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表題作プランゾをきみと

ルチアーノ,憲兵
フラヴィオ,同僚,ルームメイト

その他の収録作品

  • 書き下ろし番外編

あらすじ

国家憲兵(カラビニエリ)のフラヴィオとルチアーノは、仕事中は頼りになる相棒で、家に帰ると気の置けないルームメイト。戯れのように肌を重ねることはあっても、恋人じゃない――そんなどっちつかずの関係を続けている。できることなら恋人に…そう、フラヴィオは思うものの、決定的な言葉を告げることができない。関係を壊すくらいなら今のままで良いと思っていたある日、フラヴィオに縁談が舞い込み!?

作品情報

作品名
プランゾをきみと
著者
むないた 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784199609152
3.5

(23)

(6)

萌々

(8)

(4)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
7
得点
77
評価数
23
平均
3.5 / 5
神率
26.1%

レビュー投稿数7

イタリアンBL

珍しい…けどめっちゃ良かった。前情報無しにヨーロピアンでお洒落な表紙に警察っぽい制服!に惹かれ、あらすじで警察BLである事も確認し即購入。好きな要素しかありません。しかもなかなかお目にかかれない金髪碧眼警察受け!大好きな小説「ホーリー・アップル」以来よ。あっちはアメリカだけど。

カラビニエリ(イタリアの国家憲兵)の画像検索したけど何あれカッコ良すぎ。制服が。さすがイタリア。色々出てくるイタリア語も異国情緒を盛り上げます。イタリア観光っぽい。そもそもタイトルのプランゾからして知らなかった。昼食の意味だそうです。ルチアーノとフラヴィオという主人公達の名前も素敵。

国家憲兵という硬い響きの割に、やっている事は泥棒を捕まえたり街のお巡りさんっぽい。しかも出てくるイタリアグルメが美味しそうで飯テロ要素もある。BLストーリーとしてはゲイの受けのノンケ同僚への片想いが実るという王道ですが大好きパターンで泣ける。受けの体格が良く顎ひげ(薄い)で、幸せシーンから始まり過去を振り返っていくという構成なども意外性があって良かったです。もう一周したい。

エッチシーンは少なかったけど、内容が良いものはちゃんと萌えるんだなと思いました(もちろん多いパターンだって好き)。受けと攻めが容姿からはなかなかわからなかったのもワクワクしましたが、個人的に受けだったらいいなと思う方が受けで良かったです。

4

こういう作風の方が合ってる?

むないた先生のお話を読むのは「相対フライトサイン」に次いで2作目になります。
あちらはお仕事要素が強くて、更に登場人物が多すぎてお仕事BL好きな私でも合いませんでした。


こちらは「Prologo」の「uno(1)!〜cinque(5)!」までが作品の導入部で、ルチアーノとフラヴィオの日常と関係性がサラッと描かれています。

そして続く「Episodio.1〜4」の間に「Intermezzo(間奏).1〜2」が入り、ブラヴィオの過去に焦点を当てながらルチアーノとの出会いから、彼に惹かれて行く様子、国家憲兵(カラビニエリ)に無事に入隊して赴任地が別れ、数年後の再会を経て再びバディとなりルームシェアする現在へと戻って来る手法が取られていました。

とにかく明るくて前向きなルチアーノと違って、ブラヴィオが慎重というか臆病過ぎるんです。ルチアーノを失いたく無い一心なんです。

最後の「Ultimo(過去)」で再び「Episodio.1」の時点に戻ってルチアーノがブラヴィオの本音を聞き出すことに成功してました。
ここから一気にお話が進んでブラヴィオの両親に2人が会いに行くんです。
ここでもルチアーノが大活躍してました。ルチアーノのおかげでブラヴィオの両親へのわだかまりや誤解が解けていました。
既に恋人同士になっていた2人でしたが、ようやく最後まで体を繋げたのがここです。

描き下ろしでは同僚の結婚式に仲睦まじく参列する2人の様子が描かれてました。

むないた先生は「制服お仕事男子」が好きらしいです。熱量があって勢いのある前に読んだ作品より、こちらの各章に分けられてゆっくりじっくりとお話が進む作風が合ってて魅力的だと思いました。

イタリアに旅行して美味しいものが食べたくなりました。真夜中の空腹時に読むのは注意です。www

2

いとしい君と食べるごはん

この空気感にハマる…!
イタリアを舞台に国家憲兵二人ののんびりと陽気で、
温かくいとおしい日々が丁寧に綴られてゆく物語。

1篇は10~20ぺージ前後と短めで、時系列を行き来しつつ
細切れに描かれる日々はまるで二人の日記を覗いているような
感覚を味わわせてくれました。
そして、印象的な台詞が多く、映画のワンシーンを切り取った
ようでもありました。

憲兵のフラヴィオとルチアーノは同じ職場の相棒で、
同じ家に住むルームメイト。
非番の日には相方のために手作り料理を振る舞い、
二人きりになれば甘い言葉を囁いて…。
一見どこにでもいる恋人たちの風景に見えますが、
実はこの二人、恋人同士ではありません。

え?こんなにイチャイチャしているのに!?

