小冊子付き
「幸せ」ってまるごとマンガ化できるんですね!
「幸せ」って、言葉で定義したり説明するのは実は難しいじゃないですか。
でも、この作品を読んでると「あっ!今ここに確実に幸せというものが存在してる!!」ってめちゃめちゃ実感するんですよ。
もちろんこのページのこれが「幸せ」だよとか、この条件が揃ったからこの登場人物は「幸せ」なんだよとか、視覚化や論理化できるようなものでは無いんです。
でも、読んだらわかるんです。
「幸せ」ってこういうことかと。
言葉と理屈をとっくに超えちゃってるんですよ。
このアホエロというマンガが。
重い実先生が。
ちょっと普通じゃないんです。
正直、作品を読んで実感してもらうこと以外、この場で何を言うのも無粋なのかもしれません。
きっとどれだけ言葉を尽くしても、この特殊な本の感想にはピタッとはまらない気がして。
なんだか次元が違う気がして。
だから、よろしければ以下のレビューは読まずに、まずは至急今作を読んでみてください。
それからアホエロをシリーズで読み返してください。
それからまた今作を読んでみてください。
それも終わって時間が余ってどうしようもなくなった方、そんな方が万が一いらっしゃいましたら広い心で下スクロールに進んで頂ければと思います——
まずですね、序盤から「三重県にある築50年の日本家屋の防音工事、敢えて言うなら声楽」のギャグセンスに脱帽。
えっ!あの酒造のあのカプ!とニヤニヤが止まりません。
そしてもちろんメインカプの高東くんと坂口くんの甘さと眩しさは最初から最高潮。
ペアリング選びの話でウキウキかつ同じ会社で仕事ができてドキドキ。
からの、坂口くんの貴重品入れのエピソードで泣かされます。
坂口くんにとって一番価値のある貴重品が1巻の旅行時にもらっていたというバスの整理券だったことが判明。
直後に挿入される僅か一コマの回想シーン。
瞬間、アホエロ1巻の二人が脳内に蘇り、ああ、この2人があの日あの旅行に行って結ばれ今もラブラブに暮らしていて本当に良かった……祝福できて嬉しい……と心がフワフワしてきます。もうその整理券は坂口くんだけじゃなく読者にとっても貴重品だわって感じで。
そんな坂口くんの貴重品エピソードから、指輪の種類じゃなくて、「俺があげることに意味があるんだろうな」と高東くんが気づくんですけど、このモノローグの切れ味も良くて。
この高東くんのセリフって言葉にしちゃえば何をそんな当たり前のことをって内容なんですよ。全くもって使い古された言葉なんですよ。なんですけど、不思議なくらい重くズドンと胸に落ちてくるんです。余韻がすごい……。
実は、同じような現象が、このアホエロ婚約編にはたくさん起きていて。
大好きだよ。
全部好きだ。
どんな姿をしていても。
24時間365日かわいい。
俺がいればいいだろ。
っていうセリフとか。
ひざまずいて指輪を差し出したり。
自分と同じ指輪を恋人が嵌めているのを見てホッとしたり。
エプロン姿の恋人にときめいたり。
病気の恋人を介抱したり。
名前で呼び合うのにとんでもなく照れ合ったり。
っていうシチュエーションとか。
言葉で抜き出すと、どこかで聞いたことがあるような言い回しや内容。
普通なら擦られ過ぎて薄っぺらくなる危険すらある愛情表現。
それが、アホエロの世界観では全く違う深い響きで、心に突き刺さってくるんです。
これが重い実先生のすごいところなんだよなあ。
ハッと気づかされるんですよ。
大好きって気持ち、かわいいって想い、ずっと一緒にいたいっていう願い、
これって全部、真理なんだよなって。
基本中の基本の感情なんだよなって。
それ以上分解できない最強の存在なんだよなって。
多分、ただ説明するには抽象的過ぎるし、セリフだけでは薄っぺら過ぎるんですよ。
そんな「幸せ」や「愛」の概念を、この作品では高東と坂口二人ならではのエピソードとセックスを重ねること、深めることで、見事に表現してくれているんです。
それも普遍的なのに、唯一無二な圧巻スタイリッシュなマンガ演出で。
独特のリズム感、温度感で。
ちなみに、もう甘くて、甘くて、添加物のない愛の塊みたいな内容かと思った矢先に挿入される中西兄弟のエピソードも、ほろ苦く、極上のアクセントになっていました。
毎日一緒に時を過ごし、無条件に相手を愛おしいと想い続ける。
そんな生活を並べただけ。
確執も裏切りもヒーローズジャーニーも無い。
けれど、これまでのどのエンタメ作品よりも「幸せ」ってこういうことか……と実感してしまう。
言葉の次元を超えた豊かさを発見してしまう。
大げさに聞こえるかもしれませんが、こんな作品が読める時代に生きていることは、ちょっとした奇跡ですね。
読んで幸せを知り、読んで幸せになる。
アホエロはそんな貴重な体験をくれる作品でした。
「アホエロ」→「アホエロ 社会人編」に続くシリーズ三作目にして完結編。
完結編…。
