SS付き電子限定版
どんなスポーツ系BLも野球の"バッテリー"という肩書きには勝てない。読んだらそう思うこと間違いないと、最初に言わせていただきたい…!!
この作品はそんなバッテリーという関係性だからこそ生まれる、信頼や葛藤、はたまたときめき?!が描かれるまさに青春ど真ん中の高校野球児達の物語です。
チームのエースとして活躍するピッチャーの受けくんは、突然思うように投げれなくなり、攻めくん(受けのキャッチャー)にイップスではないかと告げられます。
イップスを克服するために、試しに攻めくんではないキャッチャーと投球をすると、これが上手く投げれてしまうんです。
この現象を自覚した受けくんは、ひょっとして俺攻めのこと別の意味で意識してるかもと勘ぐり、攻めに対して挙動不審な態度を取るようになります。これに対し攻めくんは心配と同時に、県大会目前の大切な時期に何をしてるんだと、一選手としても注意を施します。
この後どう和解していくのか、後半はあの時攻めくんはどう思っていたのかという、攻め視点も描かれているので展開に説得力を感じながら、読めると思います!
選手として相棒として、そして一人の想い人としての葛藤がそこにはあります。バッテリーならではの距離感が二人を迷わせ、導いていきます。まさに恋云々というより、バッテリーという関係性を丁寧に、大切に描かいている作品です。
二人が葛藤をどう乗り越え、どんな幸せがそこに待っているのかぜひ確かめてみてください。
※番外編で大会後の二人のあんなことやこんなことも見れます。性描写(そこまで露骨ではない)もあるので、エロも楽しめるかと!
桃子先生作品は以前短編集を読んだことがあり、その時はそうでもなかったのですが(すみません)本作めちゃくちゃよかったです。
もともと野球マンガが好きで、野球BLが好きで、バッテリーcpが性癖なので刺さりまくりました。
タイトルがぴったりで回収シーンがぱっちりでおしゃれですね。
雄大と昌太郎がそれぞれ投手と捕手らしい性格だったのがとてもいい。
雄大のイップスの原因から昌太郎を好きだと気付くくだりが自然ですし。
冷静で捕手らしくいつも何か考えていそうな昌太郎が後半、雄大をずっと好きだったとわかって胸熱でした。
キリっとしていた昌太郎が照れたり泣いちゃったり、めっちゃ雄大を好きだと伝わりきゅんだしギャップ萌えがすごかったです。
くっつく場面、見開きのキスシーンも最高でした。
めちゃくちゃかわいい2人。大好きです。
幼なじみ、バッテリー、寮で同室、チームメイトに夫婦とからかわれる…全部それですー!とテンション上がりました。
おじいちゃん松下がナイスキャラで「恋愛はドラフト指名」の名言がすばらしい。この発想だと雄大にもイメージしやすいし、世界観、テーマにびったりですもんね。
野球で言ったら、ど直球・ど真ん中で三球三振取られたような気持ちよさ。
辛い過去を抱えてるとか、嫌な奴に邪魔されるとか、そういうのはなくて。ただただ、相手のことが好きで。好きだからこそ戸惑ったり、傷ついたりしてしまう……そんな、まっすぐな純愛ストーリー。
結局自分はこういうのにいちばん心動かされるよな、と再認識した作品でした。
まず、野球部全体がもう好き。明るくて、みんな仲間思いで、一人ひとり個性が立ってて。BLだからボウズにまではしないまでも、髪長すぎじゃ?と思ったら、背景がちゃんとあったのも良かった。そういえばリアルでも髪型自由の学校が優勝したんだった、奇しくもこの作品が刊行された直後の大会で。令和だな。
いろいろ鋭い指摘をしてくれた松下……恋愛ドラフト説も名言だけど、個人的には松下○んでも構わない説がツボで、好きです。
冒頭は恋愛っぽい雰囲気はゼロなんだけど、そのブロマンス感もまた好き。ベッタリくっついてストレッチからの、手を取って爪チェックとかね、な~んの意識もしてなさそうにやってる二人を眺める楽しさよ。
単純な雄大が昌太朗に寄せる無垢な信頼とか、後輩へのあからさまな嫉妬とマウントとかも。雄大が全くの無自覚でやってるからこその可愛さ。
