ボタンを押すと即立ち読みできます!
作家さんが何もない真っ白なところから、一冊の作品を完成させるのにどれだけ膨大な時間と労力を費やしているのか、とふと思う時があります。
設定を考え、プロットを作成し、情報・資料収集と取材etc……想像すると凄いです。
佐竹先生の作品をついこの間読んだのは、「冷酷な覇王の予期せぬ溺愛」で、今作の中華ファンタジー作品設定と被りナシ。
元々東洋系の宗教知識があったのか、この作品のために知り得たのか分からないですが、佐竹先生の知識もすごいし、それを活かしたオリジナリティー溢れる世界の構築がすごい!
中国思想を織り交ぜた独自の中華ファンタジーの世界観に酔いしれました。非常に興味深く面白かったです♪( ´▽`)
悪鬼に父を殺された優瑶と、悪鬼退治に奔走する道士・羅九との中華ファンタジーラブは、ジレモダで切なさいっぱいの恋物語。2人の恋愛パートと、悪鬼を成敗するバトルパートに注目です。
特にBLの部分はですねー…羅九の拗れ具合にムムムとなります。2人の間には確かに両想いの芽が育っているのに、肝心な気持ちの部分で羅九の拒否発動で何度ちゃぶ台ひっくり返したか分かりません!(脳内でね)
羅九からくっついたりキスしたり優瑶にお触りバンバンして独占欲を出すくせに、誰も愛さないし愛せないと優瑶の気持ちを拒否する羅九。
おまっっ…どの口がそれ言うんだよ!と。
優瑶がそんな羅九に気持ち振り回されて可哀想でした。羅九が優瑶を受け入れない理由もちゃんとあります。ありますが、それなら期待させないのが優しさでしょうが、と羅九の態度に「意義あり!」
でも優瑶が毅然とした態度で頑張ってくれたので、スカッとしました!大人しい子かと思っていたけど、言う時は言う。そんな彼に拍手でした(≧∀≦)
そんな感じのジレモダ恋愛とは対照的に、悪鬼退治は勢いがありました。鬼の退治する方法や、鬼を浄化する設定が面白かったです!霊獣たちとの絡みとか、羅九が鬼を退治してるときの姿や退治後の姿とかね、細かい描写一つ一つが本当に良いんですよ〜
ただドンパチバトルしてるだけじゃなく、心の駆け引きもあり見応え抜群でした。
…となると。気がかりな2人のBLも…はい♡
気持ちが通じ合って、やーーっと見たいものが拝めました。思いっきり焦らされましたが、収まるところに収まって嬉しい限りです。
この作品の世界観が私の好みドンピシャ。もっと読んでいたかったです。キャラも良いし、設定もいい、全部が魅力的に描かれていました。
羅九の住む城なんか、ちょっと千と千尋の湯屋っぽいなとか思ったりね。私なりにこの世界のイメージを膨らませて楽しんだりもしました♪
私は電子書籍を購入したので特典S Sを読むことができましたが、このS Sの内容がすんごく良かった!!
その後の2人+霊獣+変態さんのワチャワチャやりとりです。もちろん羅九と優瑶とのイチャイチャもあります。本編に入ってないのが勿体無いと思うくらい最高でした。
もし電子と紙で購入を迷われている方がいれば、 私は特典付きの電子をオススメします(*´︶`*)
今回は悪鬼退治する道士と質屋の病弱な息子のお話です。
義賊で襲撃で何もかも失った受様が
攻様とともに新たな人生を歩き出すまで。
受様は大店の質屋の1人息子ですが
肺の病を患っており、高価な薬が与えられながらも
病が良くなる気配もなく、離れの部屋に隔離されています。
母は5才の時に亡くなくなり、父は懸命に質屋を大きくし、
後宮娼妓を後添えに迎えます。
義母が来てから商売はさらに繁盛しますが
義母は受様をくたばり損ないと呼んで蔑み、
父もいつの間にか離れに近づかなくなったのです。
そんなある夜、質屋は義賊の襲撃で全焼、
受様はなす術もなく連れ出されて人界の手に渡りますが
侍童を探していたという道士に買われることになります。
この道士が今回の攻様です♪
攻様は燕幕城にすみ、
白虎や蛇の霊獣を従えて悪鬼討伐をする道士です。
攻様によると受様の父は悪鬼がついていて
攻様が討伐計画を立てていましたが
受けの父の質屋は悪名高い高利貸しだったため
義賊に襲われる事となり、
攻様は悪鬼を捕縛できませんでした。
攻様は受様を侍童とすると買われますが
求めたのは「魂を慰める」事でした。
それって夜伽の遠回しな言い方なの!?