ちるちるさんの重い実先生の作家インタビューを拝見して、今作品が『アホエロ』シリーズの完結編だと知ってちょっぴり悲しかった。とっても好きなシリーズなので。でも、完結という文句ふさわしい、アホで、エロくって、でも温かい、そんな1冊でした。
なんかね、もうごちゃごちゃと感想を書くのは無粋な気がしました。
今シリーズに一貫して描かれているのは高東くんと坂口くんのお互いを想う深い恋心と愛情。出会った時から、身体を繋げたときから、変わることなく。その二人の可愛い恋心があちこちに描かれていて、もう可愛いし萌えるし、最高で悶えた。
ひたすらイチャイチャしてエッチして甘々で。
なのにそれが飽きることなくテンション下がることなく萌えが維持できるってすごい作品だなあと。重い実さんてすごい作家さまだなあ、と改めてしみじみと思いました。
個人的に非常に気になっている彼らの友人・中西くんと中西くんの弟の竹朗。
彼らの方は高東くん×坂口くんとは趣がちょっと違って、それがまた良い。二人のお話も読んでみたいので、ぜひともスピンオフを描いていただきたいと絶賛切望中です。
重い実作品は時々ドシリアスなものもありますが、今シリーズは最初から最後まで、どこをどう切り取っても可愛らしく、そのタイトルにふさわしい「アホエロ」なお話。お互いを想うがゆえにアホにもなるし(褒めてます)エロくもなるんだな。
読後はほっこり、気持ちが優しく温かくなる作品。
文句なしの神作品。萌えが滾って降りてきません。
アホエロ完結おめでとうございます。
高東と坂口が順調に愛を育んでいてなごみました。
重い実先生の独特な表現で、2人の世界が広がっています。
最初から最後まで甘々で、お互いの事が好きすぎて、見ている方も幸せになれました。
婚約編なので、指輪のエピソードがありました。
指輪について興味もなさそうな坂口が、指輪を嵌める意味を理解して、指輪があってよかったって言ってるのいいですね。
普段はそこまでじゃないのに独占欲を出してくるとキュンとします。
中西兄弟も意味深な指輪をしていて、この兄弟どうなっちゃうのかな?とちょっと気になりました。完結してしまうと続きが読めないので、どこかでこの兄弟の話読めないかな~なんて思います。
本は完結しても、いつまでも2人でラブラブなんだろうな、と思わせる幸せそうな話で、寂しく思いながらもほっこりして読み終わりました。
こんな幸せな完結巻ありがとうございました。
最初から最後まで幸せいっぱいで坂口がかわいいし高東は完璧すぎるしこんなに安心感があってアホなところも萌えに変わってしまう夫婦最高ですね!大好きです。
帯に完結巻と書かれていて残念でしたが、この2人だとどんなエピソードでもみてられそうでキリがないのでこの一冊で終わりなんだと噛み締めながら読みました!
中西と竹朗くんは結局結ばれなかったみたいで、指輪をみて完全にくっついたものだと思っていたので曖昧な感じで終わったのがいいような悪いようなともやもやしましたが、無自覚でたらしこむ中西に振り回される竹朗くんがかわいかったのでまぁよかったです!
坂口の貴重品箱がすごい思いが詰まっているしやる事が可愛すぎて萌えが止まりませんでした!!!!
最終話の名前呼びしたいのに今更恥ずかしすぎてどさくさ紛れに呼び合うのたまらなかったです!面白いし可愛すぎて最後の最後にめちゃくちゃかわいいやりとりが見れて幸せでした!ありがとうございましたの気持ちでいっぱいで読み終えてほわほわした余韻に浸れました!
小冊子もかっこかわいい坂口がみれたしザ・アホエロなお話で面白かったです!
「アホエロ」もついに完結なんですね。
さみしい、、、。だけどとても素敵な最終巻でした。
1作目からずっとラブラブな二人ですが、読み返してみると
1作目はすれ違いみたいな焦れ焦れがあったり
2作目は高東の彼氏感が増したけど、坂口の可愛さにリアクションが結構出ていたり。
今作では、坂口の可愛さに冷静を装おえるようになっていたり(出てたけど)。二人の信頼感が増していたり。
少しずつ高東と坂口の関係も進展・成長していってたんだな、と思いました。
萌えて笑えてだけでなく、なんだか感慨深く読ませてもらえました。
でも、ラブラブでエロくて、ちょっとアホな二人というのは変わらずで萌えました〜。
坂口の可愛さと、高東の心のデレに萌えまくって
文章にすると引くぐらい長文になりそうなので控えます。
ほんとに最高でした!
高東と坂口のラブラブっぷりに萌えるだけじゃなく、「アホエロ」って切なさもあると私は思っていて。
中西兄弟の兄弟愛を越えていそうな関係や
真口の、坂口への想いがあるのかな(解釈違いだったらごめんなさい)?切ない。
と思ってしまうけど、はっきりさせずボカすことで想像力を掻き立ててくれました。
たくさんの萌えと、幸せな気持ちにしてくれてありがとうございました。
「アホエロ」シリーズ最高でした。