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表題作気難しい王子に捧げる寓話

オズワルド・メルシア
エセルの元小姓で今は子爵,27歳
エセル
ルスキニア王国の王太子,21歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「薔薇の聖痕」を持つ王子は、伝説の英雄王の生まれ変わり──。国中の期待を背負って甘やかされ、すっかり我儘で怠惰な暴君に育ったエセル。王宮内で孤立する彼の唯一の味方は、かつての小姓で、若き子爵のオズワルドだけ。宰相の地位を狙う野心家は、政務の傍ら日参しては甘い言葉を囁いてくれる。そんな睦言にしか耳を貸さないエセルの前に、ある日預言者のような謎めいた老人が現れて!?

作品情報

作品名
気難しい王子に捧げる寓話
著者
小中大豆 
イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784199010576
4.6

(263)

(214)

萌々

(32)

(9)

中立

(3)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
38
得点
1228
評価数
263
平均
4.6 / 5
神率
81.4%

レビュー投稿数38

高評価通り!

いやぁ、面白かったです!!
それぞれの人間模様と変化と成長と、
ふたりが心を通わせていく様が
じっくりと書かれていて文句なしのハピエン!
一回きりのエッ描写が大変貴重で最高でございました。
BLだしエッチは重要だけど、少なくても問題無し!って思えるくらいお話自体が面白かったです。
そこそこ長いけど、ラブ以外の政治の話は完結にまとめられているので中弛みもなし。
ダメダメ過ぎ王太子が真実を知り人が変わったようになって、オズワルドへの態度が健気でかわいくて
きゅんきゅんしました。
全貌がわかった上で再読したいです。

0

BLを超えた大作

小中先生の中で一番好きな作品。
攻めキャラが腹黒くて、主人公のことを嫌っていたところからスタートするのが面白い。主人公も健気だが、ちゃんと王子としての役割と割り切って攻めと接しているところが、女々しくない受けでとても良かったです。もっと長く読んでいたかった…と思うくらい名作です。

0

寓話を読んだような感覚

 両親から愛されなかった我儘王子の人生やり直しストーリー。
 魔法使い系の人物に悲惨な未来や死に際の光景を見せられ、それを回避するために心を入れ替える、という設定は、死に戻りとほぼ同じ。
 王子のエセルは唯一の心の拠り所だった元近習のオズワルドが、本心では自分を嫌っていて、出世のために自分を利用していただけだと知り、一度は彼への好意を捨てようとします。

 攻めも受けも、こういう生い立ちでこういう環境にいてこんな経験をすれば、こんな人物になる、という人物の描き方がすごく納得がいって、モヤモヤせずに読むことができました。

 その分、BL的な萌えは薄めでした。
 オズワルドが置かれた環境だけ見て甘ったれ王子を嫌悪する気持ちもわかるし、何人も愛人を作りながら王子の好意を利用してのし上がろうとする彼に攻めとしての魅力を感じないから、王子の切なさにも共感できない。
 オズワルドのエセルへの感情は、「愛憎相半ばする」という感じなのかなと思います。
 最後はエセルをかばって刺されたりして、献身ぶりがうかがえました。

 これだけこじれて、反省と人としての成長を経てハッピーエンドに着地させるストーリー展開は、さすがだと思います。
 このお話自体が寓話を読んだような感覚でした。

1

不思議度合がちょうど良い

エセルの使用人たちへの仕打は本当ひどくて(なんなの?こいつ)て思うんだけど、内心で止めてもらいたがっていたり、後悔していたりと気難し屋としてはなんかやや小者感があって、なんかそれこそ寓話で言ったら最後ボロボロになるワガママ姫みたいな振る舞いなんだけれど、彼は王太子だから、姫じゃないから、そんな感じなのは国にとっては激ヤバなのよね

祖父ら七侯と、大好きなオズワルドに国を任せっきりになるハズだったけれど、不思議な出会いによって啓示を受けてちゃんとした王にならなくちゃいけないと急に頑張っちゃう
見せられた内容からあのように変わるってのは、やっぱり初めから愚鈍ではないし情のある人だったんだと思う
オズワルドも野心があるけれど、それは政治を正しく行いたいだけで、私利私欲とは違うみたいだし、やっぱり2人はバラとイラクサの運命
だけど、ジワジワと王と王太子をダメにするって、過程がすごい怖い
死んでも誰も悲しまないような人物になり果ててから死ぬんだもん
甘やかし教育から遠ざけることで愛されない人間を育て上げるってのも怖い

奮起するのが遅すぎず、始めてから取ったどの行動も間違えなかったエセル、頑張った!偉かった!

この作者さんのお話は不思議の度合がちょうどよく、難しくないのに強引すぎでもないので、自分で理解や発見をしたような気にもさせてくれつつ面白く読めた

2

No Title

 エセル(受)は、小さい頃に母の不貞現場を目撃したせいで、女嫌い。女と子作りなんてまっぴらごめんな考え方をしてるので、王子だから世継ぎ問題が……って不安になることなく読めます。

 エセルはオズワルド(攻)に片想いしてる。オズワルドも自分を好いてくれてると思ってたが、とある出来事でエセルが嫌いで見下してるという事実を知る。
 そこからの受けと攻めの関係性にも萌えます。

 女の使用人にキツめに当たる。ティーカップを投げつけたり、髪を鷲掴んだり。女に優しい受けが苦手だから好印象。
 最後まで徹底して女嫌いを貫いており、妻は娶らない、子も儲けない。貴族に「私の娘と踊ってください」と頼まれてもちゃんと断る。そのまま生涯を終えます。
 最初から最後まで好感度高い受けでした。
 オズワルドの一世一代のプロポーズもあるので安心出来るカプ。
 オズワルド、エセルと共に活躍した家庭教師のマルジンの失恋には心がいたんだ。

 リアルタイムでないにしろ、生涯を終えた描写を見ると、永遠に生きててくれ! ってなりますね……。
 
 イラストが怖めなのだけネック。

1

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