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今更だけど…水上ルイ氏は、BL界のペニー・ジョーダンじゃなかろうか?! …と思わせる作品。
(↑注:ペニー・ジョーダン=ハーレクインロマンス界の超大御所作家です、念のため。)
最初から最後まで絢爛豪華、無駄にゴージャス、意味不明なくらいのセレブ感…。
…というより、セレブが通行人級に横行してるんです、この作品は(笑)
「クラウン・ロイヤル・スウィートという部屋があります。
王室関係者はそこに放り込むことにしています。」
…って、いきなりの豪奢すぎる船長のセリフが、単なる部屋案内だったりします。
(↑王族相手に「放り込む」ときましたか、さすがは究極の孔雀攻めだけあるわ…)
受様のピンチに、攻様が颯爽と現れるのはBL界のお約束なのですが~
いくらなんでも…ゲーセンで不良に絡まれたクラスのピンチに、
米国大統領よろしく、リムジンでSP数人を従えて登場って、一体???
どちらかと言えば、開いた口が塞がらないレベルのゴージャスなんです、このお話。
「あぁ~こんな豪華客船で旅行してみたい」とか「こんな料理、1度食べてみたい」とか、
「こういうお部屋でお泊りしたい」とか、「受様が羨ましい」とか..
そういう気持ちは、微塵も起こらない作品です。
もはや…突き抜けたゴージャスは、読者の嫉妬心すら煽らない!
華麗すぎる攻様船長・エンツォに感化されてなのか…
受様・湊君も、しだいにゴージャス化してゆきます。
ちなみに湊君は、日本のごくごく普通の(バカ)坊ちゃんです。
「学力レベルはイマイチだけど入学金は高い」高校で、成績は中の下。
体育会系で、髪は自分でブリーチしてプリン色…という格下設定からのスタート(苦笑)
彼がまた、巻が進む度に王子様化してゆくんです。
(↑確か…次巻あたりで「プリンス・ミナト」になってましたっけ…
さる東洋の高貴な家柄の王子様のような美青年…とかなんとか。)
BL界では、(ホモだけじゃなく)ゴージャスだって感染するんです(笑)
なんかもうストーリー全体に、ハーレクインロマンス級のお膳立て感が漂います。
(↑ちなみに二人の出会いもまた、お膳立ての賜物、つまり単なるお見合いでしたが~)
本当に、頭をカラッポにして浮世の憂さを忘れさせてくれるお話です。
このお話、好き嫌いがかなり別れるお話だと思います。
なんてったって、加糖練乳に砂糖を混ぜて舐めるくらいに甘いお話ですから。
たぶんきっと…ここまで突き抜けたゴージャスBLを書く水上氏に、
「なんとなく癪だよなぁ~」とつぶやきたくなる読者も多いはず。
(↑このニュアンスわかります? 王道BLをここまでハーレクインの女王然とやられると、
読者としては気になって仕方なくって、そんな自分がちょい不甲斐ないというような。)
それでもこのお話は現在、11巻まで続いておりまして~
「水上ルイは、やっぱりハーレクインBLの女王様、続けてるんだ」と読者を唸らせるのも、また事実。
現実感ゼロ、不遜なまでのゴージャス、私は好きです☆
この作品はビブロスで発売されていた頃は読んでいたのですが、
しばらく間を置いたせいでその前の4冊は読んでいたが続編が出ていても
食指が動かないままリブレ出版に代わって何故か読まずにいた作品の一つ。
最近になって、『今1番売れてるBLノベルズシリーズ』のフレーズに
再びあらためて読んで見ようと思い立ったのですが、相変わらず
水上作品は読みやすくて安心感があると感じますね。
BL初心者や、これから読んで見ようと言う人には水上作品はおススメ。
受け攻めの心情や行動がそれぞれ章に交互に出てくるのはお馴染みの作風。
