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朝田ねむい先生の絵柄は独特で、手塚治虫先生とか昔の少年漫画のように線自体に勢いや表情があってすごく好きです。スーパーリアリズムもいいけど、こういうのが漫画にする意味がある表現ですよね。
4つの作品が入った短編集。
「ハレの日」は以前単話で買って読んでいましたが、今回あらためて読み直しても切なくて素敵なお話でした。結末がわかっていてもまた読みたくなります。
表題作の「アイ、セイ」は、何年も前に発売されていたのに読んでなかったことを後悔。
背中のファスナーが閉まり切らないメイドコス(描写が細かいw)に身を包みながらボロボロ泣き出すセイさんに心をえぐられました。
アイが以前何人かのセフレみなから別れたいと言われたというのに、セイ同様「なんで???」と思いましたが、ページを進めてセイが推測する別れの理由を読んで、そうかもと切なく納得。
アイが本当に真っ直ぐな性格で良かったです。
ほか2作も、どうしてこういうストーリーを思いつくんだろう、というクセの強い作品で、短編集でも読み応えありました。
どの作品も良かったですが、メリバ、バドエン厨でダウナー系の話が好きな私には「クラスメイト」が最高に刺さりました…!
他の方のコメント見るとやはり苦手な人が多いみたいですが、刺さる人にはめっちゃ刺さると思います。もちろん現実で同じことをしたら絶対に許せないんですが、こういうタイプのBLに感じる萌えってどう表現すればいいのか…
拗らせた攻め特有の間違った愛情表現と、そんな気持ち全く伝わってなくて怯えながらも反抗する受けっていう構図がとても良いです。
朝田先生の闇系BLすごく好きなのでまた見れたら嬉しいです!
4つのお話が収録されている短編集
朝田ねむい先生ってやっぱ天才だなと感じさせられる。漫画が上手い。
【ディーン Ep.1〜4】
幼少期に観た映画の暴力シーンで性衝動を感じてしまいそこからSEXの時に相手を傷付けたくなる気持ちを抑えられずに相手を殴ったり、首を絞めたりしてしまう。このままでは殺してしまうのではないか、いっそ死んでしまいたいと思いつつも恋する気持ちも諦められない主人公。
高校時代から密かに好きだった親友から「高校の時から好きだった、付き合おう」と言われたもんだからさぁ大変。両思いだけど、自分の性癖は知られたくない&殺してしまったらどうしよう&嫌われたくないと色んな感情ごちゃ混ぜ。
一方的な暴力を与えて興奮する性癖は心療内科で解決せんもんかな?
こんなの、どうなるの?と思ってたらとってもいいエンディングでした。
お相手の子がまたいいんだわ。
【クラスメイト】
こちらは完全胸糞作品。行動が子どもっぽい。好きな子いじめたくなるタイプの行き過ぎたバージョン。いじめられてる委員長何も落ち度ないやん。ただ、コイツに好かれてしまっただけで、可哀想に、BがLはしてません。
一方通行です。
【ハレの日】
タイトルがこれだからラストの結末が何となくわかる。親って我が子と自分を比べがちなところある。(私は)あぁ、こーゆーとこ似てるなと思ったり自分とは違うなと思ったり。
自分の人生とは違う道を選びとった息子を誇らしく感じてるのがラストの表情で伝わりました。
でも、そんな息子に育てたのはアナタなんだよー!誇らしく思っていいよ。
【アイ、セイ】
表題作。I sayだとばかり思ったらアイくん×セイさんのカップリング名とのダブルミーニングなのかな。味気ないリーマンライフの息抜きにゲイマッチングアプリで知り合った16歳下のアイくんとSEX。いわゆるセフレ関係。
身体の相性抜群で最高なんだけど、相手は若いしカッコいいからおっさんの自分は捨てられるかもなーんて思ったり。恋人は作らないの?とある時軽く聞いてみたら意外な自分の感情に気付いてしまって…。
はぁ、本当に少ないページ少ないセリフで心情を伝えるチカラがある漫画です。
【クラスメイト】は地雷な方もいそうですが、どれもとても読み応えがあって素晴らしい作品なのでみんな読んでみて欲しいです。
シーモアで購入
白抜き修正
【ディーン】
性的興奮と暴力が結びついているコトは、一生好きな人を作らずにいるつもりだった。けれど、密かに想いを寄せていたソノから告白されてしまう。ソノに暴力を振るわないように、コトはソノに抱かれることを選ぶが……
【クラスメイト】
いじめが性加害へ(救い無し)
【ハレの日】
ゲイの父親が息子もゲイであると気付く。父と息子の家族愛がメイン。
【アイ、セイ】
アプリで知り合ったアイと爛れた関係を続けるうちに本気になって……
人格を疑われそうですが、「クラスメイト」含め4作品全て私の性癖ストライクでした。
4作品共に世間一般的には”普通でない人”に焦点を当てた物語です。
読む人、読むタイミング等を選ぶと思いますが、この本に惹かれた方、気になる方は読んで損のない一冊だと思います。迷うなら是非、読んでいただきたいです。
収録順はディーン、クラスメイト、ハレの日、アイ、セイ、アイ、セイの描き下ろし、あとがき、で226ページあります。
読みやすかったのはタイトル作品のアイ、セイ、ディーン、ハレの日。ストーリーが暗すぎずあまり引きづられなかったです。
頭をガツンと殴られたような気になったのはページ数短いのですが、やはりクラスメイトです。
どの作品も朝田先生にしか描けないユニークなストーリー展開でよくこんなお話思いつくなぁと毎回発売される本に驚かされます。