「熱は?」なんて古典的なんだけど、ここまでの二人の流れがあってのドキドキ感。
と、ひたすら可愛い雄大から一転、合宿での出来事を境に昌太朗視点に切り替わるのが、あまりに鮮やかで、あまりに切ない。
昌太朗が3年間も抱えてた気持ち。思ってることは現在の雄大とほぼ同じなのに、昌太朗だとこんなにも違う。雄大サイドから見たらこの上もなく頼もしかった昌太朗の思慮深さや冷静さ、それが彼自身を追い込んでいたなんて。
昌太朗、きみが雄大を重ねて聴いている歌、3年後の雄大は当然のように昌太朗と重ねて聞いているんだよ。そもそも最初からそれであの歌が好きだったのかも。雄大本人はまったく無自覚で、それがラブソングだということさえピンときてないみたいだったけど。
キャッチャーマスク越しに見る雄大が眩しくて眩しくて、自分だけのその場所をどうしても守りたい昌太朗の気持ちが痛いぐらい切なかった。
気持ちが通じあってからも、寮で同室というBLお馴染みのお膳立てにも関わらず、ちゃんと誠実な二人だったのもすごく好きです。親元離れてまで本気で甲子園目指してるんだもん、体に負担かけるようなこととか、仲間みんなの部室を汚すようなことしないでくれて良かった。でも隣で一緒に寝てみるのは可愛い。
最後の試合では、思わずもらい泣きしてしまった。アオハルじゃなくて、青春を見せてもらいました。
1回だけ、昌太朗が雄大を違う呼び方したのにも打ち抜かれた……やっぱり幼馴染みものは尊い。
尊い!はぁ〜、バッテリー=尊い=青春ですな。十年もののバッテリー。
よくニュースでキャッチャーはピッチャーの女房役と聞きますが、こんなに?なくらい昌太朗が雄大の世話してて。体も心も何もかも。
お約束な展開ですが尊いのぉ〜。
色々ありつつ無事にって感じですね。
イップスからの相手の存在意義とかバッテリー交換とか。松下もなんであんなことを雄大に聞いたのかなあ。まああれがあっての自覚ですね。
も〜昌太朗は泣いちゃうくらい雄大が好きなんだもん。せめてバッテリーで一緒にいられたら…せめてって感じが!雄大に尽くして並んで。おバカな天然ピッチャーと理性的なキャッチャーで幼馴染。
大学もその先も年取ってからも想像できる二人!想像できるなら大丈夫!by昌太朗
やー…これぞ、青春!だよ!ときゅんとしつつも、切なさに胸がいっぱいになってしまう、幼馴染 × 青春スポーツ(野球)ものでした…
泣きそうになった、というかちょっと涙出た。。
特に、昌太郎(攻)が中学時代に自分の気持ちを自覚し、それを雄大(受)にもし伝えたら、どうなる…?と想像するシーンの真っ白なコマの使い方…!!
切なくて胸が締め付けられましたよ( ; ; )
急なイップス(心の葛藤により突然起こる不調)により、なぜか昌太郎にだけ球を投げられなくなってしまった雄大。
それから紆余曲折を経てついに雄大がイップスを乗り越え、二人のバッテリーが復活した時に見せる昌太郎の涙が…もう!!!もう!!
「これでまた 雄ちゃんと野球できる」…
このセリフに、昌太郎のこの十数年分の思い、雄大への気持ち、そしてバッテリーが組めなくなってから今まで心の奥底に隠していた不安…そんなものが全部全部詰まっていて、泣けて仕方なかったです。。
あと。
二人が年末に体を重ねるシーン。受け攻めどっち、の流れも、えち自体の流れも全てが自然で二人の気持ちが一つになっているのが伝わってきて…
なんかこう、幸福感に包まれましたよ…発売時に読んでなかったことを本当に後悔しました;
ちょっと遅くなったけど、今出会えて良かったー!
そうそう、同級生、松下君の「恋愛とは」という格言「恋愛はドラフト指名みたいだ」に、「なんか、深い…」と唸っちゃいました。
(作品中にその意図の解説あります☺︎)
周りの友人達が「おまえ人生何回目なの?3回目くらい?」とツッコんでるのも笑った!( *´艸`)
心が満足感で満たされる、本当に良質の青春ドラマを堪能させていただきました✨