【ペーパー付】【電子限定ペーパー付】
上巻は攻めがグルグルしていました。
下巻も二人の視点がありますが、全体的に攻めの物語でした。
元恋人(女性)に未練タラタラで、受けからの気持ちは受け入れらない臆病者で、でも依存してほしくて…。
なのに受けを思って(という建前かも)自ら去り、二年の空白期間を経て再会し、アッサリと受けに告白する攻めの行動が少し勝手すぎないか?と思ったけれど、やはり大人でトラウマがあるとそう簡単に愛を受け入れられないよなぁと思わせるシーンが散らばっていました。
真顔な攻めが迫るゾッとする姿や、弱ってる姿はキュンときました…。
学生の受けが心配する気持ちも分かります。
また置いて行かれる、と執着とは違えど弱ってる攻め、かわいいよね…。
あと、お話の構想的に音楽が関係していたり、セリフのない表現方法がミュージックビデオみたいに綺麗でした。
本当に大切にこのお話を進めていったんだろうな…という作者様の気持ちが伝わってきました。
個人的には、欲張りかもですが二年間の生活や、受けが留学してその後二人がどう生活を送っていくのかがもっと垣間見れたら嬉しかったなぁと思いました。
ドストライク
まず元嫁を愛してるから執着してるのではなく、必要としてくれた入り口だっただけで入り口は誰でもよかったんだろうなぁと感じる闇がたまらなく好きです。それから死別し1人になって必要とされなくなって病。代わりを見つける根っからサイコパス気質な攻め。二葉を囲い、二葉が思い通りにならなかった事で精神崩壊した話が今作
はーっ好き(´;ω;`)♡
勇がまー可愛い!肩甲骨とワンピースの時から可愛かったけどほんっとに可愛い!少し強気だけど弱くてでも負けん気もあるでもやっぱり弱い可愛い!!
元彼どころか女の子と話すだけで仕事だとわかってても泣いちゃう勇はきっと元嫁の存在に嫉妬するだろうけど、心の底を見せ合って本当に愛し合ったのは勇だけだよ!!!!!安心しな!!!
これはダークトーンに入るのかな?色んなお腐れさんにおすすめしたいです!
下巻に引き続き。
高杉のために過去の傷を乗り越え、
ピアノ奏者としての道を歩みだす一条。
本当の恋を知ったことで寂しがりやの子供から大人へ成長してゆきます。
一条の一途な想いとは裏腹に、自分がいなくても楽しそうに笑い、
前に進んでゆく一条に“もう自分は必要ないんじゃないか?”と
怯えが増してゆく高杉。
自分がいなければ何もできないままでいて欲しかった。
そんな身勝手さから彼を突き放し、逃げるように学校を去ってしまいます。
一条から離れて終わったはずなのに、それでも尚続く苦しみ。
けれど、高杉を苦しめると同時にぽっかりと空いた心の穴を
埋めてくれていたのも一条の存在でした。
そして、離れてみて初めて自分が一条に救われていたことに気が付きます。
寂しさやどろどろした感情、それら色んなものを削ぎ落して最後に一つ、
残ったのは一条への“愛おしさ”でした。
一条との思い出に背中を押され、ようやく暗い闇から抜け出した高杉。
うじうじしてるし、逃げてばかりだし、どこまでも臆病な大人ですが、
一条からの好意を受け容れないことが彼なりの守り方で、
自分の人生に巻き込むまいと無自覚に大事にしていたのかなぁ、と。
愛情を自覚した後も自分から行動を起こすことはなかった高杉。
一条も会えない高杉を想い続けてはいるもののピアノの道に邁進し、
一向に再会しない2人にもしやメリバもあり得る…?と焦り始めた頃、
偶然にも再会の機会が訪れます。
高杉への恋心に涙を流しながらピアノを弾く一条が切なすぎます…!
そんな一条を前にようやく自分の気持ちに正直になった高杉が
想いを告げる場面はぐっときてしまいました。
しかも、両想いになってみたらあまあま攻めですって?
いざ付き合い始めると思いの外 高杉のデレが強いものだから
びっくりしちゃいました///
サイコパスと見せかけて、溺愛攻めはズルいわー♡
最初の頃はこの依存カプ一体どうなっちゃうんだ…と
いやな意味でドキドキさせられていましたが、
高杉のおうちにお泊り&デートする二人があまあまで
なんかもう…ほんとよかったなって(。•́ωก̀。)
手を繋いで、下の名前で呼んで、恋人には甘ったるい
高杉の意外な一面も見れて心底癒されちゃいました。
愛情に素直なさびしんぼおじさんは可愛いいなあ…。
ただ、この後一条は留学を控えていてやっと恋人同士になれたのに
途端に遠恋になってしまい、ちょっぴり寂しかったです。
そのうち高杉が一条を追いかけて海外へ…とかありそうですよね。
ちなみにエッチもあります。割とがっつり。
付き合い始めたのは高校卒業後で年齢も19歳なので年齢差はあれど
セーフなのですが、一条の可愛らしい容姿と体格差のせいかエロと
背徳感がハンパない…!!
