電子限定おまけ付き
小説家の八神と彼の大ファンで無職のあさひ。ひょんな出会いから始まって、少しずつ距離を近付けながらやがて気持ちを通わせていくお話でした。
ふたりの出会いは偶然とはいえあまり良いものではなく、八神の手伝いをすることに決まった時も雰囲気はピリついていて不安になる部分もありましたが。
目つきや口が悪いところはあっても八神自身は怖い人ではないことが早い段階でわかるので、安心して読み進めることができました。
あさひが八神にビンタした後で明らかにふたりの空気感は変わり、気持ちもどう変化していくのかドキドキしていると…
そこから八神の過去や雪平とのエピソードが明かされて、その切ない展開に胸が締め付けられました。
ひとりきりで抱えていたものを雪平が救ってくれたことが八神の生きる力となり、それがあさひとの出会いにも繫がって。
八神にとって雪平との別れは苦しいものだったと思うけれど、結果的にあたたかい場所に辿り着けて本当に良かったなと思いました。
八神のぶっきらぼうにも感じる物言いも、彼が自分らしく生きている証なのでしょうね。繕わずにありのままで生きる強さと根っこにある優しさがお話が進むごとに見えてくるのが本当に素敵で、あさひが惹かれる気持ちがわかりました。
八神の謎さも手伝って最初はもっと軽いお話なのかなと思っていましたが、わりとテーマは重め。でも沈み込むようなものではなく救われる部分までしっかり描かれているのでモヤモヤせずに読める作品でした。
こちらは続編も決定していて、恋人同士になったふたりの日々を見ることができるそうなので今から読むのが楽しみです。
裏表紙に書いてある言葉。
「良かった、生きてて」
この言葉がこの作品の伝えたかった事なのかなと思いました。
それは雪平の言葉でもあり、八神の、あさひの言葉でもあるのかなと思いました。
人気作家さまは神経質で我儘な設定が多いですよね。今回の八神も作風と似合わず、気分屋で横柄な感じ。でも、付き合っていくうちに作風とのギャップが埋まっていくそうです。彼の担当(高佐)さんが言ってました。
八神と雪平との話が心に刺さりました。今の八神の気分屋で横柄な感じは、ここから来てるんだと知り、雪平の存在の大きさに胸がいっぱいになります。
余命短いのに、八神の人生に深く関わるのは、ある意味残酷なのかも。現に八神は雪平の命日近くなると悪夢を見たりナーバスになったりしてます。
でも、小説を書けずに苦しんでいた彼を救ってくれた存在。出会えて本当に良かったです。
あさひは、自分の小説に意味を見出せなくなってきた八神を再度救う存在でした。
あさひの元気で生命力溢れる存在で、雪平の死で傷付いている部分を癒して欲しい。
雪平は八神に対して「良かった、生きてて」と思うんじゃないかな?
過去の話を聞いたあさひも八神に対して「良かった、生きてて」と思い、八神は生命力溢れるあさひに対して「良かった、(ずっと一緒に)生きてて(欲しい)」と思ったんじゃないかな。
八神は雪平との約束(義務)で生きてきたところもあるので、これからはあさひと楽しんで生きてほしいです。
食生活を見直して欲しい(笑)
もっと美味しいものを堪能したり、いろんなものを見たりして、生きるって素晴らしいなと思ってほしいですね。
道端で酔い潰れたあさひを八神が家で介抱したところから始まるお話です。
八神が書く小説のファンであるあさひが八神の人となりを知るにつれ、八神に惹かれていく王道の展開です。
しかし、八神には忘れられない人がいると知り、身を引くところが切なかったです。
八神の忘れられない人は高校生の八神に生きるための理由をくれた人で既に亡くなっています。
八神が生きていていく為に必要な出会いであり別れでしたが非常に心に来る重たいストーリーでした。
シーモアは白抜き修正でした。
初めはあさひのことを何とも思ってなかったのに、最後はあさひに嫌われたくないと考えながらあさひを抱く八神に最高にキュンときました!
続編が今からとても楽しみです。
続編が出たタイミングで1巻にあたるこちらの方も合わせて購入して読みましたが、、、
えぇ〜…!何で今まで読んでなかったんだろ。めっちゃ面白いし、いい話〜〜〜
八神と雪平のエピソードが胸にグッときました。
死が迫っている者の生き様と、生き辛さを背負っている者との音楽という1つのコンテンツで繋がった関わり合いの描きがすごく丁寧。八神の、作家としてのターニングポイントとなった雪平との出会いは特別で、切ないけど未来への可能性を感じる素敵なお話でした。
そうした八神の背景があって、アサヒとの関係性に深みが増します。
ぶっきらぼうで何を考えてるか分からない八神に、次第に想いを寄せていくアサヒの気持ちの変化が自然体でナチュラル。八神の小説の大ファンだったけど、作家・八神の素の姿に幻滅し、でも一緒に過ごす内に恋を芽生えさせていきます。
気持ちがアップダウンしながらもしっかりと気持ちを自覚していくアサヒの恋は、健気で無邪気で可愛いところもあるけど、でもちょっぴり切なくもあります。"ナシ"と思っていた八神を意識していく流れにキュンとなりました。そして、誤解と嫉妬にモヤモヤするアサヒに正面から向き合う八神が、らしくなくてすごく良かったです^ ^
アサヒへの特別感が分かるキャッ(≧∀≦)となる態度、セリフ、シーン…自然な流れに載せてサラッと告白するところが、八神っぽい。でもその普通感の演出がかえってドキドキしました。
濃厚なベッドシーンもないし、何か大きな事件や出来事も起きず、派手なストーリーじゃありません。繊細で丁寧な心理描写がメインの作品かなと思うので、落ち着いたテイストの作品が好きな方はぜひぜひ。
これから続刊を読むのが楽しみです♪
売れっ子小説家でちょっと?!かなり横柄な(でめ、それが人的には似合うけど、作品には結びつかないくらいのギャップ)態度が似合う八神爽(24)とまたまた、会社倒産で明日からどうするかのやけ酒帰りにこれまた、またまた、目の前でぶっ倒れた柊あさひ(23)をのっぴきならない理由で爽は自分の家に連れ帰るのだが、、、、。
なんやかんや適応能力が高いあさひは偏屈で翻弄しっぱなしの爽の家事手伝いetcを始めるが、小説の作風と人物にかなりの隔たりがあるのだが、適応能力の高いあさひは埋めていく。
人生においてお互いがお互いにいつの間にか作用していて、今があるけど、特別な事をした訳ではないのだが、
初めての感情が溢れて来て、それは人へは初めて向けた思い、小説の中ではなくリアルな感情の初めての始まりを目にすることが出来る素敵なストーリー。
Cモアさん、修正、ラストセイバー