二人はいいバディであり、互いを理解し合ういい友人、
そして、ときに恋人のような色っぽい雰囲気を醸し出す
曖昧な関係でした。
(肉体関係はあるけれど)“友人以上恋人未満”というのが
しっくりくるのかも。

ただ、はっきりと言葉にはしないだけで、両想いではあるのです。
学生のときから一途にルチアーノに想いを寄せ続けてきたフラヴィオと
そんなフラヴィオにすっかり絆されて、愛おしくて仕方ないルチアーノ。

けれど、幼い頃からコンプレックスだった容姿や性的指向の違いなど、
フラヴィオにはルチアーノとの恋に臆病になってしまう理由があって、
一歩を踏み出すことができません。
ルチアーノに受けいれられる度、触れられる度に舞い上がったり、
些細な言動で悲しみでいっぱいになったり、ルチアーノのことで
一喜一憂してしまうフラヴィオの恋が切なすぎました。。。

一方のルチアーノはそんなフラヴィオの葛藤などお構いなしに
甘い言葉やスキンシップを繰り返しますが、いつも肝心なところで
逃げられてしまいます。
ルチアーノのフラヴィオへの愛情表現はまっすぐでわかりやすくて、
だけど、逆にそのあけっぴろげさは軽薄で思わせぶりに見えてしまい、
フラヴィオを戸惑わせてしまいます。

二人の間に流れる穏やかな空気感は心地いいけれど、
同時にその越えられない一線がもどかしくて仕方ありませんでした。

実はフラヴィオの恋心にはとうに気が付いていたルチアーノですが、
それでも彼の決心がつくまでは待ち、心が決まったそのときには
受け容れることを決めていました。
けれど、当のフラヴィオ自身がルチアーノへの気持ちから目をそらし、
向き合うことから逃げてきました。

だからこそ、フラヴィオが長年の想いを溢れさせるようにルチアーノに
想いを告げるシーンはこみ上げてくるものがありました。
いつものおちゃらけは封印し、真剣で縋るようなルチアーノの表情にも
ぐっときてしまいました。

そして、晴れて恋人同士になった二人はその直後、
フラヴィオの両親にご挨拶という超難関イベントに挑戦することに。
保守的な両親を前に口を噤みかけるフラヴィオに代わって臆することなく
恋人宣言をし、フラヴィオへの愛を口にするルチアーノがとても男前でした。
普段の軽薄さとのギャップで割増しで格好良く見えてしまいました///

ストーリー自体は二人が恋人同士になったところで終えてしまい、
イチャ甘成分が若干物足りないような気もしますが、
恋人になる前から十分イチャイチャしていましたしね♡

描き下ろしでは友人の結婚式でイチャつく二人が微笑ましかったです。
できるなら二人の結婚式、なんならその先ももう少し見てみたかったなぁ♪

そして、最後にひとつ。
作中では二人が作ったり食べたり、美味しそうなイタリア料理の
描写がたくさんあり、お腹が空いてしまうこと間違いなしなので
入眠前の読書はどうぞご注意下さい(*´﹃`*)

1

( ◜‿◝ )♡






まず一番に海外ドラマ見てる感覚になる台詞達が面白い(笑)

ふんわりした絵と雰囲気に美味しそうな食べ物と格好いい制服、最高です

ストーリーも文句なしに面白く終始( ◜‿◝ )←です



1

すてきなイタリアのお料理とともに

最初は単話読み切りだったのかもしれない、と思うくらい、1話がきれいにまとまっていて余韻を残すお話。

イタリアの憲兵さんカップルを描いた作品です。
どちらもおいしいものが大好きで、とっても仲良し。でも1話ではカップルではなくて、すごく仲のいいバディ。
フラヴィオはルチアーノの片思いしている(と思っている)。ちょっと屈折したゲイのフラヴィオ。一方のルチアーノは明るくて屈託がない。
ある日、一緒にランチをとっていたとき、ルチアーノが何気なく「一緒に住む?」と言う。それを聞いて涙するフラヴィオ。

なんでもないシーンのようでいて、どこで一線を越えるか、お互いに悩んでいたであろう、それが決定的な瞬間を迎えたシーンでした。
コンパクトなページ数の中に、二人の関係性と物語の展開がぎゅっと無理なく納められていて読み応えがありました。
かなりストーリーテラーとして上手な作家さんなのだと実感。

今後もこういった作品をぜひ描いて欲しいです。

1

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