明かされず、”痒いところがずっと痒いまま”ではあるのです。

尊の結婚・離婚の顛末とどんな会社に勤めていたかは明かされたものの、退職理由などは明かされず、まだまだ攻めの謎は深し。

尊はいつから誠志郎のことが好きだったの?偽装結婚までしてもいい、と思うほどの好意は一体どこから来たものなのか?といった点が個人的に一番気になっております(もしかして自分の読解力不足で読み取れていないのかも、という不安も抱きつつ)。

うううーん、1巻から通して読んでもやっぱりはっきりしないー…!

もどかしい…そろそろスッキリしたいよー…
とも思うのですが、それは続刊にお任せするとして。

二人の距離の近づき方、そのプロセスがため息が出るほど良くて、グッと来ました。
なんてったって、タイトルも「初夜」ですもんね。

1巻よりぐぐぐっと近付いた二人の心と体!
体を重ねるシーンでは、お約束の礼央くんおじゃま虫(笑)
中断を余儀なくされるも、仕切り直してついに結ばれたシーンは、じーんと来ちゃいました。

「なんか…SEXって恥ずかしいけど 幸せだな」

この誠志郎の言葉に、なんだかうるっと来てしまいました。


物語中盤、「俺また 間違った?」と、愛を受け取るばかりで返すことのできなかった前妻との離婚に絡め、問いかける尊。

そんな尊に対して誠志郎が返した答えがもう、男気あふれるというか格好良過ぎて痺れました、本当に。

「大丈夫だ安心しろ 間違ったならやり直せばいい 俺は傷ついたりしない」
「俺も努力する お前も努力しろ 結婚はひとりの努力では成り立たない」

恋愛の駆け引きや手管においては誠志郎よりずっと上級者の尊ですが、いざという時ブレず、精神的に強いのは誠志郎なんじゃないかなあ、と。

そんな二人の間でいい味を出してくれる母親違いの誠志郎の弟、礼央。

誠志郎&尊、そして読者にも笑いを届けてくれる存在ですが、借りたiPadでこっそり実の母親とビデオ通話していたことが分かったシーンは、ツンと胸が痛くなりましたね。

なんか他にも色々語りたいけどさすがに長すぎる…と自分でも引きました;

2月の新刊、シリーズ4冊目が本当に楽しみー!早く読みたいです、木下先生、待ってます・:*+.

1

キリリ…が宇宙一可愛い男、誠志郎。

シリーズ2巻にあたるこの『京極家の初夜』で、誠志郎にドハマりしてしまいました!
1巻『京極家の結婚』を1回読んだ時点では、よくいる優等生キャラぐらいにしか思ってなかったというのに。

「可愛い男」にもいろんなタイプがあるけど、この優秀なのに少しズレてて、不器用だけど真っ直ぐな可愛さが、自分の好みど真ん中でした。
「偽装結婚を本当にするために努力しよう」と尊に持ちかけられて、生真面目に応じる誠志郎。
「悩みがあったら話して欲しい」(キリッ)とか。
豪華すぎるケーキを買ってきちゃったりとか。
恥じらいながらも手繋ぎデートしちゃったりとか。
「初夜だし」って、かしこまっちゃうとか……!
可愛いなあ、誠志郎。

そしてその生真面目さが、カッコよさに繋がるときもあるのがまた、堪らない。
政治家秘書を始めて何年になるんだろう。
清廉な誠志郎にとって、駆け引きや謀略が当たり前の政治の世界は、すごくしんどいはず。でも、政治家一家に生まれてしまった責務を果たすために、自分の辛さは呑み込んで、強くなってきたんだろうな。
朝倉に痛いところを突かれて内心動揺しながら、顔色も変えずにシレッと誤魔化すのも良かったし。
エロオヤジ議員に下衆な質問されて、「私ですよ」って不敵に言い放ったのには痺れました。その後ぬかりなく釘を刺すのも、完璧。
尊に「俺は傷ついたりしない」と言ったのも、ほんとに彼らしい強さで惚れました。

でもそんな誠志郎も、1巻で尊に我が身を差し出そうとしたときには、さすがに震えてた。
相手が尊だから、読んでるこっちは「可愛いね~」とニヤニヤできちゃうけど。
これがどこの馬の骨とも知れない相手でも、それが必要だと判断したら、誠志郎はそうするんだろう。「たいしたことじゃない」って自分に言い聞かせて。
その覚悟がカッコ良くもあり、でもチクリと切ない。
切ないけど悲愴すぎない。
可愛くて、強くて、ちょっと切ない、という三位一体……このバランスがめちゃくちゃ好みなんです。

1巻ではよくわからない存在だった朝倉も、いい味出してきました。
誠志郎との駆け引きも好きだし、尊とバチバチするところも良かったー! ヘタな当て馬より面白い。胡散臭さが最高。
そして、誠志郎を弟のように可愛いと思っている、というのが彼の「真」であってほしい。

そして、無事に初夜を迎えられたのももちろんめでたいけど、この2巻では「愛が生まれる」ところをしっかり見せていただきました。
二人がそれを実感したキスシーンが素敵。
ジェンダーへの拘りなんていらない、二人が選んだことなのだから。

