SS付き電子限定版
「この受け(エセル)を好きになれるのだろうか…」という疑念を持ちながら読み始めました。読み進めるうち、気がつけば全力でエセルのことを応援していました。
エセルが変わったのは、エセルが自身の未来の姿を見たことがきっかけでした。エセルを変えたのは、他の誰でもない、エセル自身の力と強い意志でした。
エセルの生い立ちと辛い過去、環境は想像を絶するもので、悪辣な性格にならざるを得なかったのだと思います。過去の真実と起こり得る未来に大きな衝撃を受けながらも、本来持っていた賢さ、強さ、美しさを武器に、困難や壁に立ち向かい、道を切り開き、未来を変え、国と国民を救ったエセル…。めちゃくちゃカッコよかった。眩しかった。
胸を抉られながら、ドキドキしながら読み進めましたが、爽快で大満足のラストを見届けることができ、最高の読後感に浸っています。
高評価納得の、素晴らしい作品でした。記憶消してもう一度読みたい………!!
構造としては回帰モノと似たようなお話。凄惨な未来を視た主人公が、生き方を変えていく。メイン二人の印象がぐるんぐるん変わっていき、感情に振り回されながら読んだ。とても面白かった。
エセルは冒頭から酷い態度で、これはドン底に落とされる主人公、と思った。その落とされ方が人為的な攻撃とかでなく、自分自身の未来の姿なのが良い。自分に怒りを向けるしかない状況で、急激な成長を遂げる。
そんなエセルの変化についていけないオズワルドは、いつまでも表面しか見ようとしない。エセルの想い人として見るとモヤモヤするが、エセルのそばにマルジンがついたことで、仕事面でエセルはオズワルドを抜かしていきそうな気配が見え、まあいいかとなった。追う者と追われる者が逆転しそうだし。
オズワルドが取り繕うのを止めてからは、国の立て直しの話になり、楽しく読んだ。それにしてもまさかマルジンが恋していたなんて。BLなのでエセルとオズワルドがくっつくのは見えている、こんなに良い人が失恋確定か、と辛かった。
細かなエピソードは回帰・転生系(男女モノ)でよく見た内容。小中さんて組み立てが本当に上手く器用だと思う。既視感があっても楽しめる。現状を変えるための計画が論理戦っぽかったのは好みの展開。結局は物理的な排除で終わったが。
その後のBLは、オズワルドが甘々になっていて驚いた。途中で描かれていた、深い憎悪と共にある執着と恋慕といった狂気をエセルの前でも見せて欲しかったかな。
電子限定の短編は、二人がくっついた翌朝の様子をマルジン視点で綴ったもの。二人のつやつやぶりに笑いつつ、胸の痛みを耐えるマルジンに泣く。この短編めちゃくちゃ好き。
いやぁ、面白かったです!!
それぞれの人間模様と変化と成長と、
ふたりが心を通わせていく様が
じっくりと書かれていて文句なしのハピエン!
一回きりのエッ描写が大変貴重で最高でございました。
BLだしエッチは重要だけど、少なくても問題無し!って思えるくらいお話自体が面白かったです。
そこそこ長いけど、ラブ以外の政治の話は完結にまとめられているので中弛みもなし。
ダメダメ過ぎ王太子が真実を知り人が変わったようになって、オズワルドへの態度が健気でかわいくて
きゅんきゅんしました。
全貌がわかった上で再読したいです。
小中先生の中で一番好きな作品。
攻めキャラが腹黒くて、主人公のことを嫌っていたところからスタートするのが面白い。主人公も健気だが、ちゃんと王子としての役割と割り切って攻めと接しているところが、女々しくない受けでとても良かったです。もっと長く読んでいたかった…と思うくらい名作です。
両親から愛されなかった我儘王子の人生やり直しストーリー。
魔法使い系の人物に悲惨な未来や死に際の光景を見せられ、それを回避するために心を入れ替える、という設定は、死に戻りとほぼ同じ。
王子のエセルは唯一の心の拠り所だった元近習のオズワルドが、本心では自分を嫌っていて、出世のために自分を利用していただけだと知り、一度は彼への好意を捨てようとします。
攻めも受けも、こういう生い立ちでこういう環境にいてこんな経験をすれば、こんな人物になる、という人物の描き方がすごく納得がいって、モヤモヤせずに読むことができました。
その分、BL的な萌えは薄めでした。
オズワルドが置かれた環境だけ見て甘ったれ王子を嫌悪する気持ちもわかるし、何人も愛人を作りながら王子の好意を利用してのし上がろうとする彼に攻めとしての魅力を感じないから、王子の切なさにも共感できない。
オズワルドのエセルへの感情は、「愛憎相半ばする」という感じなのかなと思います。
最後はエセルをかばって刺されたりして、献身ぶりがうかがえました。
これだけこじれて、反省と人としての成長を経てハッピーエンドに着地させるストーリー展開は、さすがだと思います。
このお話自体が寓話を読んだような感覚でした。