読者にとっては登場キャラの心情を深読みしなくても理解出来る優れもの。
ただし、BLベテランには物足りないと思えない訳でもないのですが、
とにかく、水上作品は設定も煌びやかで豪華絢爛、受け攻めが美貌の主で
受けがやんちゃ系で意地っ張りが多く、そんな受けをこよなく愛する
攻めが出て来て甘い溺愛型傾向が強く、Hはエロさは欠けるものの甘さ満載の
お決まりの流れで、エロが苦手な人にとってもこれならと思える内容。
豪華客船を舞台に船長のエンツォと高校生のミナトの華麗な恋の幕開け。
蓮川愛先生の素敵イラスト、1作目から最新刊まで順を追ってみると
作品の辿った歳月をイラストで実感したりしますね。
1作目は二人の出会い編と遠距離恋愛嫉妬編に個人所有の南の島での
バカンス篇が収録されていて、甘さをたっぷり堪能出来る作品です。
しかし、これが11作目まで続いているのですから凄いですよね。
EX番外編も出ているし、この作品は一気に読んではいけない作品だと思っています。
一気読みすると8冊目には、この世界に飽きが来てしまう。
煌びやかで豪華で甘々で、二人の蜜月冒険のマンネリ気味が辛いと思えてしまう。
この作品は、まとめ読みせず新刊が出た時にさくっと読まないとダメダメですね。
それでも9冊目からは次巻へ続くような大きな事件が起こるのでこの辺りは逆に
次回作が気になりだすような雰囲気でしたね。
暗くて重い作品やどんよりした気分の時に読むにはとてもハッピーな気分になれる
そんな作品でもありますから、これからも長く続いて欲しいシリーズです。
10巻を読むために遂にこのシリーズを読み進めることに・・・
まずこのシリーズが実は読みきりスタートだったことに驚き。
なんか懐かしい乙女な設定に胸がわくわく致しました。
受様の湊が最初はこんなにツンツンキャラで、しかもかなり乱暴な口調だし
攻様エンツォのことをおまえ呼ばわりしていた事にまた驚きで。
「イジワル野郎!」とよく叫んでいましたが今じゃ考えられません。湊も成長したということ
でしょうか・・・。
湊がエンツォの花嫁様になる馴れ初めのお話。1巻はやっぱりこのシリーズでも特別ですね。
蓮川さんの絵ですし、書店さまでいつも見かけてはいたのですがノベルズということとかなりの巻数がすでに出ていたのでなかなか手が出せませんでした。
豪華客船ということなので夢のような世界かな~と思っていましたが期待を裏切らないロマンチックなお話です。
エンツォ・フランチェスコ・バルジーニと倉原湊の恋。
バルジーニ家の嫁取り物語(笑)
1冊目はふたりの出会い編。
エンツォに比べて若干、湊が見劣りしますが10歳の年の差ですものね。
なんだかんだと反発しながらも落ちる湊がお約束~という感じでした。
家の家業である倉原海運の危機を救うべく、イタリアのバルジーニ家にもらわれていく湊。その上彼に課せられた使命が、跡取り息子の花嫁になることだというのです。
ごく限られた人しか乗ることが許されないという「プリンセス・オブ・ヴェネチアⅡ」
の中で、船長であるエンツォーが教育をするというのです。
エンツォーは大富豪の次期総帥であり、美形であるのですが、湊のことは割と早くから好きだったようです。(笑)結構濃厚なHシーンもあるのですが、甘くて、それにエンツォーが湊一途で楽しく読めました。
ザトウクジラの結婚式も好きだけど、最後のアシカさんの場面がとても萌えました。
二人にかかれば、何でも愛なんですね(笑)
庶民とお金持ち、豪華客船という設定など、水上先生はセレブものが本当に素敵に書かれるなと思う本なのですが、それだけではなく、湊もエンツォーも、ちょっとした仕草にお互い惹かれ合っているラブラブっぷりが本当に楽しかったです。