果たして買われた受様を待ち受ける未来とは!?
ある目的で悪鬼退治をする攻様と
父の質屋が襲撃されてヒト階にられた受様の
中華風ファンタジーになります♪
攻様が受様を買ったのは受様の父に憑いていて
逃した悪鬼の退治のためで
攻様は「自分は愛を知らない」とからと
閨の相手は求めていませんでした。
攻様は受様に医者に連れて行ったり
受様が父に抱いていた不安を宥める言葉をくれたり
細やかな配慮をしてくれ
受様は攻様に惹かれていく心を止められません。
攻様が贔屓にしている妓楼の美女の存在
皇帝の傍系だという弐秋官との関り
質屋を解雇された元店員との再会
今や周知の妾に修まった義母の企み
攻様の過去が詳らかになっていき
逃げた悪鬼を討ちに向かう攻様と
妖の策略で憑かれてしまう受様にハラハラMAX!!
受様が攻様の唯一無二の存在となるまで
たいへん楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ
世界設定もとても凝っていて
丁寧に張られた伏線が要所要所で活きていて
2人の会話もテンポもノリも良く
良い意味で先が読めない展開が面白かったです。
裕福な質屋の病弱な一人息子受けと、仙術で悪鬼退治を生業にしている攻め。悪鬼や霊獣、攻めが仙の道に進んだ経緯など中華ファンタジーな世界観がとても面白かった。
ずぼらな攻めときっちりお金に細かい質屋の息子受けのやり取りも面白かった。汚部屋の言い訳に「人は埃じゃ死なない」と言った攻めに「いえ。僕は肺が悪いので…〜埃は時として命取りです」とマジレスするシーンに笑った。
当て馬ポジの貴族が用意した豪華絢爛な甘味に大喜びする受けに嫉妬して、普段は作らない甘味を作って「俺のところにいればいつでも作ってやるぞ」「これをすぐ食べたかったら、おれのところにずっといるしかないと思う」と対抗している攻めのシーンもバカ可愛くてお気に入り。
初めての契りが受けのおとぼけ発言と攻めの仙界アイテムや御託の合わせ技でちょっとトンチキな味付けなのも笑っちゃった。会話が面白いセックスシーン好きです。
そして悪鬼に取り憑かれてしまった受けの父親とのエピソードも、子を思う親の気持ちに泣いてしまう。
最初のうちは、まぁ割と良くあるパターンよね、と余裕で読んでいました。
薄幸の主人公が攫われ、人身売買マーケットで「お金持ってそう」な男に買われ、飼われ始める、みたいな。
そこに仙術やら、伝承の生き物やらが登場して、「なんちゃって中華」な世界で悪鬼退治が繰り広げられて〜…なあたりから、ワクワク感が止まらなくなりました。
なんだコレなんだコレ、と。
余裕綽々で読んでいたのに~(笑)。
攻めの力があるゆえの葛藤、受けの将来を考えての自制に悶えたり。
受けの健気な片想い(じゃないけど)にホロリとしたり。
会話部分は軽妙でクスッとしたり。
バトルシーンには、肩に力が入ってしまったり。
もうねー、良い意味で「ごった煮」なんですよ。
ちゃんとBLなのに、BL要素以外の内容も濃い!んです。
よくぞこの作品を1冊にキレイにまとめたな、と改めて先生の文章力、構成力に唸りました。
バトルのラストは、感動的でした。
そう来たか、と。
泣きました。
ご都合主義的展開ですが、私は好きです。
受け 蔡優瑶(ツァイヨウヤオ)、愛称で子猫(シャオマオ)、瑶瑶(ヤオヤオ)
攻め 羅九(ルオジウ)
ルオ・ジウという区切り方なのか、地の文では「羅は〜」「羅を〜」って表記。慣れるまでは毎回「ら」って読んじゃう。
出だしから、早く優瑶を愛してくれる攻めよ現れろ! って強く念じてしまうほど、結構しんどい人生を送っている優瑶。
案の定、店を襲ってきた賊に拉致られて、監禁されてるところに羅九がやってきて優瑶を買う。
登場シーンから既に、溺愛攻めやスパダリ攻めの雰囲気があります。
世界観やキャラが好きだから、字が読めない事だけがネック。
キャラの名前や地名にチャイナネームはいいんだけど、服とかの名称に難しい漢字を使った用語を使われると、ルビがない場合ググれなくてわからないまま……。
一般向けの本を読めないので、BLでガチめの中華ファンタジーを楽しめました。