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都会の生活に疲れ、田舎の親戚の古い家の管理をする事になりやってきた伊月。山で妖怪に襲われたところを狛犬の化身である狛に救われて、私の主になれと言われ契りを結ばれてしまい…。
神に捨てられ相方を無くし一人で何百年も生きてきた狛と、人とうまく関われず疲れてひとりぼっちだった伊月。孤独な2人が出会いお互いによって癒され満たされていくのが、実に尊くて切ない。もうずっと一緒だね。肉体は離れる時が来ても心は共に。ラストは涙が止まらず、これ書いてても泣けてくる
優しくて愛おしくて、とても素敵な大好きな作品。宝物が増えた。
2024年7月に同じ作者さんの新刊が出るということで(絵柄が好みで)なんとなく過去作も買ってみるか〜と思って購入しました。
そしたら、吸い込まれるようなストーリーに思わず食い気味に読んでしまって、最後はもう涙無しでは見れませんでした。
2人で生きていくということは必ず最期があって、1人になってしまった狛に切なくなってしまいましたが、最後の最後でなんだか報われたような気がしてよかったです。
言葉が上手くまとまってなくてすみませんが、久しぶりに感動したお話に出会えてよかったです。
人外がえらそうに人間に執着して甘えるのってかわいいんですよね。
それを先生のすばらしい絵と表現力で描かれていて前半ずっと萌え萌えしていました。
「おまえは私の主になれ」
て主に向かって命令形なのがおもしろかわいい。
きっちりしなきゃな伊月にお前は気にしすぎだと大らかなら 狛もいい。
小鳥ちゃんと遊ぶ狛が美しい。
やさしくバックハグする狛もいい。
寒いしひとりぼっちはもう嫌だしとすぐにくっつきたがるのがかわいらしく萌え萌え。先生わかってらっしゃる!とうれしくなります。
犬だしさみしいし伊月にどこでもついていくのもわかる〜と。
するとだんだんかわいい狛からシリアス狛になっていって。
町からの帰り道、伊月が狛を呼び
「私の名を呼ぶ人がいる」
─私を待っている
ここ、切なさと狛の伊月への気持ちがわかってうるっときまして
「狛見て 夕焼け」
「綺麗だな」
「……」
「ああ」←狛は夕焼けを見ずに伊月を見ている
きれいな夕焼けを一緒に見ているこの瞬間がしあわせだ…となると思ったんですが、狛は夕焼けを見ない。
伊月のことしか目に入らない。
伊月のことしか考えられない。
狛の気持ちがめっちゃ伝わってくる、このシーンたまらなく好きです。
狛が吽形の望みを叶えて壊してあげたのは、狛のやさしさと強さですよね。
その話を聞いて号泣する伊月もやさしい。
伊月は約束通りずっと狛と一緒にいた。
きっとしあわせだったねと思わせる写真たち。
狛はまたひとりぼっちになってしまったけど、伊月と過ごした日々がある。
出会った時
伊月が狛犬像に触れて
「おまえは ここで一人ぼっち?」
と話しかけられ狛はどれだけうれしかっただろうと思うとうるっとします。
一人ぼっちなことを気遣い、顔を見て、頭を撫でてくれた。
「こんな静かなところで…」
と気持ちをわかってくれた。
伊月も孤独のさみしさを知っている人だからやさしい。それが狛にはわかった。
この人を主にして未来永劫守ると心に決めた。
狛犬は仕える者。
主を失う悲しみ、仕える者のいない悲しみ…十分と言っていいほど味わってきた。
1話では軽いタッチで描かれていますが(狛は伊月を逃がさないと必死なのもあり)、それが後半から終盤にかけ伊月との出会いが狛にとってどれほどうれしく救いだったかわかる構成もいい。
ラストシーン
─一人でも堕ちずによく頑張ったと また褒めてくれるだろうか
涙ぐんだ伊月が狛の頭を撫で
「おまえもひとりぼっち?」←伊月も狛と離れてからさみしかったので「おまえ も」で、やっとまた会える喜びもあり泣きそうになっている
泣きそうな顔の狛が顔をあげて抱き合う
狛、消えている。
感動です。
すばらしいラスト。
未来永劫2人でいられますね。
泥水(ココア)が飲みたくなりました。
これからココアを見るたび2人のことを思い出すと思います。