限定特典と割引が充実!
いけ好かない翻訳家×元エリートの遊び人
人生に疲れた大人同士の恋という感じでした。
二人とも元MRで、攻めが退職する前に一夜を共にした経験あり。8年の時を経て、バーで受けが行きずりの相手に薬を盛られたのを見ていた攻めが受けを助けたことで再会。攻めが退職したのは家族の介護のためでした。
受けのほうも仕事に疲れて再会時は仕事をやめて妹の家に居候状態だったため、バイトということで攻めの医療翻訳の仕事を手伝うことに。お互いにゲイなので、自然な流れでまた体を重ねることになります。
攻めの方はMR時代から受けに気があったっぽいです。
日常の淡々としたやりとりを通じて二人の止まっていた時間も流れ始め自然と人恋しさが芽生えていった感じで、それほど切なさやキュンがあるわけじゃないけど、その穏やかさが癖になる。なんか好きだなーと思って二人の行く末を見守りたくなる話でした。
波真田先生の作品はどれも心に響く作品ばかりですが、この『スモークブルーの雨のち晴れ』は何度読んでも飽きることなく毎回「あぁ、好きだなぁ」と同じ感想が出てしまうぐらい大好きです。
元ライバルの久慈との再会を果たした朔太郎は彼の翻訳の仕事を手伝うことに!?
1巻は久慈の「家」から感じる家族の姿を強く考えさせられる内容でした。
スモブルは、よくあるBLの主人公達同士のドキドキ恋愛!だけじゃない所がとても響きます。
それは彼らが40手前で、そういった若い時のドキドキキュンキュンとは離れた次元で生きていて、他にも考える事がたくさんあるからなんだと思います。悲しいかな、自分だけの事を考えればいい年齢はとっくの昔に過ぎていて、背負うものが増えてくる。
年老いていく父との、楽しい事ばかりじゃない思い出が詰まった家。そこに新たに入ってきた朔太郎という風。彼の存在がいい意味で久慈の家と心を動かしたのかな、と思います。
朔太郎の気付ける所、優しいなと思います。
BL作品は今まで少し嗜む程度だったけど、この作品を読んで、この界隈にズブっとハマりました。
推し作者の1人で、丁寧な人間性の描写に感情移入して泣いた!
やっぱ私は大人な恋愛が好きたんだわ。
7巻待ち遠しいー!
著作の中では、数少ないノンフィクションBLである「たとえばこんな恋のはなし」が大好きなんです。
本作も超人気作で気になってたのもあり、友人にも薦められて読破。
結果、現役翻訳家が見たら卒倒するレベルの描写があり、この巻で断念しました…
「お前だったらどうする?」というifの話だとは理解していますが、それでも我々の仕事の考え方として本当に…リアリティに欠けました。
原文に書いてない単語を勝手に足したり変えたりしたら違約金レベルで大問題ですよ。
ましてやそれが、詩のタイトルという重要な箇所ならばなおさらです。
もしご自身が英語圏に生まれ育ち、あの原文のタイトルで詩を書いたと想像してみてください。
それが日本で発売されることになり、あのタイトルに "勝手に" 変えられたらどんな気がしますか?
そもそも雪が全く降らない国なんていくらでもあるわけで…
もちろん、必要に応じて原作者とよく話し合ったりして、その国の文化に合わせて ある程度文言を変えることもできる「トランスクリエイション」という仕事もありますが(例:「鶴の恩返し」は、チェコでは鶴が縁起の悪い鳥であり、しかも男性名詞なので、女性名詞のアオサギになりました。「ローカライズ」とも言います)、本作ではその範疇ではないので大変モヤりました。
(なお、前述の友人から「6巻のあとがきで、読者さんから1巻に関して同様の指摘があった旨が書かれてるよ」と教えてもらったので安心しました)
ちなみに…私的には甥の描写も現実味に欠ける気がして無理でした…
憧れの存在だというのは分かるんですが、跡を付けてて、しかも騙されてると勘違いするなんて…目の焦点も合ってないし…
あと、数年前に他著作を読んだ時は作画(顔のパースやバランス)が…だったので今回はどうかな?と思って読みましたが、やっぱり印象は同じでした。
非常に残念です。
BL部分も、サンダルの後のキスや「よしよし」のHが唐突に感じるぐらい、いろいろと違和感がありました。
これらは私の許容範囲の問題にすぎませんので、上記が全く気にならない方はぜひ本レビューをスルーしてお楽しみください。
以上、今後翻訳家にまつわる創作活動をされる方の参考にもなるかと思い、レビューを残すことにしました。
