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表題作イノセント ベル 下

ヨウ(天宮 朝陽)
α
トキ(岡 止々岐)
Ω

その他の収録作品

  • Fine 描き下ろし

あらすじ

αの両親のもとに生まれ、自身もαである小野塚朝陽。
αと言えば富や権力を笠に着た振る舞いの者も少なくはない中、
小野塚・父は冷遇されるΩを診る医者として小さな医院を開いている人権派のαであった。
αなのになんでウチはこんなにパッとしないんだろうと考えつつも、
そんなもんだよなと自分の人生を受け入れていたα少年・朝陽は成長し、ある人に見染められることに。
そしてさらなる「運命の出会い」が待ち受けており――?!?!

彼の運命の歯車は狂ったのか、それとも正常に戻ったのか。
芥が贈るロングセラーオメガバースシリーズ!

作品情報

作品名
イノセント ベル 下
著者
 
媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784864424837
4.5

(84)

(60)

萌々

(14)

(8)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
11
得点
381
評価数
84
平均
4.5 / 5
神率
71.4%

レビュー投稿数11

運命って残酷だよ

下巻の始まりから衝撃でした。

運命はどこまで2人を翻弄するのか…。
彼らに突きつけられた現実はあまりにも厳しく、心からの幸せに辿り着くにはまだ遠い状況に肩を落としました。
それでも2人を物理的に縛るものは何もなく、新しく始まる彼らの生活はぎこちないながらも穏やか。そんな姿にホッコリしました^ ^

この状況を不幸ととるか幸せととるかは本人たち次第だけど、私は得ることの方が多いと思いました。
ゆっくりゆっくり好きになっていく気持ちの変遷が、ようやく心から繋がる関係に軌道修正されたようで良かったな、と(*´꒳`*)
けどようやく気持ちが運命に追いついたのに、今度は身体の方が運命に追いついていない…以前との逆転現象にウガーーッ!ってなりました。
神さまってホント意地悪だよ……

過去のことから臆病になる朝陽のやるせなさが何とも言えんのです。想いは同じ2人なのに、その先に進むことを拒む朝陽と進みたい土々岐との間の溝が、心の距離を広げてしまうようで胸が痛みました。
失いたくないから臆病になるのも分かるけど、その臆病さが逆に失うことに繋がるとなぜ気づかない!?
土々岐と向き合わず、彼らから目を背けようとする朝陽が焦ったくて仕方なかったです。


展開が読めずどんなストーリーになるのか見当すらつかずにいたけど、運命をようやく"運命"として叶えた2人に大・感,動。
彼らの身に起きていることが、あまりにもあんまりだったので、ようやく……と思ったら嬉しくなっちゃいました^ ^♪

朝陽と土々岐にとっては、ここからスタート。
天文学的な数字の奇跡で出会った2人ですから、幸せになって欲しいと思います。
運命の拘束に負けず、彼らが自ら作り上げた運命力に深く魅入った作品でした^ ^

3

何度も、何度でも

運命の相手と一緒に、人生を1からやり直し。今度は間違えない。

上巻よりだいぶ落ち着いた雰囲気なのに、痛い。
特にトトキ視点がほのぼのしているようでグサッとくる。
記憶を失くしていても本人だっていう事実は変わらないのに、
あの頃より「幸せ」のはずなのに…

なんか色々と考えさせられる内容でした。

最後がハッピーエンドですごく安心しました。
すべてが元通りっ!というわけにはいかないけど、
やっぱり幸せになって欲しかった二人なので。

素敵な物語をありがとうございました。

3

胸痛で切なさと愛しさと温かさに包まれる

朝陽(α)×止々岐(Ω)

下巻、
止々岐の視点に変わる。


残酷に渦巻きながらも、
もう一度のチャンスが与えられる
2人の関係の変化が、
恋の兆候を感じずにはいられない、
胸痛で切なさと愛しさと温かさに包まれて涙を誘う。


リセットしても、再び朝陽のことが好きでいる止々岐。
止々岐と永遠に一緒にいる覚悟を決意する朝陽。

止々岐、
嫉妬したりして、
好きという気持ちに気づくまでのもどかしさ、
ただ朝陽に好かれたい純粋さ、
体まで朝陽が欲しがる無媚さ、
全部が清々しくて切なく・・・、
それでも愛の形を示しているよね。

朝陽、
止々岐への抑えきれない愛情と、
保護者としての気持ちが入り混じって、
その恋の狭間で苦悩する姿に胸が痛い。

2人にとって、
普通の恋愛かどうかはともかく、
2人なりの真実の愛を追求していることは間違いないでしょう。

上巻と下巻の描き下ろしも含めて、
双葉と快晴や、四葩と雨情と2人の子供たちも登場し、
シリーズ全体の物語のつながりがはっきりにして、
心がもたないほど切ない瞬間もありつつも、
徐々にほのぼのとした展開に移行し、
ラストにはほっとして安心した。 

芥先生のオメガバースの世界観が超素晴らしい!
αとΩの人間ドラマがぎっしり表現されて、
朝陽の愛の気づきと、止々岐のための生き方、
止々岐の悲しい過去と、朝陽のそばにいられる幸せ、
多様な形で見せる2人の葛藤や気持ちの変化に、
一瞬たりとも目が離せなくて、
読み終えた後も余韻が消えず、眠れないほど心に残りました。

2

幸せになってね

衝撃の上巻からすぐさま下巻へ…。
読まずには安眠出来ないのです。

朝陽の無理心中の事故により、高度脳機能障害になってしまったトトキ。
幼児退行により5〜7才程度の精神年齢から始まります。

朝陽との2人暮らし、朝陽の妹の夕陽との交流、少しずつ精神年齢も上がっていきます。

2度目の引越し先が、樹師範代のお家なんです。
ここに双葉が絡んでくるんですよね。
運命ってしゅごい…となりました。

そして、今巻でヨヒラがトトキに会えて本当に良かったです。
雨情と幸せである事は分かっていますが、トトキとあんな別れ方をしていたので…。

今後もたまには子供を連れて顔を見せにきてくれると思います。
トトキには穏やかに過ごしてもらいたいです。
朝陽、頼みます…。

2

全てがここに繋がってる

上下巻同士発売にしていただきありがとうございました。上巻があの場面で終わっていたので、下巻の発売日が遅かったら発狂してたと思います。www
下巻は実にドラマティックで残酷な運命から始まっていました。

正直言って私の朝陽に対する好感度は凄く悪いです。上巻から通して朝陽の止々岐に対して取った行動が全て裏目裏目に出てしまってて、凄く止々岐が可哀想でした。事故後に幼くなってから更に気の毒で、中途半端な朝陽が憎たらしくなったほどです。

ですが雨情によってやっと覚悟が決まり、今度は間違えないようにと行動したのでやっと及第点といった感じですかね。

最後の止々岐と四葩の再会シーンでは雨情の姿に爆笑してしまい、そう言えば彼はこんなに変わったのだと再確認してホッコリしました。
ただ、止々岐はもう元には戻れないのも確かであり、ほろ苦さを感じさせられました。

個人的には朝陽と止々岐が暮らし始めた家が双葉のおばあちゃんの家であり、止々岐が慕っていた人物と同じだったりとシリーズの全てがここに繋がっていて感無量でした。

1

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