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末っ子オメガ、獣人王の花嫁となる

suekko Ω juujin-ou no hanayome to naru

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表題作末っ子オメガ、獣人王の花嫁となる

渾沌,白夜皇国の第一皇子,α,22歳
青蓮,華風国の貧村の村長息子,Ω,22歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

第23回角川ルビー小説大賞 読者賞受賞作家のデビュー作!

貧乏村の村長の末っ子オメガである青蓮は、周囲に流され獣人の国・白夜皇国の次期皇帝でアルファである渾沌へ嫁ぐ事に。不安を抱えながらの嫁入り、青蓮を待っていたのは――巨大なバケモノだった。粗野で不遜な渾沌の態度に最初は戸惑いながらも、青蓮に執着する兄の襲来やともに迎えるの初めての発情期、慌ただしいけれどもほんのりと幸せな生活のなかで彼の不器用な優しさに気付いていくことになる。しかし渾沌と青蓮の婚儀の宴の余興にと現れた旅芸人たちによって生活は一変。その昔、神と獣人によって滅ぼされた夜楼国の王族の末裔を名乗る彼らの手によって青蓮が誘拐されてしまい…!?

作品情報

作品名
末っ子オメガ、獣人王の花嫁となる
著者
貴津 
イラスト
小禄 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784041141922
3.7

(30)

(10)

萌々

(7)

(9)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
10
得点
109
評価数
30
平均
3.7 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数10

ちょっと難しかった

本格的中華風ファンタジーBLなんですが、ちょっと設定が難しかったかな、と思ってしまいました。四神のお話が土台にあるので、まずそこを説明してあったらもっと読みやすかったかな…と思います。もちろん私の理解力の問題もあると思いますが!

とまぁ、設定は少し難しく感じましたが、話としては恐れられている隣国の獣人王に姉の命令でいきなり嫁ぐところから始まります。
受けの生まれ故郷ではΩは地位が低いのだけど、嫁いだ先ではそうではなくて…っていうΩに対する認識が違うのが良かったです(逆なら絶対いやでしたけど)。そして超ブラコンなお兄ちゃんが受けのために嫁ぎ先の国にまで押しかけるのも面白かったです(自国での職は心配になりましたが笑)。

こちら、商業デビュー作のようでこれだけ練った設定のお話を書かれる先生の次回作も、ぜひ読んでみたいと思います。

1

これぞ、The エンタメ!!

獣人×オメガバ中華ファンタージーでした。

新人賞でのデビュー作とのことでしたが、登場人物がそれぞれがキャラ立ちしていて、とくに攻めが
①獣人
②誰もが畏怖するほどのパワー系王子
③とにかく受けちゃん至上主義
④まさかの外見見掛け倒しでDT… 最高じゃん!笑笑
(あ、αという特徴を入れ忘れていましたね。これ⑤でおなしゃす!)
で、この攻め様と受けちゃんを取り合うような当て馬? 的に出てくるのが、受けちゃんの兄弟で血の繋がってないαのブラコンお兄ちゃん。
主役cpの愛が深まっていくのもいいんだけど、国がピンチに陥ったときに攻めとお兄ちゃんの共闘関係もよかったし、お兄ちゃんがところどころ目を光らせて、受けに危機があると攻めに睨みきかせるのとか良かった…!

だというのに、最後の最後で青竜の刻印が受けちゃんの額に刻まれて、まさかの第三の男出現…(違うけど)的フラグに、ついニヤけてしまいそうになりました!(邪な目で読んですみません!)
こんなこと書いてますが、基本めっちゃ攻めは受けを溺愛しまくっているし、受けも化け物的に畏れられている攻めのことを愛していて、相思相愛のハピエンBLです。
当て馬などの個性がとてもよく、暴走した感想になっただけですので、溺愛スキーさんは安心して最後までお読みください♡

1

回る因縁、変らぬ定め

今回は白夜皇国の次期皇帝と貧村の長の末子のお話です。

強大な力を持つ攻様の楔に望まれた受様が
攻様の使命に巻き込まれながら攻様の唯一となるまで。

受様は人間の国の華風国貧村に生れたオメガですが
華風に隣接した獣人の国・白夜皇国の次期皇帝である
攻様の花嫁として抜擢されます。

この世界の獣人は人間の身分は極めて低いのですが
500年ほど前に当時大陸最大の人間の緑桜国を滅ぼし
建国された白夜皇国は

実力主義で選ばれる皇帝のもと
強大な軍事力を有する軍事大国として君臨し
獣人を蔑んできた人間の国々を戦々恐々とさせています。

そんな攻様の花嫁探しの条件は
健康で若い女性かオメガ性の者というもので
受様は姉によって半ば強引に縁談を受けることになります。

白夜の使者は結納品と嫁入りに必要な結納品と
花嫁の支度の品を携えて現れ受様は
覚悟を決めるしかありません。

白夜にむかう馬車の中で次期皇帝に嫁ぐなんて
場違いすぎると鬱々していた受様でしたが
ふいにそわそわした気持ちが沸き起こり
落ち着かない気持ちでいると

突然晴れていた空が驚くほど黒い雲に覆われ
上空で稲光が光ったと思ったら
ドーンと馬車全体が震えるような音がします。

雷の衝撃かと思う受様でしたが
外の様子を伺おうと窓へと視線を向けると
四つの黒くて赤い強大な目が窓をふさいでいて
その禍々しさに受様は気を失ってしまうのですが
その目の持ち主こそが攻様なのです。

攻様に嫁ぐ受様を待ち受ける未来とは!?