1

嘘が実になる瞬間

嘘が実になる瞬間。
そう、この瞬間を待っていましたー!
『京極家の結婚』に引き続き、今回は“初夜”でございます♪

前巻、政治家である父の隠し子騒動から端を発し、
高校時代の同級生・尊と偽装結婚をすることになった誠志郎。

前回は尊と父の隠し子・礼央との慣れない新生活に戸惑うばかりの
誠志郎でしたが、今巻ではすっかり夫であり、父の顔になっていました♪
礼央を間に挟んで尊と夫夫のやりとりをする二人は熟年まではいかずとも、
既に数年の結婚生活を共にしたような所帯感が滲み出ておりました(笑)


当初は“偽装結婚”と受け容れて夫夫になった二人でしたが、
周囲へ嘘をつき続ける罪悪感など割り切れない誠志郎に尊は
「嘘じゃなく 本当しちゃえばいいじゃん」と提案してきて…。

そして、愛し、愛される“本物の夫夫”になるべく、
互いを好きになるよう寄り添い合う努力を始める二人。

二人きりになると途端に匂い出るこの初々しくも甘い空気感…!
これが新婚さんの威力というものなの!?

尊を喜ばせようとお土産を買って帰ったり、尊の元嫁に嫉妬して
しまったり、誠志郎の不器用すぎる愛情表現が可愛すぎました♡
堅物かと思いきや、恋すると一途でデレちゃうタイプなのね(*ˊ艸ˋ)
その一方で尊が元嫁との結婚と同じ過ちを繰り返していないか?と
不安を見せると「間違ったならやり直せばいい」と懐の深い包容力を
見せつけてくれました。
よ!男前!

対する尊は前回は飄々とした雰囲気に胡散臭さ満点の笑顔で
いまいち本心が見えてこなかったけれど、今回は誠志郎を巡って
当て馬(仮)とバチバチ火花を散らして意外にも嫉妬心丸出しだったり、
誠志郎への愛を滲ませることで人間味も感じられるようになっておりました。
いつものスマートな感じも素敵ですが、敵意剥き出しで
真顔な尊はようやく素が出てきた感じがしてもっといい!

そして、遂に迎えた初夜。
偽装から始まり、本物の愛を育み、礼央の邪魔が入ったり(笑)、
ここまで微妙に長かったなぁ…。
ただ、焦らされた分やっとか~という歓びも大きく(〃艸〃)
初夜が明けてからの誠志郎のデレっぷりにもニヤけが止まりませんでした。
もうすっかり尊にメロメロにされちゃって///
もう偽装結婚なんて言わせないんだからね!

二人のこのイチャ甘っぷりだともうこの幸せの絶頂のまま
完結でもいいような気もしますが、法案成立やら礼央のことなど、
まだまだ問題は山積みなわけで。。。次巻に続きます!

1

まだまだお楽しみはこれから

 前巻に比べると自分の中では少し萌が落ち着いてしまったかなという印象でした。2人ともお互いを伴侶として受け入れる土壌を持っていることは確かに感じられるのだけど、やはりまだ頑張って一緒にいる感、周りに偽装だとバレないよう気を張っている感が残っているからでしょうかね。同棲して環境が安定してしまうと、そこのぎこちなさが浮き彫りになるというか。前巻はまだ展開が読めなかった分、キャラ萌えだけで十分楽しめていたのかもしれません。次巻でまた一波越えれば、ぐっと引き込まれるかなと期待しています。

1

繋いだ手から愛が生まれる

ゆっくりのんびりスロウラブ。

■誠志郎
政治家(父の)秘書を生業とするお堅いダーリン。
本気の初恋愛が偽装結婚絡みというハードモード。
古参議院のセクハラに対しての反論、芋ほり帰りの礼央にかけた言葉と今巻は名言製造機!!
木下先生は無自覚系の人の描写がうますぎる。

■尊
料理上手のハーフアップが似合うハニー。
チャラそうに見えて一途。
次巻ありますよね?もっと内面が見たーい。

■礼央
誠志郎の義弟で耳年増な5歳児。
京極家の台風の目。可愛いは正義。
---------------------------

続編にもかかわらず、最初ちょっと入りづらかった~。
これは作中に出てくる「努力」って言葉を私自身があまり好きではないからかもしれない。

言葉のイメージ的に努力って、結果を残すまでの経緯であって恋愛の楽しさが含まれている感じがしなくて。
自分が励むものであって「努力しろ」って相手から言われるものじゃないなぁって。

でも、こと結婚に関しては努力が必要なのは事実で(笑)
育った環境や考え方が違う2人が歩み寄りながら関係を深めていくものだから。
ゴールじゃなくてスタートなんだよね。

羨むような新婚生活、祝福されて応援されて…そんな「幸せ」を手にしても、どこか満たされなさを感じているふたり。
ぎこちなさを残しつつも、ふたりが作り上げていくスローな新婚生活に次第に緩やかに浸ることができました。
切ないとかキュンとかって強めの感情はなかったけど「じんわりほっこり」しました。

朝倉先生の暗躍が読みたいので続編が欲しい···

2

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