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物語重視のBLとして凄く良い作品でした!
恋愛感情はあるけれど、攻めの夢を邪魔したくないという一心で気持ちを控える受けと、罪悪感はありつつも受けの恋愛感情を利用して夢を追う攻め。二人とも人間味が強くて、お互いに共感しながら読んでいました。
日常の些細な出来事がある人にとっては、人生のお守りとなるような決定的な出来事になっていたり、種類は違うもののお互いを信頼しているから中々関係を進めることができなかったり...。
ドラマチックとリアリスティックの塩梅が丁度良い神作品です✨
漫才の物語として面白く読んでいて楽しかったです。心理描写が丁寧だったので、話に厚みを持たせてくれるように感じました。
ただ恋に対する攻め側の感情だけは、どうしても理解することができませんでした。
受けの気持ちを利用するだけだった立場から、急に恋愛感情になるものなんでしょうか。受けの自慰シーンを目撃して、知らないふりをするくらいだったのに。
受けが自分の手元からいなくなってしまいそうに感じて、急に気持ちを自覚する。
そういう変化があることは理解できます。
でも、この攻めにはもっと漫才を切り離したところで、感情を爆発させて受けに向き合ってほしかったかなと思いました。
受けが一途に攻めを想っていて、あまりにいじらしく...
完全に彼に同情していたので、どうしても攻めに対しては冷ややかな目を向けてしまいます。
物語として完成されていて面白く展開も丁寧だっただけに、個人的にはこの部分がより際立って目立って見えてしまいました。
最後は受けが本当に幸せそうだったので、それだけで攻めの酷さがぶっとんでしまいました。彼が笑顔になれて良かったです。
大きな気持ちと夢を抱えた漫才コンビの話。
ずっと胸が痛かった。表情の描き方が本当に上手で
ふたりが笑っている時嬉しくて、泣いている時悲しくて、凹んでしまった時は私まで落ち込んでしまいました。
"一緒に漫才をやる為"に告白を受けた福砂と、そのまま恋心を抱えている六花。甘くない世界でのふたりの葛藤を読めてよかった。
名前のセンスが毎回ぶっちぎりで好き。
なんにせよ今作も絵もストーリーも最高でした。
高校の同級生で現在は漫才コンビの相方として
一つ屋根の下で暮らしている福砂と六花。
そして、高校時代に六花からの告白を受け、
恋人同士でもある二人。
だけど、実は福砂はお笑いの相方としての六花を
手放したくなくて「俺も好きや」と嘘をついていて…。
福砂め…ひどい男です。
六花の気持ちを自分の夢のために利用し、
夜中に六花が隠れて一人慰めていることを知りながら、
知らんぷりをする福砂のクズたることや!
だけど、福砂がクズを自覚しているところはまだマシなのかも。
クズなりに親友の六花を騙していることに罪悪感を感じ、
苦しんではいるのです。
そして、そんな福砂の気持ちにうっすらと気付きながらも
変わることなく福砂一筋で自分の恋心は胸にしまい込み、
お笑いの相方として福砂の役に立とうと努力する
六花の健気さに終始心打たれまくりでした。
ほんとなんていい子なの…!
そんな六花を騙すどころか、ひどい言葉を突き付けたり、
解散ドッキリを仕掛けようとしたり、やることなすこと
六花を傷つけるばかりで福砂が本当に腹立たしい。
途中まではそんな福砂がとにかく嫌いだったけれど、
最後にはちゃんと六花の気持ちに向き合って、クズのままで
終えなくてよかったです。
自分の前から去った六花を焦って追いかけるところは
ちょっと攻めザマァですっとはするけれど、これまで
福砂が六花にしてきたことを思えば全然足りません。
福砂自身も六花に言っていますが、虫が良すぎるし、
今更好きとか言い出してもなんだか信じがたい。
だからこそ、これから先の態度で六花に愛情を
たくさん示していってほしいなと思いました。
最終話のお花を渡すエピソードは不覚にもキュンとしてしまいました。
案外好きになったら独占欲強めで尽くすタイプなのかな。
六花が嬉しそうでよかったです。
コンビを組む漫才師同士の福砂と六花。
初めてみんなの前で漫才をした学校祭のステージから、プロになった現在まで。
微妙な気持ちのズレを抱えたふたりが様々な葛藤を乗り越えていくようなお話となっていました。
「漫才師として成功したい!」という目標は同じなのに、なんとなく噛み合っていないように見えるふたり。
六花の気持ちを利用しているのではないか?という福砂の後ろめたさがそうさせているのかなと思っていたけれど、六花もまた違うところで福砂との距離感やコンビとしての越えるべき壁の存在で葛藤していて…
そんな風に悩んでいる彼らの切なさにすごく引き込まれました。
笑いを作り上げる日々は楽しいことばかりではないというのもリアルで良かったし、長い時間はかかったけど福原の気持ちが六花に向いていく様子も素敵でした。
漫才師のお話というと明るめの作品が多いイメージですが、表に出ない部分がよく見えて新鮮で面白かったです。