年齢や体格差的に今はまだ受けに甘んじている一条ですが、
将来的に一条が急成長を遂げて高杉の身長を越し、
リバもありかもしれないと個人的には思っていたりもします。
精神面においては既に一条×高杉な気がしないでもない。
これまではたくさんのことから目を背け、楽になれる道を探しながら。結局苦しみは増していき、また同じことを繰り返して…
自分でもよくわからないままそのループから抜け出せずにいた高杉にとって、勇との出会いは希望であり恐怖であり。
また逃げ出して終わらせようとしたけれど、やっぱり勇のことが大切だと気付いていくわけです。
圭織の死、そして過去の自分と真正面から向き合うことでやっと前に進むことができた高杉。
勇への気持ちを自分自身で受け入れられたことは、彼にとって大きな第一歩で。少しずつ心が解けていくのが表情からも伝わってきて、動き出すことができて本当に良かったなと思いました。
勇もまた、自分の進む道をしっかり選ぶことのできる強い人間へと成長していて、その姿からもふたりの出会いは必要なものだったのだなと感じました。
ふたりの気持ちが同じように重なるところまでは予測できましたが、まさかこんなに甘い展開まで見れるとは!
色々なことを吹っ切った高杉はしっかりと感情を伝えて勇を愛していて、すごく幸せな気持ちになれました。
ちょっと選択を間違えば、共依存をしているだけになっていたかもしれない。
でもお互いに"自分"を大事にすることで離れていても同じ道を歩んでいけることを知ったふたりは、これから先もうまくやっていけるのだろうなと思いました。
ものすごく闇の深いところから始まって、ふたりとも救われるところで終わる結末に安心できた下巻でした。
「トロイメライ」とはドイツ語で「夢」「夢想」を意味する語で、ドイツの作曲家ロベルト・シューマンのピアノ曲。親しみやすい旋律にもかかわらず、ドイツ・ロマン派特有の複雑な書法もみられ、高度な内容もある音楽となっているとのこと。
作中で勇が弾いているピアノ曲で、ふたりの関係も物語っているようなタイトルでした。
「肩甲骨とワンピース」のスピンオフですが、今作を先に読みました。
その為、最初から高杉の目線で読んでいたのか「肩甲骨とワンピース」のメインカプであるひかると二葉の恋愛を純粋に楽しめなかったので、「肩甲骨とワンピース」を先に読んだ方がいいと思います。
前作でそれぞれが依存していた高杉の恋人の二葉と勇の兄(従兄)のひかるが恋人同士になったことで、ひとりになってしまった高杉と勇。「寂しい」「ひとりでいたくない」ふたりは「共犯者」になります。
今作では「肩甲骨とワンピース」で謎だったDV男の高杉の過去、「KAORI」の正体、「共犯者になろう」のセリフの意味などがわかります。
~下巻についてお話します~
高校生の勇は成長していきます。高杉出会い恋をしたことで心が安定し、笑顔を見せるようになり将来の夢やピアノに積極的になっていきました。
それを素直に喜べない高杉。またひとりになってしまうと不安になる高杉は、勇のいる学校のカウンセラーを辞めてしまいます。
ふたりが会えなくなった間にふたりは変わっていきます。
高杉を好きでまだ必要としている勇は、過去の父親との想いや高杉への想いに蓋をしないと決めます。ほんの数か月の間に本当に勇は成長しました。
そして高杉はずっと誰かを守っているつもりで自分が依存していたこと、自分自身の答えを出さなかったことにようやく気付きます。ひとりになってようやく自分を冷静に見つめることができるようになりました。
勇の留学前にふたりは再会します。そしてハピエンへ向かいます。
かわいい勇がたくさん見られますので、ぜひ楽しんで読んでください。
「先生の初めての何かが欲しい」と互いにピアスを開け合うんですが、エロくて狂気的でふたりらしくてとてもよかったです。ふたりの瞳がとても印象的なシーンとなっています。
年齢的には受けの勇の方がかなり年下ですが、高杉は攻めているようで守られている、そんなふたりのお話でした。