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監察力鋭い著者のコメディもの。
このストーリーでキモいキャラは、姉の恋人のエディ。強いんだか弱いんだか、分からない人。恋人に殴られたって、泣かされたって、縋り付いて9年。(思い出しただけでも噴き出して笑ってしまう、面白いキャラ)
笑い所は、エディの奇行と、拓海の台詞。表現が面白くて笑ってしまう。笑いながら読んだので、一冊読み終わるのが早かった。
「花嫁はマリッジブルー」→「花嫁は今夜もブルー」の順番で読了。
ハンサムウーマンな姉を持つ弟。ターゲットに向かう押しのけと押し分けが上手い。
弟は大和撫子な気性。顔はソックリでも姉と性格は真反対。
押しが強い姉のおかげで弟に色々な幸せが巡ってくる。
主人公の拓海のとりなしで、長い間拗れていた恋人の家族間の歪が正されて、ハッピーエンドです。
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関連して思ったこと。
★「ハンサムウーマン」
女性の社会進出を表す言葉で、一見ジェンダーレスを意味しているように感じますが、本当は凄く問題を持つ言葉で、女性の社会進出の陰には、女性の男性化=産むことの拒否、が潜まれているのだそう。BL読者層が増えるのは、その社会現象を反映しているらしいです。
女性が産まなくなるなら、これからは「半陰陽なる者たち」=「両性具有」、男性に出産機能を追加する「オメガバース」的なジャンルに目が行くのだと思う。両性具有の出生率は、キリスト教的概念から奇形扱いされているので、生まれる前の中絶が多く、統計上少ない数になっていますが、案外多いそうです。
私は、奇形ではなく、そういう「性」を持つ人として、認めるべきだと思います。
テンポ感も良くさらっと読めるライトなラブコメで、勢いがあってなかなか面白かったです。
売れないバンドマンの彼氏を見捨て、玉の輿婚を夢見てセレブ合コンに潜り込んだ美咲がゲットしたのは旧華族で名門ホテルグループの御曹司・朝倉。
朝倉も金目当てだとわかってるので、自分の結婚式は上流階級向けのブライダルフェアだと割り切っているし、美咲を選んだ理由も両親の好みではない女をあえて選んで彼らが眉をひそめる顔を見たいというもの。
姉の美咲はすぐ手がでる暴力女だし、愛より金に目がくらんだ強欲女ではあるけれど、身内だし良いところを知ってる弟の拓海としてはそんな理由で結婚しようとする朝倉に反発し……というやつ。
とにかく脇役がみんなパンチの効いたキャラばかりです。
感情皆無な合理思考の超合金ロボそのものな攻め。
暴君のくせに必死で猫かぶりしまくりの姉・美咲。
そんな美咲にふられてもめげずにしがみついてる元カレのエディ。
そして針入りケーキが出てくる朝倉家の火曜サスペンス感もすごい。
朝倉母と愛人のやり合いは大蛇同士がシャーシャーやり合ってる感満載でビビる。
唯一まともなのは受けの拓海だけ。
そんな拓海と過ごすうちに超合金ロボが次第に人間味をおびていく過程に惹かれました。
姉の美咲は御曹司ゲットで浮かれ弾けつつも本当は元カレのエディに心を残したままというのがわかるので、展開に嫌悪を感じることはなかったけど、しょっちゅう拓海やエディを引っ叩いてる印象が強すぎて、男女問わず口と同時に手が出るキャラって好きでは無いのでそこが付いて行けなかった。
コメディとはいえ、そんなにひっぱたかなくていいじゃん……みたいな。
表紙の絵柄といい「ボンビー」などところどころ言葉のチョイスが当時を感じさせるものがあって、時代だなぁ……と思いました。
電子は挿絵とあとがきがなかったです。(シーモア)
あとがき読みたかったなぁ。
未読だった凪良ゆうさんのデビュー作を電子書籍にて。
花嫁ものBL、テンプレどおりの展開……現在の凪良さんの作品から考えると意外ですね。ひとに歴史あり。
しかしやはり文章はうまく読みやすいのがさすが。脇キャラ(とくに主人公の姉ちゃん)は、なんだかなーという感じもありですが、一見冷徹な人に見えるおぼっちゃまが実は素直な性質を持っている所など楽しく読めました。庶民の生活を驚きつつ楽しむおぼっちゃまの描写もテンプレと言えばテンプレなんですけどね。
コメディタッチの軽い作品でさらりと読めます。
凪良さんのデビュー作とのこと。
最近の作風を考えると、こんなライトでいかにもBLという作品は
ちょっとビックリだったが、
文章は読みやすく、時々素敵な表現もあり
現在の凪良作品につながる魅力も垣間見得る。
主人公は大学生の平凡な、でも美形の拓海。
姉の美花は、8年つきあったうだつの上がらない男を振り
玉の輿にのるべくセレブお見合いパーティで
御曹司をつかまえて婚約にこぎつけるが、
この男釣書は立派なれど鉄仮面みたいな奴で……
展開はテンプレだが、キャラも立っており
時々きゅんとするセリフもあったりして、
細かい突っ込みどころはコメディと許してしまえば
気持ちよくスイスイ読める一冊だった。
超合金合体ロボの朝倉が、実はなかなかおかしい奴で
それが拓海と一緒にいるうちに溶け出して人間らしくなり、
拓海も彼が大好きになって葛藤する様子は可愛かった。
最後は楽しくハッピーエンド……じゃーん!
王道のプロポーズ、花嫁姿も、こうくるか!という感じでニヤニヤ……
なんだけれど、この本当に後はどうなっちゃうの〜?と
思っていたら続編があるとのこと。
読んできまーす。
凪良さんはすごく好きな作家さまなのですが、これはいまいちツボに入りませんでした…。評価下げてごめんなさい。内容は書いてくださっているので感想を。
「花嫁モノ」は別に嫌いじゃないんですよ。ただね、表紙の拓海が女の子にしか見えない。まずそこで躓いた。いや、BLでごつい花嫁さんじゃ需要はないのかもしれないですが、読みたいのは「BL」なのでねえ…。
いやしかし、それはまあいい。可愛い男子はOKなのです。ただ出てくるキャラに全然共感できなかった。
拓海のお姉ちゃん。あれはない…。同じ女性としてドン引きしました。玉の輿に乗りたい、というのは良いんですよ。でもさ、ならそれを最後まで貫き通すべきじゃない?っていうね。自己中すぎて何とも呆れました。
弟の拓海も。何だろう、彼の可愛さが全く分からなかった。あの年で、大企業に勤める(というか御曹司)の年上の男の苦労とか心情とか、全く理解できないものだろうか。正義感があると言えばあるのでしょうが、正論すぎて何とも子供っぽく思えて仕方なかった。自分の考えがすべて正しい!みたいな感じがどうしても受け付けられなかった。
対して攻めの朝倉さん。結婚に愛情は必要ない、と言っていた彼の気持ちの変化についていけなかった。というか拓海の可愛さが分からないからなんだと思うんだけれど。
凪良さんのドタバタコメディーは嫌いじゃないし、作家買いする作家さんでもあります。皆様からの評価も高いし、良い作品なんでしょう。けれど、ごめんなさい、こういう評価もあるってことで。