元いじめ加害者×元いじめられっ子、禁忌な二人のサイケデリック・ラブ 弱くてかわいそうな俺だけの神様

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表題作60億分のふたり

織田,香藤の中学時代の同級生
香藤,異能に目覚めた引きこもり

その他の収録作品

  • 書き下ろしショートショート「織田くんの裏側」4話直後/「2人の日常」最終話その後/「織田くんの幸せについて」

あらすじ

イジメを苦に自殺を図った結果、死ねない体と超能力を手にした香藤。そんな折、学年カーストトップでイジメの元凶である織田と再会し、力で織田を殺してしまう。憔悴する香藤だったが、織田は生き返り、香藤同様"他人の心の声が聞こえる"という特別な力に目覚める。様子が気になった香藤が覗きに行くと、そこには昔の傲慢な様子とは打って変わった弱弱しく怯える織田の姿が。
そして対面したふたりは気づく――お互いの心の声が聞こえないことに。
「ふたりでいる時だけは全て忘れて"普通"になれる。」
地獄のような世界で、お互いだけが唯一の理解者となってしまったふたりは、まるで精神安定剤を求めるように互いに依存を深めていく…。

作品情報

作品名
60億分のふたり
著者
でん蔵 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
&.Emo comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784796415514
4.3

(113)

(76)

萌々

(15)

(14)

中立

(5)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
15
得点
487
評価数
113
平均
4.3 / 5
神率
67.3%

レビュー投稿数15

依存・崇拝・執着 この言葉にピンときたら、

最高です……
語彙力がないのでこの一言に集約されてしまいます。

でん蔵先生の作品はエロとその際の断面描写が特に好きで追いかけてきましたが、ここにきて新たな作風で、そしてそれでも胸を刺してくる。完敗です。

いじめの原因をつくった金持ちヤンキー×その被害者という珍しくはないカップリングに、ある特殊な設定が追加されることによって、物語が一気に狂気的な共依存へと加速していく、その展開が素晴らしいです。

特に、個人的には表情描写がとても響きました。
元々クールで動じないタイプのいじめっ子が、怯え・混乱・懇願・崇拝そして恍惚した表情など様々な異なる表情を魅せてくれます。
そこにまた惹きつけられます。

個人的に2022年ベスト級に好きです。
狂った2人だけの世界へ皆様も是非。

9

愛してる、殺したいほどに

重ぉぉおおおおい!!!!
久しぶりに激重な話読んだ。
攻めによって何もかもめちゃくちゃにされた受け
受けによって地獄から救われた攻め
とにかく攻めが狂ってるほど頭おかしい(おかしくなった?)から頭空っぽにして読んだ方がいいです。いや、頭空っぽにして読んだら内容の重さで死ぬと思う。
理論も正義も世界の理さえも二人の世界に必要なくて、ただそこにあなたがいればいい。それで満たされればこの世の全てはゴミも同然。
これは多分攻めの生活環境が大きく影響してて、この状態で2人が出会ったからこそ、あ〜とにかくふたりは出会うべくして出会ったの、運命なんて言葉じゃ足りない、そこにはきっと必然的に結び付けられたものだから。
自暴自棄だった攻めとイエスマンな受け、あ〜すき、重い、ちょー重い。
すごい自然な流れでセックスしてて全然違和感なかった。こういう重たい漫画最近読んでなかったからめちゃくちゃ嬉しい〜〜

7

新境地

でん蔵先生といえばエロ強めな作品が多いイメージだったのですが「新境地への挑戦作」という言葉が帯にあった通り、今までにはない世界観。
怖くて重いけれどその独特な雰囲気に引き込まれて夢中で読んでしまいました。本当にすごかった。

香藤は理不尽な理由からいじめに遭い心が壊れてしまうほどの苦しみを味わうことになったのに、その元凶である織田は恵まれた日常のなかを不満だらけで生きていて。
ふたりの間には加害者と被害者という関係すら成り立たないほど織田は何に対しても無関心すぎて、その時点で彼はすでに壊れていたのかなとも思いました。

不思議な力を手に入れて再会した後は一緒にいることが増えるけれど、同じ空間で過ごしながらも全く交わらない考えを持っているふたりがなんとも言えず不気味ですごくゾクゾクしました。

何が普通で何が異常なのか?それが段々わからなくなっていく歪んだ関係。
最終的にたどり着いたところも幸せかどうかはわからないけれど、ふたりだけの世界で生きている狂気じみたラストがめちゃくちゃ良かったです。

7

どんどん執着愛に堕ちる攻めにドキドキ

元いじめっ子✕いじめられっ子の同級生もの。
話がとても読みやすくて絵もすごく良かったです。

いじめを苦に死のうとした結果、超能力を手に入れた香藤。人の心が聞こえるようになり、死ねない体になってしまいます。

自分の力に悩む中、偶然いじめの元凶の織田と再開し殺そうと超能力を使うのですが死なずに、織田も超能力に目覚めてしまいます。
そんな織田のお見舞いに行ったことがきっかけで、執着されてしまう香藤。

そして織田にレイプされることにより香藤の力はどんどんなくなっていって、織田には香藤への執着と力が残ります。

最初はクールなヤンキーだった織田がどんどん狂っていき香藤に粘着ストーカーする様子にゾクゾクしました。

話の展開が読めなくて最後まですごく面白かったです。

4

裏表紙もあらすじの一部

あらすじの内容をドロッドロに深めた内容が続きます。


でもそれだけでは無いな、と評価したポイントは
① 受けはこの特別な二人関係を受け入れたくないという気持がとても強い事。徹底的に攻めを憎んでいるところ。受けは良い人間なのでその善悪に関わる行為により精神の疲弊と受け攻めの人間関係のこじらせ具合の徹底的な事。
② 最後その先へ突き抜けて又新たな関係になっていく描写(表現方法)。

私は現在ほぼ電子購入なんですが、読み進め最後に裏表紙になった時その絵が「私の知らないあらすじ」だった事に驚きました。この絵を見てから購入する紙本派の人は私の指摘する①の部分を多少予測できたんだな、と。

4

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