角川ルビー小説大賞の優秀賞と読者賞をダブル受賞した
貴津さんのデビュー作は人と獣人の世界を舞台にした
中華風オメガバースになります♪

実は攻様は世界を支える八柱の神の地の神の一柱で
白夜皇国の初代皇帝となった神と共に戦い
緑桜国を滅ぼした後は長き眠りについていたのです。

ところが"この世の均衡を保て"という天命により
眠りから目覚めたところをその強さ故に
現皇帝に次代に指名されてしまいます。

この世界ての攻様は獣人や人間に時折現れる
アルファと呼ばれる突出した血筋の者と同じに扱われ
アルファの対であるオメガは荒ぶる攻様を
暴走させないための楔なのです。

攻様の世話役から受様の専属従者となる獣人
白夜皇宮に忍び込む受様の長兄である方術士
打倒白夜皇国を誓う緑桜国の王族の末裔
緑桜の民が崇めた攻様と対する天の神

2人の恋物語に絡めながら攻様が受けた天命の真意が
明らかになっていく展開はとても巧みで面白く
受様が攻様の皇妃となるまでハラハラ&ドキドキ
たいへん楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ

恋愛パートがコミカル路線に走りがちな点と
オルガバ設定が緒設定に負けて埋もれてる点が
気になり「萌2」としました。

7

しっかり

ルビーさんの読者賞とのことだったので購入。うんうん、設定がっつりドファンタジーで、個人的にはもう少し軽やかな方が好きかなと感じたので中立寄りの萌にしました。設定しっかりした興亡ものが好きな方でしたら良いのかも。本編280Pほど+あとがき。

姉に、隣国白夜皇国の第一皇子の嫁になれと命じられた男性オメガの青蓮(チンリエン)。白夜皇国は人間に蔑まれることが多い獣人たちの国で、第一皇子の渾沌(フウブン)の妃であっても候補がいないのか、隣国へき地に住む青蓮の元にまで「妃募集」の知らせが来て・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
銀兎(ユインツー、攻めの側近、受けの専属従者)、銀狐(ユインフー、受け兄)、シェムハ、レンザ(旅芸人の座長と舞姫)、青竜(天の四神の一柱)ぐらいかな。

++より内容に触れる感想

漢字のルビ。私の最も嫌いなものだと思います。今回、ルビはお名前だけだった気がするし、あちこちにルビふってくれていたので、まだ楽な方だったと思いますが、それでも苦手。いよいよキライというレベルに達してきたかもな・・なんちゃって中華は避けるようになってきた気がします。

攻めはデカい強い単純黒わんこ。捻りなし変態要素なし、強い筋肉男という印象。皇帝になったとしても、善政は誰がするんだ?今回政治のかけひきといった要素はあんまり無かった気がするし、なんだかこの黒わんこはめんどくさがって、ええいって感じでごり押ししそうな気がする・・

受けはどういった理由かよう分からんかったが、攻めの運命の番的立場。この受けがいなかったら攻めは我慢がきかなくなって力の制御ができなくなる(意訳)という関係性と理解しています。しゃきしゃき強気、健気さんという印象です。まあしっかり黒わんこを尻に敷いてくださいってところでしょうか。

攻め受けともめちゃ好きというタイプではないためあまり盛り上がれず、お話もあれこれいっぱい盛沢山だったのでお腹いっぱいという気持ちな一冊でした。ほんとにあれこれあって、「面白い!」って思う人はいると思うんですけど、ぶっ刺さるものが無かったです。あ、受け兄の銀狐は気になるかも!ああいうタイプの方が好きなんだよな。

5

デビュー作

デビュー作とあるのでもちろん初読み作家さまでした。初読み作家さま+デビュー作でしたので個人的にはとても警戒してました。ただ、電子書籍で購入したので試し読みを読んで面白そうだと思い購入しました。

実際にとても面白かったんですが、中盤まではこのまま進むのかしらと不安になった事も確かでした。中盤以降の怒涛の展開は凄く面白くて夢中になって読んだので、そこら辺のバランスがとても悪く感じました。

それと中華風の名前が苦手でして、新しい章になる毎にふりがなが振ってあるのは親切だと思いました。ただし、登場人物に同じ漢字が多すぎてその点に引っかかってしまいました。

青蓮の兄の銀狐(ユインフウ)と渾沌の幼馴染みで青蓮の従者になった銀兎(ユインツー)、青蓮(チンリエン)と天の四神である青竜(チンルオン)が、お互いに会話する時に何でもっと違う字にしなかったのかと思いました。まぁ、銀と青が覚え易くなったのは確かですし、青は意味があるのだとは思うました。ただその熱意は伝わって来ましたが、良いとは思えませんでした。

キャラクターは悪役含めて魅力的だったし、渾沌(フウブン)の青蓮を不器用ながら溺愛する様子が凄く好みでした。だからやっぱりお話の流れの悪さだけが残念だと思いました。ここら辺がベテラン作家さまとの力量の差ではないでしょうか?

電子特典SS含め面白かったので次作に期待したい作家さまだと思いました。

5

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